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ラッパスイセン2009

―― 春を告げるラッパ ――

 

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 早春の花というと、私にとっては黄色いラッパスイセンです。子供の頃、雪解けが始まると真っ先に見た花が近くの山の南斜面に植えられたラッパスイセンでした。だから、今でも私の頭の中では「春が来た!」という開放感とうれしさがラッパスイセンとくっついています。

 

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 春先の花が小柄なのが多い中、ラッパスイセンは花も大きく、たくさん咲き、まさに春を告げる花です。

 

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 ラッパスイセンと私は勝手に書いていますが、このホームページに載せたスイセンの名前については自信をもって自信がないと申し上げておきます()

 

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ウィキペディアではおおまかに、ラッパスイセン、ニホンスイセン、クチベニスイセン、キズイセンに分類していますので、ここではこんな程度の分類にとどめます。

 

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スイセンの英語名はNarcissusで、ギリシャ神話に出てくる美少年のナルシスが自分の姿に見ほれてそのまま花になってしまったという話をローマの詩人が書き留めたのが始まりだそうです。

 

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人間が作った物語なのだが、それにしても、作者はどうしてスイセンに美少年を連想のしたのか、私はいまいちわかりません。スイセンの花が水面に映ったことからの連想でしょうか。それにしては日本ではあまり水辺に咲くスイセンは見あたりません。

私にはラッパスイセンと自己陶酔しているナルシスがイメージとして一致しないのです。

 

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ラッパスイセンは、自分の姿にうっとりしているというよりは、「ほら、わたしを見て!」と言っているように見えます。自己陶酔して内側で完結しているのではなく、ラッパスイセンは外に向かって陽気に強く自己主張しています。

ナルシスの話を作った人の見たスイセンがラッパスイセンだったとは思えません。もし、ラッパスイセンを見てナルシスを連想したのなら、私とはずいぶん感性の違うローマ人ということになります。

 

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 スイセンは種ができないという説を紹介している人がいるのには驚きます。実際に実らしい物ができることがあるし、また、群から離れた場所に生えてくることがあるのを見れば、種で増えることがあるのは当たり前のように思うのですが、いかがでしょうか。

 

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日本にはアジアで唯一、日本水仙協会というグループがあるそうです。そのくらいファンもまた多いのでしょう。だが、あまりに一般的すぎるのか、私の住んでいる周囲を見渡しても、スイセンを植えている人は多くありません。

 

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 私の庭だけでなく、春先にあちらこちらにスイセンが群落していたら、街全体がきれいになると思います。ぜひ皆さんもスイセンを植えてご協力ください。

 

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 自宅の庭のラッパスイセンの中で一番早く咲くのが、写真下のミニスイセンです。普通のラッパスイセンよりも小型で、花の色も濃く、とてもきれいです。おまけに、すごい勢いで増えています。おまけにもらったのを植えたら、いつの間にかこんなに増えてしまいました。

 

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 ここの写真にあるラッパスイセンはほとんどが私が植えたものです。庭と隣接する小さな公園に一面に植えて、春になったら、全体が真っ黄色になるという計画でした。

 

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一緒にヒガンバナも植え、春は真っ黄色、秋は真っ赤にしようという壮大な計画だったのです()。スイセンは早春に咲き始め、色も鮮やかで、しかも群生した姿がきれいです。球根ですから、種をまく必要もなく、球根のままでも増えていく便利な花です。

 

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私の頭の中では、庭のあちらこちらにラッパスイセンが群生する光景ができあがっており、毎年、数百球を植えていくつもりでした。

しかし、残念ながら、ここが閉鎖され売却されることになったので、中止しました。

 

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 最初量販店でラッパスイセンを探しましたが、案外売っていません。ようやく探して、植えたところ、咲いた花はラッパスイセンではありませんでした。量販店に文句を言いにいったら、お金を返してくれました。

 

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ちょっと得したような気になりましたが()、このスイセンは気候が合わないのか、気難しいのか、秋口に葉が出てしまい、越冬するので葉が枯れて、結局、何年たってもほとんど花が咲かないという最悪のスイセンでした。

 

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私には、値段の高い特別なスイセンよりも、ラッパスイセンのような丈夫でありふれたスイセンが向いているようです。

 

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 ネットでラッパスイセンを買っている時、ニオイスイセンというスイセンがあるのを知りました。写真で見た範囲ではラッパスイセンによく似ています。販売件数は多く、しかも安く売っているので、きっと丈夫なスイセンに違いないと注文しました。

 

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 届いた球根はまるでラッキョウのように小さく、生えてきたスイセンも細く、量販店のラッパスイセンに続いて失敗かと思っていたら、とんでもない。数年たつと、たしかに茎も葉もラッパスイセンに比べたら細いが、そこがまた清楚な印象のスイセンがだんだん増えてきました。今ではすっかり私のお気に入りです。

 

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 ラッパスイセンが横向きに強く主張して花を咲かせるのに対して、ニオイスイセンは花はそんなに大きくもないのに、うなだれるように頭を下げています。数がそろうと、その姿がまた美しい。

 

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 春先に一面に咲くスイセンという計画をあきらめたわけではなく、虎視眈々と今でも狙っています()。引っ越しの多い私がイメージどおりにラッパスイセンを咲かせられるのはいつのことでしょう。

 

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