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地中海に咲く花 ゴゾとマルタ

1日目            2024318()

成田 → (ドバイ)

 

 地中海のマルタに春の花を見に出かけます。マルタは主にマルタ島とゴゾ島から成り立っていて、この両方で野の花が見られるようです。

 

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五年ぶりの成田空港

 出発は22:30と夜なので、つくば市を出発したのは夕方6時頃と余裕です。二カ月ほど前、新型コロナの前に良く利用していた成田市内の駐車場に予約を取ろうと電話すると、使われていない。潰れたのかと危惧しましたが、幸い他の番号を探して予約を取ると、駐車料金の他に協力金として500円を請求されました。新型コロナで経営が悪化したのだという。周囲に比べて圧倒的にここは安く、閉鎖されては困るので「がんばってください」と励ましました()

 

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 昨年の台湾旅行は羽田空港だったので、五年ぶりの成田空港です。集合場所に行ったが、誰もいない。私は、場所や時間を間違えたか、まさか日にちを間違えたかと疑い、メモ帳を見直したが、まだ認知症にはなっていないようです。

 後で理由がわかりました。成田空港から出発する客は6人で、私以外はビジネスクラスやプレミアム・エコノミーなので、別行動だったのです。

 

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 添乗員からスマートフォンに航空券を送ってもらいました(写真下)。もっとも、スマホを使いこなせない時代遅れの私の様子を見て、チェックインでは旧来の紙の航空券を出してくれました。

 

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 参加者は添乗員の野田さん(仮名)を含めて女性6名、男性3名の9人で、内2名は関西国際空港からの出発です。旅行会社としては参加者が多いのがありがたいだろうが、客から見ると、この人数くらいの旅行がちょうど良い。8人なら、名前と顔は旅行が終わるまでには私の記憶力でも何とか覚えられるからです。

 

 

座席予約

 飛行機はエミレーツ航空のEK319で、成田を2230に出発し、約12時間の長時間飛行の後、ドバイに早朝0530に到着予定です。マルタまでの直行便はなく、今日はドバイまで行き、翌朝、乗り換えて、地中海のキプロスを経由してマルタまで行きます。

 

 

 機体はAirbus A380-800で、エコノミークラスだけなら800人以上も乗せられる二階建ての世界最大の旅客機なのに、2021年の251機目を最後に生産が終了しています(下図)。乗り心地は、エコノミークラスしか利用したことがない私には、降りる時はエコノミークラスが最後なので、時間がかかるという印象しかありません。

 昔はジャンボジェット機のような大型機によって航空運賃が下がったと言われていましたが、今は中型機が主流で、その意味でも三菱重工業のスペースジェットの開発中止は本当に残念です。経済産業省が2035年以降の次世代の旅客機の事業化を目指すと発表しています(2024327)。イギリスとイタリアとの戦闘機の共同開発よりも、環境にも考慮した旅客機の開発のほうがはるかに国を守るのに役立ちます。

 エミレーツ航空に乗るのは五年ぶりで、前に印象が良かったのは、燃油サーチャージも座席の予約も無料だったからです。石油や天然ガスなど地下資源の豊かな金持ちの国だけのことはあると太っ腹に感動しました。ところが、今回、二つとも料金が取られます。「エミレーツよ、お前もか!」と私は叫ぶ()。物価高や円安と海外旅行にとっては冷たい逆風が吹きまくっています。

 今回、座席予約は旅行会社経由しか認められず、手数料として各5,000円、4便の合計20,000円を旅行会社に払いました。さらに、2便で有料席を予約したので各5,000円、合計10,000円を航空会社に払ったので、予約だけで合計30,000円でした。

 

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 この便の座席は、私にしては珍しく、通路側(86C)を予約しました(下図)。この飛行機はほぼ夜間飛行なので、夜景の撮影を諦めて、眠ることにしたからです。往復4便の中で最長の12時間の飛行は、トイレに行くのに窓側がたいへんなのは毎回経験しました。

 

 

 上図の座席の範囲を見渡すと、乗客は半分くらいしか乗っていません。私の後ろの二列(8788)は空いていて、近くの客が87列に移動したので、私も一番後ろの88Aに移動し、一人で三座席を占領しました(写真下左)

 この後ろの二列(8788)は予約を取らせず、最後まで開けておきます。飛行時間が12時間もあって、この座席を客室乗務員の休憩に使いたいからで、写真下右のように、カーテンで遮蔽できるようになっています。私のような客が勝手にこの席に座るのは、彼らにとっては迷惑なのはわかるが、客を優先させてもらいます。

 

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 飛行機はほぼ予定どおりに成田空港を離陸(22:48)。東京の上空を通過して(写真下)、真っすぐ西に向かっています。

 

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植物ガイドの有無は天地雲泥

 日本橋トラベラーズクラブのマルタの花のツアーは今年で二年目です。旅行案内が送られて来た時、去年と同じだから読み飛ばそうとして、「植物学者のガイド」という文字に目が引っかかりました。去年と比較すると、今年は次の一文が追加されていました。

「今回はマルタにてマルタの花や植物を研究する植物学者のガイドと一緒にフラワーウォッチングを存分にお楽しみください。」

 植物の専門ガイドが付く!この一文を見て、私は参加を決めました。これまで花のツアーに参加して、現地の植物ガイドがいるかどうか、またガイドの能力が花の旅行の質を大きく左右することは何度か体験しました。

 青いケシを見に行ったチベットのある山は前に一度、私は別な旅行で来たことがありました。だが一度目は、私がいた位置からわずか数百メートル先に青いケシがあることも知りませんでした。また、仮に見つけたとしても、そこに3種類も青いケシがあるなど、教えられなければ素人の私が気付くはずがない。

 前に利用したネイチャリング事業部の旅行は、添乗しているツアーリーダー自身が花の専門家で、しかも現地の植物ガイドを雇い、朝から晩まで花づくしの贅沢な旅行でした。消滅したのが、かえすがえすも惜しい。残念ながら、同様の旅行を探すことができません。

 

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 離陸から一時間半ほどして夜食が出ました(3190:25、写真左下)。こんな時間では私の軟弱な胃腸は受け付けてくれない。飛行機はすでに朝鮮半島上空です(写真右下)

 

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 飛行時間は12時間と今回の旅行でも一番長いので、三座席独り占めで、ひと眠りしたいが、なかなか寝つけない。諦めて、内容を3秒で忘れるような映画を観ることにしました(下図)

 

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Transformers: Rise of the Beasts(米、2023)

 

 不思議なことに、つまらない映画なのに眠くならず、最後に時計を見たのは6時少し前でした。飛行機は中国のタクラマカン砂漠の上空を飛んでいます(下図)。ようやく眠くなったのは砂漠のせいかもしれません(意味不明)

 

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