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4日目  2012712()

クタイシ → ズグディディ →  ベチョー

 

 光田さんが口頭のモーニングルコールに来たのは7時で、私は少し早めに起きました。昨夜、寝る前にシャワーを浴びようとしたら、お湯が出なかったのです。どうやら、他の人たちが使ったために「在庫」がなくなったらしい。そこで、朝ならお湯を使う人もいないだろうとひねってみると、案の定、お湯は好きなだけ出ました。

 カーテンを開けると良い天気で、気持ちの良い朝です。

 

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朝シャワーを浴びてすっきりしたところで、7時半からゲストハウスの二階の部屋で朝食です。チーズとパンは私の好みに合うが、野菜がないのが欠点です。

 

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 今日は、バスでズグディディまで行き、そこから山道も走れる乗用車に乗り換えて上スヴァネティ地方にあるベチョーまで行きます。下の地図の緑の部分が高い山を意味しますから、山の奥に入っていくのがわかります。

 

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市場でクルミ菓子を買う

 九時にバスに乗ってゲストハウスを出発。光田さんは昨日行った市場に寄るといいます。ダリさんお勧めのジョージアのクルミ菓子を探すためです。

 

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 写真下でぶら下がっている長いアメのような物が探していたクルミのお菓子「チュルチュヘラ」です。葡萄ジュースに小麦粉を入れて煮詰め、そこにヒモに通したクルミを何度も入れて衣にして干したもので、ジョージアでは良く食べられるそうです。

 

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 私も話の種に1.5ラリ(75)で一本買いました。ところが、他の人は1ラリ以下だったらしい。私はへそ曲がりなので、他の人が買っている店では買わない。ぼられたのか、これがあのオバチャンの売値だったのか、よくわかりません。

 

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 味は作り方から推測できるとおりで、小麦粉で煮詰めた殻の部分はブドウの甘酸っぱさがあり、中にあるクルミと味が合い、おいしい。殻部分は古くなったゴムのような堅さがあり、ナイフで切らないとちぎれないほどです。日持ちするだろうから、人気があるのもわかります。

 

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 写真下はバジリコなどの料理に使うハーブでしょうか。

 

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 写真下左の、トマトの奥にある白いのは小麦粉など、製粉した粉の山です。

 

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 シェラトンでうまかったイチジクです(写真下左)。でも、季節が早いせいか、見つけたのはこれだけでした。

 

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 こちらは漬物売り場です。旅行中はあまり食事には漬物は出てきませんでした。朝、野菜を出すのがたいへんなら、こういう漬物を使えば良いと思うのですが。

 

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 漬物売り場は暇なのか、おばちゃんのほうから「写真を撮ってよ」と声をかけてくるくらいで、嫌がらないのが助かります。

 

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 ごらんのように新鮮な青い野菜が山積みされているのに、料理にはあまり出てきません。ジョージアは牧畜が中心だから、あまり野菜を食べる習慣がないのでしょうか。私は先祖がヤギなので、青い葉がないと生きていけない。

 

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 意外だったのは、キノコやチーズがほとんど見当たらないことです。キノコは季節的に早いのかもしれません。写真下左はその数少ないキノコで、また、キノコの向こうにある白い餅のような塊はチーズではないかと思います。

 

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 肉のかたまりと同じで、店のオジサンたちもたくましそう。

 

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 写真下右は雁首ではなく鶏首をそろえています。

 

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 オジサンはニワトリを買って帰るところです。日本では見られない光景なので、皆さんでカメラを向けると被写体になってくれました。オジサンと今日の昼飯のニワトリとのツーショットです。

 

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 市場を後にズグディディに向けてバスは北上します(9:55)

 

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 道沿いに建っている家はご覧のようにほぼ真四角で、壁はレンガか石、屋根はこれまたほとんどがスレート屋根のように見えます。

 

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 ガソリンスタンドでトイレ休憩(10:50)。ディーゼルも普通のガソリンも値段が同じなのがおもしろい(写真下右)。ほぼ百円ですから、日本よりも少し安い程度です。

 

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 ガソリンを詰めている間、私は周囲の花の写真を撮ります。

 

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写真上 Mentha longifolia

 (Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.191)

 

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写真上 Sambucus ebulus

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.213)

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ズグディディで乗り換え

 ズグディディに到着(11:43)。ここで昼食をとり、バスから、山道でも走れる車に乗り換えます。西遊旅行が:企画したこのジョージアのツアーは、今回は3つ催行され、我々は2番目です。1番目のグループとここで待ち合わせて、バスと車を交換します。

 駐車場の近くの店Mendzeliの二階で昼食です(写真下)

 

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ここの店は味が良いと皆さんの評判でした。写真下右のワインは黒石さん(仮名)が近くの店から買ってきたジョージアのワインです。

 

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 テーブルに敷かれた紙にシルクハットをかぶった男性の絵が描いてあり、右肩にCastel Sakartveloという王冠マークがあります(写真下)

 

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店の名前かと思ったら、そうではなく、Castel Sakartveloはフランスから来たビールなどを飲料メーカーで、マークの下にあるZANDUKELIとは写真下のレモネードの名前でした。ジョージアに伝わる伝統的なレモネードだそうで、そうと知っていたら、注文するんだった。

 

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写真上: http://www.castel.ge/から転載

 

 食後はレモネードではなく、トルココーヒーです。濃厚でうまい。

 

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 食事を終えて本日の目的地、ベチョーに向けて出発です(13:22 355m 出発)。一番目のグループと車とバスを交換します。写真下の右側二人がドライバーです。

 

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 一番目のグループに旅行の様子を聞くと、花はかなり咲いているようで、一安心です。しかし、彼らは最後の日は雨に降られたとのことでした。

車には「AutoDari Delica Tours」とあります。ツアー会社なのかと思ったら、AutoDariは車のレンタルや販売を手がけている会社のようです。デリカツアーという名前どおり、車は三菱のデリカです。しかも、日本の中古車らしく、右ハンドルです。

 

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 当初、2台に乗るということでした。しかし、素人が見ても、2台にスーツケースを入れて11人が乗るのは無理です。光田さんが交渉して、車は3台になりました。良かった。山道をぎゅうぎゅう詰めで走られてはかなわない。

 

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 ズグディディの街を離れると、午前中と同じような農村地帯をしばらく走っていきます。道は広くはないが、舗装されており、悪くはありません。

 

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 道はやがて山に入り、登り始めて間もなく、エングリ川を止めたダムを見学しました。見学と言っても、ダムを遠くから見ただけです。

 

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 私が花の写真を撮っていると、ガイドのダリさんが「Danger!(危ない)」と言っているのが聞こえました。こんな所で誰か危ないことをしているとは困ったものだと見ると、私のほうを指さしている・・・え?おれ!花を撮るために道路の崖をちょっと降りたのを彼女はそう言っていたのです。若い女性から見て、おれって、ちょっとアブナイ男に見えるらしい・・・意味が違う。

 

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 道の両側に蜂蜜の箱を並べています。ミツバチを連れて来るということは、この山にたくさん花が咲いているということなのでしょう。ただし、車から見て目立ったような花や花畑はありません。

 

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 道路の両側の崖などにあちらこちらにトンネルのような穴があります。何か採掘したようにも見えます。

 

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道路のカーブの所でトイレ休憩です(15:51, 1040m)

 

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 道端のピンク色の花に黒い蛾のような虫が蜜を吸いに集まっています(写真下)

 

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写真上右 Lotus caucasicus

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.107)

 

 エングリ川が作った谷に沿ってさらに北東方向に進み、少しずつ高度を上げて行きます。

 

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 谷の所々に集落が見え(写真下左)、集落の周囲には牧草地などが広がっています(写真上左)

 

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この山に囲まれた一帯は上スヴァネティ(アッパー・スヴァネティ)と呼ばれています。我々の行くベチョー、メスティア、ウシュグリなどはすべて上スヴァネティです。

ベチョーの少し手前で車を停めて、風景を撮影しました(16:13)。ここから、このあたりの最高峰であるウシュバ山が見えるはずですが、残念ながら、雲に隠れていて、山頂付近は見えません(写真下右)

 

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 道端には黄色い雑草が生えています。写真下の3枚の黄色い花はいずれも別種です。

 

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 ドルラ(Dolra)川の標識のある所から舗装道路を離れ(写真下左)、ベチョーの谷に沿ってさらに数キロほど上ります(写真下右)

 

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 下の地図ように、写真上のあたりがベチョーの谷の入口にあるラルホルという集落です。我々はさらに上流にあるベチョーに行きます。地形図からもわかるように、両側を山にはさまれた谷で、この北側にウシュバ山(4695m)があります。

 

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静かなゲストハウス

 本日の宿泊所のベチョーのゲストハウスに到着(16:37)

 

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 写真下左がゲストハウスの入口で、この建物は物置を兼ねた門のようになっており、ゲストハウスは奥にあります。写真下右は、ゲストハウスの裏側です。

 

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 写真下はゲストハウスの前の庭です。木陰にハンモックやブランコがあり、とても雰囲気が良い。

 

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 庭にはいろいろな花が植えられていますから、部屋割りが決まるまで、ちょっと庭を散策してみましょう。

 

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 真っ先に目を引いたのがバラです。残念ながら、終わりかけています。あるいは野生のバラかと期待もしたが、八重咲きですし、色からしても栽培品のようです。

 

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写真上左 Campanula codifolia

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.223)

 

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写真上左 Inula magnifica

 (Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.261)

 

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 写真上のカンゾウまでは野生の植物を含めて植えられた花のようで、以下は庭の雑草です。ここのウツボグサの花の色が日本のそれに比べて、薄紫色で鮮やかです(写真下)

 

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写真上 Prunella vulgaris

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.189)

 

 ゲンノショウコの淡いピンク色がとてもきれいですね(写真下)

 

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写真上 Geranium pyrenaicum

(The Caucasus and its Flowers, p.164)

 

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別なゲストハウスに泊まる

 ここに全員が泊まるだけの部屋はなく、客が一人だけ別館に行くというので、私は真っ先に手をあげました。成田空港で光田さんに「ゲストハウスが狭くて、一人だけ別な所に泊まることがあれば、私を優先してくれ」と頼んでいました。

 普通の日本人は一人だけ別な宿舎を嫌うが、私は少し不便でも一人のほうが良いというへそ曲がりなのです。でも、そのおかげでくじ引きをする必要もありません。私は光田さんと二人で別館に行くことになりました。

 道路をはさんで向かいにある建物で(写真下)、これは別館ではなく隣の家、別なゲストハウスです。

 

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 写真下が私の部屋でかなり広い。ベッドが五つあるから、ドミトリーなのでしょう。今夜は私一人です。

 写真で見ると真新しくきれいに見えますが、部屋が暗いので、必ずしもそうではありません。私が一番困ったのが、この部屋にこもっている臭いです。カビか塗料の臭いのようですが、原因はよくわかりませんでした。窓もドアも開けたままにしておいても、三方に窓がないせいか、臭いがこもっており、一晩中、悩まされました。

 

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 もう一つ困ったのがベッドです。写真下左のように、ベッドの下はスプリングではなく、金網を張って、その上に布団が敷いてあるだけなので、身体全体が沈んでしまいます。これでは明日の朝には腰が痛くなりそうです。私はテーブルの隣のソファベッドに布団を運んで、そちらで寝ることしました。

 

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 部屋の棚には本やヌイグルミなどもあります(写真下右)。この部屋は夏の観光シーズンのみ客に開放して、普段は家族が使っている部屋なのかもしれません。

 

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 建物に付属して、バス・トイレがあります。私の部屋からはいったん外に出て行くのでちょっと不便ですが、写真下のようにとてもきれいで、お湯も出て、問題ありません。使うのは私と光田さんの二人だけなので、困ることはありませんでした。本館のバス・トイレもきれいです。

 この旅行に参加する前、ゲストハウスのトイレがとても私は心配でした。中国の招待所のあの悲惨なトイレだけは避けたい。幸い今回の旅行では、ここを含めてトイレは水洗で、不愉快な思いをすることはほとんどありませんでした。

 

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 こういう設備の問題は多少あるにしても、それを上回るのがこの場所と家主たちのとても良い雰囲気です。家主をご紹介します。写真下が、家主のオバサンと娘さんです。娘さんは後で、ネット用の端末を私に貸してくれました。もちろん、部屋に鍵なんかかけません。

 

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 写真下が家の前の庭です。木の下に椅子と机が置いてあり、とても涼しげです。後で光田さんが机で報告書を書いていました。たしかに部屋の中よりもここのほうが心地よい。

 

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 犬クンは人なつこく、おとなしく、我々を歓迎してくれます。片足が悪いせいか、いつも庭にいます。

 

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庭には放し飼いのニワトリがいます。写真下の雄鶏を見てください。姿もきれいだし、なんかすごい威厳がある。彼は堂々と縄張りを見張り、侵入者があればただではおかないという気迫があります。英語のチキンには弱虫という意味があるそうですが、ブロイラーしか見たことがないんじゃあるまいか。

 

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 写真下はたぶんこの家の飼い猫です。「やあ、こんにちは」と挨拶したのに行ってしまった。

 

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 村にはブタが放し飼いされていています。黒地に灰色や金色が混ざった毛色です。ここは豪雪地帯だけあって、ブタも毛足が長い。

 

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 写真下左は私の泊まったゲストハウスを北側の道路から見た写真で、一階が旅行者用、二階が家族が住んでいます。周囲は畑で、この道路の奥には別な家が建っています。写真下右がゲストハウスの北側にあるウシュバ山です。先ほどと同じで、ちょっと雲がかかっています。

 

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 ウシュバ山から振り返り、南西側を見ると、名前のわからない雪山が見えます(写真下)。これだけ距離があってもあれだけの高さに見えるのだから、かなり高い山だろうに、地図を見ても、名前が載っていません。

 

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 冬は大雪が降り、自然環境は厳しいのだろうが、夏の今は気候も良く、雪山に囲まれた桃源境のような雰囲気です。

 Googleの地図で見ると、ここの村にはUshkhvariと書いてありますが、村の名前なのかどうかわかりません。旅行雑誌の『旅行人163号』にはBechoとありますので、こちらを採用します。

 

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村の周囲の花

 夕飯は七時なので、まだ少し時間があります。陽は高いので、私は散歩することにしました。

 

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写真上中 Ballota nigra

 (Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.179)

 

 家の敷地の中に雑草と一緒に生えているのはトリカブトの仲間です。雰囲気的には野生のように見えます。

 

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写真上 Delphinium bracteosum

 (Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.57)

 

 石作りの建物のある村の中の道を上っていきます。たいてい道の両側の畑には柵があります。おそらく家畜が入らないようにして、冬用の牧草を確保するのでしょう。

 

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 写真上と下では花はそっくりですが、葉が違います。上はカモミールのように見えるし、下はフランスギクのように見えます。

 

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 この谷は両側を山に囲まれているとはいえ、南ないし南西方向に下がっているので、日当たりもよく、この地方にしては暮らしやすいでしょう。ウシュバ山ほどの高い山があると、川の水量も相当なものだろうから、恵まれた谷です。

 

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 しかし、観光開発からはちょっと出遅れています。明日から行くメスティアとウシュグリに比べて、ベチョーの知名度は低く、日本でもあまり知られていません。この地方の観光の目玉である塔がここにはないからでしょう。同業他社のツアーでもここには宿泊しません。その意味では今が穴場でしょう。

 上スヴァネティ地方では、こことメスティア、ウシュグリの三カ所に泊まりました。私が村として最も気に入ったのがこのベチョーです。静かで緑が豊かで、家と家は離れており、店すらありません。のんびりと一週間くらい滞在していたいような所です。

 

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 村はずれまで登って来ました。そこは川が作り出したかなり広い牧場のようです。背の高い草はほとんど生えていないから、家畜が食べたのでしょう。北に見えるウシュバ山はまだ雲の中です。

 

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 牧場の掃除屋さんたちがいます(写真下)

 

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家畜に食べられないように柵で囲まれた木のそばまで行くと、あら!子豚がお昼寝中ならぬ夕寝です(写真下左)。でも、あまり近づいて、親が戻ってくると恐い。日本でも養豚業者がブタにかみ殺されたという事例があります。ブタを食うのは良いが、ジョージアまで来てブタに食われたのではサマにならない。

 

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 平らの所には花も少ないが、西側の川の土手に行くと、様々な花が咲いています。

 

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川の土手で一番目立つのが写真下の黄色いジキタリスです。翌日、この上流まで行った時この花も見かけましたが、ここくらい群生しているのはありませんでした。

 

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写真上下 Digitalis ciliata

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.195)

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 写真下は3つとも別な種類の花です。

 

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 おや!ウシュバ山の雲が少しとれて、山頂付近が見えて来ました。

 

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 少したつとウシュバ山はまた雲に隠れてしまいました。挨拶しにわざわざ出て来てくれるとは、なんて愛想の良い女神様なんだ。私は一気に印象を良くしました。

 ウシュバ山とは正反対の南側に見える雪山もきれいに見えています(写真下)

 

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 トゲで身を守るアザミです。私は撮影中にアザミを触ったらしく、しばらく手にチクチクと痺れるような痛みが残りました。これではブタも食えない。

 

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 写真上のアザミの花が赤なのに対して、写真下のアザミは白ないし緑です。地味だが、トゲだらけなのでさすがのブタも食べられないらしく、たくさん生えています。

 

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写真上 Cirsium echinus

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.239)

 

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写真上 Campanula collina

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.225, The Caucasus and its Flowers, p.273)

 

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写真上 Minuartia oreina

 (Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.39, The Caucasus and its Flowers, p.101)

 

 花の写真で意外に難しいのが黄色い花です。直射日光だとたいてい色が飛んで花の細かい形がわからず、かと言って絞りすぎると、全体が暗くなって雰囲気がうまく出ません。今回、太陽が斜めになり、川の土手が日陰になっていたのでちょうど良い光量でした。

 

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写真上下 Lotus caucasicus

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.107)

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写真上 Echium vulgare

(Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.171)

 

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写真上 Verbascum laxum

 (Mountain Flowers and Trees of Caucasia, p.201)

 

 

ゲストハウスはどこだ?

 そろそろ食事の時間ですのでゲストハウスに戻りましょう。私は登ってきた時とは別な道を下りて行きました。こちらのほうが本道で、我々が乗った車はこの道を来たのです。ゲストハウスを探しながら、村の道を下って行きました。

 

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だが、十分に下っているはずなのに、ゲストハウスが見つかません。ゲストハウスは村の北にあるのに、私は南側の村はずれまで来てしまいました。道沿いの建物を丁寧に見ていたはずなのに、どうしてゲストハウスを見過ごしたのだろう。私はあせりました。

 

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 犬君や鶏君に聞いてみたがわからない(写真下)。豚君やアヒル君も教えてくれないので、私は村人に「ゲストハウス?」と質問しました。私がゲストハウスを探していることは理解してくれたようですが、問題はゲストハウスと言っても、たぶん複数あることです。

 

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 余裕で到着だと思っていた食事時間の七時近くになり、私は大いにあせりながら、来た道を引き返しました。と言っても、坂道ですから走ることもできません。

 

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 息をきらせ、遅刻するとあせりながらも、立ち止まっては村の中の動物や花の写真を撮っている私は何なのだろう()

後でわかったのは、ゲストハウスの本館はこの本道に直接面していないのに、私は道路側の建物にばかり目をやり、気がつかずに通り過ぎたのです。狭くて見通しの良い村だから、迷うはずがないと甘くみたのがよくなかった。

 

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 集合時間の七時に六分遅れて、大きく息をしながらゲストハウス本館の食堂に到着。光田さんが心配して、別館のほうで待っているというので、そちらに行き、遅れたことをわびました。

 最後は冷や汗をかきながら走ったので、お腹がすきました。では、ジョージアの郷土料理をいただきましょう。

 

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