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ポルトガル 春の花

6日目 201335()

ラゴス→シントラ→ロカ岬→リスボン

 

 

 朝起きて外を見ると曇っています。雨は降らないという予報なので、とりあえず雨さえ降らなければ良しとしておきましょう。

 

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 いつものようにホテルのレストランで7:45から、毎度おなじみの朝食です。

 

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 今日はラゴスから高速道路を使って一気にリスボンに戻ります。リスボンをいったん通過して、シントラとロカ岬で観光した後、リスボンに戻り、そこでも少し観光地を訪れます。

 

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 八時半、ホテルを出発しました。すでに見慣れた風景はきれいだが、すっきりしない天気です。

 

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 ポルティマオンを通過する頃に少し青空が見えてきましたが、総じては曇りです。

 

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 虹が何度か出ました。晴れる兆候であれば良いのだが。

 

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 虹が出た後の約束どおり、しばらくすると晴れ間が多くなってきました。

 

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 グランドラ近くのパーキングエリアでトイレ休憩です(10:30)。売店でおもしろい物をみつけました。コルクでできた帽子やハンドバックです(写真下)。コルクも良質の物は布のような柔軟性があるのですね。コルクらしく肌触りは良い。ただ、値段もそれなりです。

 

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 パーキングエリアの周囲は平原で、駐車場の空き地にたくさん花が咲いています。

 

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写真 Erodium moschatum

(Wild Flowers of the Mediterranean, p.123)

 

 高速道路を走っていることもあり、周囲はずっと平坦な農村風景が広がっています。日本と違い、山が少ない。

 

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リスボンの直前で、2日目にも通った「425日橋(Ponte 25 de Abril)」を渡ります。この橋はリスボン側に行く時だけ有料です。

 

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 テージョ川の上からリスボンの街並みがきれいに見えます。前回は西側を見たので、今回は東側を見てみましょう。

 

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 写真下右はローマ時代の水道橋のように見えますが、後で調べて見ると、アグアス・リブレス水道橋(Aqueduto das Águas Livres)といい、1728年着工、1748年完成の水道橋です。1964年頃まで使用されていたというのだから、遺跡ではありません。

 

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 バスはこのままリスボン市内を通過して、リスボンから西、三十キロにあるシントラに向かいます。マンション群が広がっています。姿形に統一感があるのが素晴らしい。

 

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 写真下の建物の上を見てください。おそらくマンションなのでしょうが、屋上に煙突が林立しています。これだけ大きな煙突があるということは暖炉でもあるのでしょうか。

 

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緑色のワイン

 シントラの手前の街のレストランTendinhで昼食を取りました(写真下、12:21)

 

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 街中にある中規模のレストランで、入り口に食材用と思われる大きな水槽があります。食事も魚貝類が出ました。

 

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 ここは緑色のワインが有名だそうです。他のお客さんたちが注文したので、写真を撮らせてもらいました(写真下)。値段の高い左側の二本は薄緑色だが、右側の安いほうはほとんど色らしい色もついていません。

 

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 料理はエビやホタテの入った海鮮料理で日本人の口には合います。問題は私の胃腸が反乱を起こさないかどうかです。旅行も後半で、無事な胃腸のままで帰国したい。ポケットの抗生物質を確認して覚悟して食べました()。幸い、何も起きませんでした。

 

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シントラで観光

 今日の最初の観光地で世界遺産のシントラに到着です(14:03)。ここは王様や大金持ちたちが造った個性的な宮殿があることで有名な観光地で、それらを見るだけでも丸一日くらいかかります。元々は樹木の少なかったこのあたりの山に、世界中から集めた樹木を植えて今日の景観を造ったというのだから、植物という観点からも興味深い場所です。

 

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 ここの観光名所の一つが宮殿です(写真下)。広場からでは近づきすぎて特徴がみえません。後でもっと高い所から撮ったのが写真下右です。宮殿から円錐の煙突が二つ突き出ていて、台所の煙突だそうです。これほど巨大な煙突を作らなければならないほどの大量の料理を作ったということでしょうか。

 

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今日残っている王宮の大部分は1415年頃からジョアン1世によって作られたものです。15848月、天正遣欧使節がこの王宮を訪れたというのだから、彼らもあの奇妙な煙突を見たのでしょうか。

瓦屋根の上にキンギョソウが生えています(写真下)

 

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 宮殿の前のレプブリカ広場には若い人たちがたくさんいます。歴史的な遺産の勉強会でしょう。

 

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 三時まで一時間ほどの自由時間になり、一部の人は南側の丘の上に見えるムーアの砦に行くといいます(写真下)。山の上なら何か花があるかもしれません。しかし、片道3キロあると聞いて、時間から言って私の足では無理なので、あきらめました。

 

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 広場の南側の斜面にある商店街や住宅地を散歩しましょう。

 

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 先ほどから細い石畳の路地裏が私に「こっちにおいで」と呼んでいる()

 

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 写真下左はポルト・ワインのレトロな広告です。写真下右はポルガルのバス停で良くみかけるMANGOの広告です。こういうブランドに疎い私は、ポルトガルの街でしばしばMANGOの広告を見かけるので、帰国してから調べて、スペイン発祥で世界展開しているファッション・ブランドだと知りました。この街ではレトロな広告も現代的な広告も違和感なく溶け込んでいます。

 

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斜面に沿って道が複雑に入り組んでおり、表通りらしい道の両側に店があります。店そのものよりも、建物やそれを飾るアズレージョ(タイル)に興味をひかれます。

 

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 アズレージョを売る店があります(写真下)。店先に並べられたタイルの値段を見ると、1ユーロ程度のものがあるが、きれいなのは5ユーロなど、それなりの値段です。私はたまに行くアンティークの店でこの種の輸入タイルの値段を知っています。ここと比較すると、あの輸入品はそんなに高くない。ここは観光地値段なのかもしれません。

 

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 写真下左はBarとありますから、店の看板です。周囲が古びた感じでくすんでいても、アズレージョの看板一つあるとおしゃれな印象を受けます。

 

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 写真下は水場で、今はもう使われていないのでしょう。水場一つにもこんなふうにアズレージョが飾ってあるのは素敵です。

 

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 斜面に沿って道は複雑に入り組んでいて、たまたま迷い込んだ裏道みたいな所に店があったりします。客が来るのかな。

 

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 裏道を行くと、もはや観光地ではなく、開け放ったドアから生活の音が聞こえるなど、庶民の街という雰囲気です。歩道はどこも白いサイコロ石でできています。

 

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 庶民の家がある一方、ちょっと斜面の上を見上げると、御立派なお屋敷もあります(写真下)。きっと内装も眺望もすごいんだろうなあ。

 

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 石やコンクリートが黒くコケやカビが生え、また樹木がある所をみると、ここは雨が良く降るようです。

 

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 写真下はホテルか何かでしょうか、まだ新しい建物です。写真下左を見ればわかるように、道路に面した塀の表面にもアズレージョを貼り付けています。塀も家や風景の一部なのです。私の住んでいる近くの家のブロック塀とはえらい違いで、文化の差を見せられたような気がします。これを読んでいる方だけでもブロック塀はやめてほしい。

 

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 街の美しさに感激しているうちに、あっという間に三時の集合時間が来ましたので、集合場所に戻りましょう。ムーアの砦に行った人たちも、やはり時間切れになり、途中から引き返したそうです。

 ここからさらに西に向かい、ロカ岬に行きます。

 

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ロカ岬

 ヨーロッパの一番西の端にあるロカ岬です(写真下)。風が猛烈に強い(15:38)

 

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 日本の観光地に比べると今ひとつ賑わいはなく、売店やレストランが入っている建物と、観光案内の建物があるだけです。

 

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 たった一軒の店のトイレを借りました。写真下のように、ここでもアズレージョで廊下の壁が飾られています。

 

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 自然環境も売り物らしく、花と鳥の案内看板が立っています。

 

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 花はあることはありますが、種類はそれほど多くなく、その上、風が強すぎて、撮影には向きません。

 

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 一番目につくのは、写真下の植物で、シャボテンのような花を咲かせています。

 

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写真上 Carpobrotus edulis

(Wild Flowers of the Mediterranean: A Complete Guide to the Islands and Coastal Regions,No.115)

 

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 ロカ岬の観光を終えて、リスボンまで戻ります。相変わらず、はっきりしない天気です。

 

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リスボンの観光

 リスボンの観光名所であるベレン地区の最初の訪問は、ジェロニモス修道院(Mosteiro dos Jerónimos)です(16:53)

 1502年頃に着工され、香辛料の貿易によって得られた富で三百年ほどかかって建築され、今はマリア教会と博物館になっています。

 

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 カメラに入りきらないほどデカイ。良く言えば壮麗であり、マヌエル様式の最高傑作なんだそうですが、そもそもマヌエル様式とは何なのか知らないし、わかるのはゴテゴテして私の好みには合わないことです。

 

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 でかくて威圧的なだけで、美しさを感じさせない建物だなあと、内心あきれながら祭壇の前に行くと、後ろの窓から、堂内に通路にそって急に光が射してきました。これはなかなか美しい。たぶん、太陽の位置によって、祭壇のキリストに光が当たるように設計されているのでしょう。ちょっと不意打ちを食らいました。

 

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 陽が射したとたん、寒々とした教会内がとてもなごんだような雰囲気になりました。太陽の光なので少しずつずれていきます。

 

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 こういう重々しい建物を出ると、私はいつもホッとします。公園のタンポポでも見ていたほうがよほど性に合っている。

 

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 ベレン地区観光の2番目はベレンの塔(Torre de Belém)です(写真下左)

 マヌエル一世が1519年に船の監視のために作らせた5階建ての塔で、日本の著名な作家は「テージョ川の貴婦人」と名付けたそうです・・・風が強くて寒いせいか、なんでこの四角い建物が貴婦人なのかよくわからない。

一階は牢獄になっており、満潮時には水の下になるなど、おおよそ貴婦人らしからぬ野蛮さです。こんな塔を見るくらいなら、後ろの芝生にいるハト、いやカモメでも見ているほうがおもしろい。

 

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 遠くに見えているのは、我々がリスボンに入る時に渡った「425日橋(Ponte 25 de Abril)」です(写真下)。遠くから見ている分には絵になる。この姿、皆さん、どこかで見たことがありませんか。サンフラシスコにあるゴールデン・ゲート・ブリッジと良く似ています。それもそのはずで、設計者は同じです。

 

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 もう一つの観光が「発見のモニュメント(Padrão dos Descobrimentos)」です。大航海時代を記念して作られ、今あるのは1960年に再建されたものです。大航海時代によって、ついには日本にもやってきて様々な影響を与えたのは事実です。ただ、この建造物はデカイだけで(高さ52m)、美しさにも欠け、今ひとつ私の興味をひかない。

 

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 塔やモニュメントなんかより、ずっと面白い光景が目の前にあります。ブリッジを背景にこのカップルはなかなか絵になるじゃないですか(写真下)

 

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 もう一組おもしろいカップルがいます。写真下はロボットを欄干の上に乗せ、塔を背景にリュックを背負った女性が写真を撮っています。あの角度なら、塔と同じくらいの巨大なロボットに写るでしょう。こういう時は一眼レフよりもコンパクト・デジカメのほうがうまく写ります。このロボットはフランスのAldebaran Robotics社のNAOで、販売価格で180万円ほどですから、個人で持っているとすればすごい。

 塔なんかより、こういう人間を見ているほうがよほど面白い。どうして世間の皆様はあんな石の塊が好きなんでしょう。

 

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 バスでホテルに向かいます(17:57)

 

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雨の中をレトロな路面電車(エレクトリコ)が走っていて、街の雰囲気と良く合います(写真下)。残念ながら、今回の旅行では乗るチャンスがありませんでした。

 

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 街の中には上のような一両だけの古い電車だけでなく、写真下のような現代風の電車も走っています。でも、古い方が絵になりますね。

 

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初日に泊まったホテル・ムンディアルに到着(18:20)

 

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 七時半からホテルの二階のレストランでポルトガル最後の夕食です。

 

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 この店でも緑色のワインがあるというので、他のお客さんが注文しましたので、私は写真だけ撮らせてもらいました。緑と言われれば、たしかにそんな色です。

 

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 一流ホテルのレストランらしく、メニューもあります。

 

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 食後のデザートにアップルパイが出ました。アップルパイ評論家の私としては神妙にいただきました。すごくおいしいとは言いませんが、甘みが強くなく、合格です。

 

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 写真下が私の部屋です。壁の色が前回は赤茶色、今回は緑なだけで、家具などの配置は同じです。ボルトガルも最後の夜なので、もう少しゆっくりしたい気もします。でも明日は朝早いので、早く寝ましょう。

 

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