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カタクリ2009

カモシカと盗掘者もいた

 

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 毎年訪れる山に行くと、今年は温かい日が続いたせいか、例年よりも、草花の開花が早いようで、カタクリが満開でした。もっともすべてが早まったのではなく、アズマイチゲなどは、すっかり終わった所と、逆にこれから咲く所があったりと、草花の咲き方の順序が乱れているようにみえます。

 

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 カタクリは春の山野にピンク色の独特の花をつけることから人気があります。各地の公園化された場所でも、カタクリを植え直して観光の目玉にしている所もあるようです。根が球根なので山野草にしては丈夫だからでしょう。

 ここにご紹介するのは、人工的に増やしたものではなく、山野に生えている自然のままのカタクリです。

 

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 山野草が減ってる中、カタクリが比較的残っているのは球根のせいかもしれません。球根は土に深く埋まっており、簡単には掘り起こせません。昔の人はこの球根から片栗粉を作ったというのだから、たいへんな労力です。種もよくつくので、私は何度か種を採取して増やしたことがあります。

 

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 山道を歩いていると、道路の脇に植木鉢がいくつか捨てられていました。車が一台通れる程度の山道なので、時々ゴミを捨てる心ない人がいるのです。植木鉢は植物が植えられたまま捨てられたらしく、大半は枯れていましたが、まだ生きているように見えるのを拾って帰りました。

翌年咲いたのは黄色いカタクリでした。栽培品として売られていたのでしょう。黄色いカタクリは輸入品だという説もあれば、自生しているという話もあるようです。私は山野で黄色のカタクリを見たことがありません。

 

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 カタクリは陽がさすと、花びらの先がひっくりかえり、曇ると下の写真のように、花びらが下りてきます。精一杯広げた花弁に陽射しが透過した時がとても美しく感じられます。

 

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カタクリの生える林

 カタクリは下のような明るい林の中が好きなようです。写真ではよく見えませんが、地面にはカタクリの葉や花が生えています。春先に林が明るいのは、樹木が広葉樹だからです。

 

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 広葉樹の間にも植林によって杉が植えられています。下左の写真は、手前が広葉樹の林で、その向こうに緑の林が見えるのが杉林です。カタクリはそこで急に減ります。

杉林の下は暗く(写真下右)、カタクリなどの草花は極端に少なくなります。広葉樹の林の中を歩くと、何か草花が見つかるものだが、杉林を歩いて、草花を見つけたという体験はほとんどありません。

 

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カタクリの盗掘

 カタクリの写真を撮りながら、林の中を道路のほうに引き返してくると、林の中で男性がしゃがんだまま何かしています。このあたりは車一台なら入れる山道があるため、しばしば山野草が盗掘されています。盗掘ではないかと疑い、私が近づいていくと、男性は急いで荷物を持ったまま道路のほうに行き、停めてあったバイクに乗って走り去りました。

 男性のいた周囲を歩いて見ると、盗掘した穴が5~6箇所あります。状態からみてカタクリを盗掘していたのでしょう。

 

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 逃げ去る後ろ姿を見て、その男性がその少し前に私と会って、向こうから挨拶をした人だと気が付きました。山で会えば挨拶するのは通例だが、きちんと礼儀正しく挨拶をしてくれた彼が、こっそりとカタクリを盗掘したかと思うと、ちょっと残念です。

 

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カモシカに会った

 今年はカモシカに二度会いました。カモシカは保護されていることもあり、あまり人を恐れません。数百メートル先には人家がありますし、写真に写っている場所は一部が畑になっています。こんな所までカモシカは下りてきます。

 

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近づくとさすがに逃げますが、それでも少し行っては立ち止まり、こちらをじっと見ています。

 私のカメラは花の撮影を目的としているために、望遠側が不得意(70mm)で大きく写せません。手ぶれとピンボケはお許しください。目測でカモシカとの距離は20mほどです。もう少し大きく撮りたいと、まるでカモシカには何の関心もないかのように、さりげなく近づくのですが()20mほどまで近づくと、さっと逃げ出します。

 

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 上の写真のカモシカを見た後、数百メートル離れた場所で別なカモシカにまた会いました(写真下)。体毛が白いので、明らかに上の写真のカモシカとは別な個体です。カモシカはうれしいが、クマが出たこともあるそうですから、安心できません。

 

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