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オオキンケイギク 2006

大群落の出現と消滅

 

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 新しい駅ができて、その周囲で大規模な造成がありました。駅から数キロ離れた更地に真っ先に生えてきたのがオオキンケイギクです。広い敷地一面が真っ黄色になるほどに花を咲かせています。

 

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 花はちょうどコスモスを黄色にしたような感じです。

 オオキンケイギクの爆発的な繁殖力が災いして、2006年に特定外来植物に指定され、育成や販売などが禁止されました。こんなにきれいな花なのに、かわいそうに。

 

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セイタカアワダチソウのように、花粉症の原因になることも、他の植物を枯らしてしまうような毒を出すこともありません。でも、多年草で、1mくらいのびて密集して生え、倒れてもランナーを出してまた根を張るというくらい、外見に似合わず強烈な草花です。あれでは普通の雑草は勝てません。

 

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 一面のオオキンケイギクの花畑に、しばし時間を忘れました。なにせ、これだけの広さの花畑の中に、私しかいない。幹線道路に面しているものの、皆さん仕事に忙しいらしく、誰も車を停めてまで見ようとする人はいません。

 

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 梅雨が始まらない初夏なので、陽射しはかなり強い。帽子を持ってくるんだった。かなり広い土地なので、歩き回るだけでも時間がかかります。

 

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 写真下はオオキンケイギクの強さを表しています。造成で更地にした地面は直射日光があたり、水分はなく、固まったような状態です。だから、オオキンケイギク以外の雑草は生えていません。そこに見事に大きな株となり、花を咲かせています。ほかの雑草にさきがけて、厳しい条件の場所でも根をはっていきます。

 

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翌年消えた大群落

 2007年に同じ時期に同じ場所を訪れたのが下記の写真です。オオキンケイギクの大群落は見事に消滅していました。すでに造成工事が始まっており、すべて踏みつぶされてしまったようです。

 

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 2007

 2006

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 上の比較写真は角度や撮影位置が少し違いますが、ほぼ同じ方向を撮ったものです。

 あまりの変わりように、本当にここだったのかと一瞬疑ったほどです。敷地に入るとかろうじて見つかりました(写真下左、2007)。また、道路と造成地の間の斜面は踏まれなかったので、かろうじて残っていました(写真下右、2007)。しかし、あの大群落とは比較になりません。

 

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駅の近くのお花畑

 新しくできた駅の近くにもオオキンケイギクのお花畑が広がっていました。ここも区画整理され、商店やマンションが建築される予定ですが、まだ空き地がたくさんあります。その空き地のあちらこちらにオオキンケイギクが生えています。

 

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 周囲はまだそれほど住宅が建ってはいませんが、駅の近くですから、いつまでも空き地のままであるはずはありません。

 

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 ここも数年のうちには消えてしまうのでしょう。幸い、2007年にはまだ残っていました。

 

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 コスモスやポピーなどをたくさん植えて観光にしている公園もあります。駅のすぐそばにこれだけの花の大群落があるのに、群落に入って見ているのは私一人でした。

 

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 ルドベキアでも書きましたが、こういう自由奔放に咲き乱れる花がとても好きです。たくさん咲き乱れていても、公園として作られていると何か違和感があり、好きになれません。

 

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 こういう花を見るのが好きなもう一つの理由は、公園と違い、誰もいないからです。たった一人で見ているというのはとても贅沢な気分です。

 

 

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