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雲南のノモカリスと青いケシ

7日目 2019628()

納帕海、香格里拉 成都

 

 

 六時半に起床。部屋の温度は22℃で、雲はあるが、晴れています。

 

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 今日は、香格里拉(シャングリラ)の北西に位置する納帕海(ナパハイ)という湖の周囲の湿地を散策し、夕方、飛行機で成都に戻ります。下の地図のように、納帕海を含めた香格里拉は周囲の山の土砂が流れ込んだ盆地なのがわかります。その盆地の中にできた水溜りが納帕海で、湖とその周囲に湿地帯が広がっています。

 

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 七時半からホテル内のレストランで朝食です(写真下)

 

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独克宗古城へ朝の散歩

 九時にホテルを出発するというので、私は昨日と同じ独克宗古城に行って、2012年に来た時に登った亀山公園に行ってみることにしました。昨日よりも少し遅いせいか、観光客らしい姿もあります(写真下)

 

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 マンホールの蓋はそれぞれの国や地方の特色を表していて、まるで貨幣みたいでおもしろい。中国のチベット圏ではよくあるように、上に漢字で「独克宗古城」と、下にチベット語で表記されています。写真下左はヤク、右はたぶんシャクナゲの絵でしょう。

 

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 ユニオンジャックが描かれたレンタルの電動バイクや自転車です(写真下)。ここは車の乗り入れは禁止されているが、バイクはかまわないようです。ただ独克宗古城だけなら、むしろ歩いたほうが良い

 

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 亀山公園の東側の月光広場が正面になっており(写真下)、私たちが今日行く予定の納帕海行のバスもここから出ているはずです。しかし、私は乗りません()

 

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 亀山公園は山というよりも丘で、いくつか寺社が建っています(写真下左)。階段の狛犬のそばで、オジサンが朝寝をしている(写真下右)

 

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 写真下の白い釜で香草などを燃やして、その煙を天に供養します。つまり、これは巨大なお線香です。朝になるとこの供養の煙と臭いが漂うのはチベットでは良く見られる光景です。

 

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 山頂までただ階段がついているのではなく、いくつかの建物の前に出て、その脇をくぐって上に行くようになっています(写真下)

 

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 それらの建物には、仏教ではなく、道教の神が祭られています。

 

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 山頂の真ん中に大きな寺院があり(写真下左)、その周囲を時計回りに回るのが仏教の習慣です。

 

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 写真下が山頂にある巨大な摩尼車です。人と比べてもその巨大さがわかるでしょう。摩尼車とは、経典を入れた筒で、回すと経典を読誦したのと同じ功徳が得られるというものです。夜になると、この摩尼車や寺院などド派手な原色でライトアップされるらしいが、幸い、私はその恐ろしい光景を見たことがありません。

 

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 ここの見どころは建物よりも、大亀山の山頂から見た独克宗古城の風景です。高い建物がないので、かなり遠くまで見通せます。

 

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 興味深いのは屋根で、麗江古城は瓦屋根でしたが、ここはたぶん木の板で屋根をふいているようです。

 

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 ホテルに戻り、九時に出発します。

 

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 ホテルを出るにあたり、私は麗江で購入して、お守り代わりに持ち歩いた酸素ボンベと別れを惜しみました()。二本とも開封していませんから、部屋に残せば、従業員が転売するなどして再利用するでしょう(写真下)

 前回のキルギス同様に、今回も4000m前後の山に登ったにもかかわらず、私は高山病にはなりませんでした。また、同行したお客さんたちも高山病の症状の出ている人は一人もいません。七年前、別なツアーで香格里拉に来た時はお客さんは高山病になったのに、この花のツアーでは、なぜ高山病にならないのか、その理由についてはいろいろと考えているところです。

 

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帕海依拉草原景区

 納帕海(ナパハイ)は香格里拉の市街地から車なら20分ほどのところです。納帕海といっても、もちろん海ではなく、大きな湖を指していて、その湖は全体の一部分です。これからの夏の雨期には大きな湖になり、冬の乾期には、その多くが草原になり、これを依拉草原と呼んでいます。草原と周囲の山々で花を探します。

 

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写真下は展望台()になっていて、湖が見渡せます。ただ、ここからでも全景は見えません。七年前は入場料を取られましたが、今はその時の建物もありません。

 

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 帕海は標高3266m、面積は約31.25平方kmとありますが、これは公園の面積で、湖の面積ではありません。崖の下の道の近くに船が一艘、陸地に乗り上げています(写真下)。つまり、雨期になれば、湖はこの船の近くまで広がるのでしょう。湖の面積が季節によって違うので、確定できないようです。

 

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 湖の中に馬が入っているので、最初は水を飲んでいるのかと思いましたが、時間がたつにつれて湖の中に進んでいますから、水草を食べているようです(写真下)

 

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 湖のほとりに降りてみましょう。ここは国際重要湿地だから車両進入禁止と書いてあるようです(写真下左)

 

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 所々に水草が見られ、写真下左は花が咲いているように見えるが、遠くて、わかりません。

 

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 水辺らしく、青いイトトンボが葉にとまっています。

 

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 写真下左のツクシのように立っているのは、オオフサモ(パロット・フェザー)という外来種に見えます。「日本の侵略的外来種ワースト100」に選ばれた札付きのワルで、一度入りこんだら、駆除はまず無理と言われる強烈な植物です。

 

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 写真下は白い鳥が群れて、餌をとっているように見えます。遠すぎて姿は良く見えないが、イメージだけでいうなら、シラサギのような鳥です。

 

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 この湖は馬よりも、ツルやカモなどの鳥の越冬地として有名です。家畜を入れるのはどうかとも思うが、案外、彼らが草刈りすることで、環境が保たれることもあります。

 

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 放牧されている家畜は馬ばかりです。湿地だから、ぬかるみでも平気なように、足の長い馬だけを放牧しているのだろうか。

 

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帕海の花 その1

 花を探します。写真下はトウダイグサの仲間で、3種類あったようですが、イガイガの実のついた一つしか気が付きませんでした。

 

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写真上下 Euphorbia jolkinii

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 ネットを見ると、写真下のクレマチスを壁にはわせてたくさん花を咲かせている例があり、なかなか素敵です。ただ、この花の学名は” Guide to the Flowers of Western China”には載っていますが、Wikpediaclematisの一覧表にもなく、ネットで検索してもほとんど出てきません。

 

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写真上 Clematis rehderian

 

 麗江でも見たノウゼンカズラの仲間です(写真下)。日本のノウゼンカズラは蔓のように他の木に巻き付く樹木でオレンジの花を咲かせ、しかも中国から来たというが、その中国で目につくノウゼンカズラは草で、花の色もピンクです。花の形が似ていないことはないが、言われなければ、これがノウゼンカズラだとは気が付きません。

 

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写真上下 Incarvillea zhongdianensis

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 斜面に青いケシが咲いています。昨日、小中旬で見たのと同じ種類で、今日は青空の下です。

 

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写真上下 Meconopsis zhongdianensis

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 昨日と同じで、青といってもいいのはわずかで、紫系が多い。写真下だと紫の中にも青味が残っています。

 

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 写真下になると青は消えて、ほぼ薄紫です。

 

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 まだ午前中なので、陽が斜めから差し込んできて、ケシの産毛を浮かび上がらせます。

 

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 皆さんが斜面に集まり、交代で写真を撮っています。

 

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 写真上で皆さんが熱心に撮影している一つが写真下です。この斜面には青いケシがほとんどないのに、この一本だけたくさんの花を付けています。真ん中は薄ピンクで、周囲がかすかに青が混ざっていて、独特の花の色です。

 

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 写真下は花がほぼピンクと言ってもいいでしょう。

 

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 写真下はさらにピンクの色が濃い。

 

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湖の周囲

 湖の周囲には観光施設も少し見られます。写真下は高山庄香格里拉精品酒店というホテルで、市街地からは遠いが、湖に面していて立地場所は悪くありません。ネットで見ると一泊2万円以上もします。窓の空いている部屋もあるから、営業をしているのだろうが、遠くから見る範囲では人影がありません。最初見た時、私は廃墟かと思った。

 

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 観光客の数はそれほど多くない。写真下左は馬を背景に自撮りをしていた観光客らしいお姉さんです。写真下右など、後部座席に乗った白人のオジサンは、自転車をこぐのが大変だから、バイクに便乗させてもらっているらしい。

 

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 周囲の店には観光客の姿はまばらです。写真下右の吊り下げられた赤い洋服はチベットの民族衣装()で、客はこれを着て記念撮影をします。後で、その様子が亀山公園で見られました。           

 

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 青いテントはバーベキューのレストランらしい(写真下)。焼き肉の煙が立っているだけで、客の姿がありません。

 

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 湖の周囲には集落が点在して、昨日と同じように、集落には立派な家が立ち並んでおり、香格里拉が裕福なのがわかります。

 

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 全体戸数から見て、ここも建築中の建物がとても多い(写真下)。建築中の建物は中を見ると、太い柱は手前だけでなく、奥の方にも使われています。一階と二階は柱も通しで一体型であり、三階より上の天窓はその上に増築したような構造になっています。

 

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 前に紹介したように、柱と柱の間は長さが決まっていて、柱の数でその家のおおよその大きさが決まります。多くは、写真上のように柱が両側を含めて4本、部屋数が3つですが、お金持ちは写真下のように、柱が5本、部屋数を4つの家を建てます。

 

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 さらに、写真下では柱が6本、部屋数が5つ、3階建ての巨大な家です。日本ならマンションですが、個人の住宅の可能性もあります。

 

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 太い柱を並べて誇るのは最近のことではないか、と思われるのが写真下左の古い建物です。この建物も間口が4つ、柱が5本です。ところが、拡大して見ると柱は太い丸柱ではなく、四角く、それほど太い柱ではありません。さらに写真下右は建築中なのに柱が黒ずんでおり、古く感じます。こちらは他の新築の建物に比べて柱がやや細い。これらから見ると、昔は普通の柱を用いていたが、経済発展で太い柱を競うようになり、その太さも年とともに太くなっているのでしょう。皆さん、だんだん見栄っ張りになっている()

 

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 建物は2階が普通で、3階や4階に見えるのは高さが低いから天窓で、これも最近の流行らしく、新しい建物はたいていこれだが、古い建物はそもそも天窓に相当する部分がない。

 

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 これも最初は写真下のように採光のために側面に窓を作ったのが始まりで、屋根を増築してガラス張りの天窓を作るようになり、その天窓も4階建てのような二重構造になったのでしょう。

 

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 建物によって1~2階をガラス窓にして、柱の部分を隠してしまうこともあります。

 

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 さらに進むと建物の前に鉄骨で温室を作る(写真下)。たぶん、冬などの寒い時期に太陽光で暖房しようという作戦でしょう。良くわからないのが、天井の高さです。天井は低くしたほうが保温には適しています。家と同じくらいの面積もあり、日向ぼっこのために作ったはずはないから、いったい何にどう使っているのか、見てみたいものです。

 

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 外壁は白いモルタルがほとんどで、これが集落全体に調和ある景観をもたらしています。ただ、地域によっては写真下のような石を使った外壁もあります。

 

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 写真下のように採石禁止の看板もあるくらいで、地元では石を良く利用しているのでしょう。石灰岩のような柔らかい石が多いようだから、加工は楽なはずです。

 

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 写真下の着目はエアコンの室外機で、今回見たのはここだけです。奇妙なのは、どうして1階なのに地面に置かないで、壁に設置したのかという点です。日本よりも冬は寒いが、豪雪地帯ではありませんから、雪に埋もれる心配はないはずです。

 

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 見栄の張り合いという点では門でしょう。写真下左など、ゴシック建築を連想してしまいました。私から見て、くどすぎるという意味です。門を飾るのが漢字であるのが、世帯主がどんな教育を表しているのでしょう。彼らは漢民族ではありませんから、元々は漢字を使っていた人たちではありません。

 

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 立派な家や門を競うのは悪いことではないが、一つ気になるのが、その周囲です。工事中だから資材や古材や瓦礫があるのは仕方ないとしても、建物の立派さにあわせて、周囲もきれいにしたら、集落全体が美しくなる。

 

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帕海の花 その2

 湖を半周するように道があり、その周囲には様々な花が咲いています。

 

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 写真下左のシオガマギクの仲間は前にも道端で見かけました。

 

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写真上左 Pedicularis densispica

 

 写真下は野生のライラックで、Yunnan Lilac(雲南ライラック)という名前で1800年代後半にヨーロッパに持ち込まれてから、園芸種として知られているようです。

 

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写真上 Syringa yunnanensis

 

 オレンジが鮮やかなサクラソウの仲間です(写真下)。葉に特徴があり、ロゼットを作る。雲南省のこの北西部にしかありませんから、固有種と言ってもいいでしょう。

 

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写真上下 Androsace bulleyana

 

 七年前も同じ崖に咲いていて、撮りにくかった。崖が好きだというのではなく、人が来ない崖だから、花が残ったのでしょう。

 

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 昨日、碧古天池に行った時も写真下のサクラソウを見ました。こちらは四川省にも分布します。

 

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写真上 Androsace spinulifera

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 アズマギクはすでに何度も出てきましたが、写真下は初登場です。中国のチベット圏に分布します。

 

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写真上 Erigeron breviscapus

 

 日本でも見かけるフデリンドウです(写真下)。種類は別ですが、姿形、大きさも日本のフデリンドウ(Gentiana zollingeri)にそっくりです。

 

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写真上下 Gentiana asterocalyx

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 すでに何度か登場したジンチョウゲの仲間と(写真下左)、ムラサキの仲間です(写真下右)。どちらもチベット圏では道端にも咲いているお馴染みの花で、これらを見ると、チベットだと実感します。

 

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写真上 Sterella chamaejasme         写真上 Cynoglossum amabile

 

 

昼食と買い物

 花の撮影をすべて終えて、香格里拉の市街地に戻ってきました。

 

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 二日前に夕飯をとった家福飯店で昼食です(写真下)

 

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 ホテルの近くにスーパーがあるというので、お土産を買いに行きました。暑い。

 

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 スーパーは、ホテルから数百メートル北にある城広場の地下にあります。「城」を翻訳機にかけると、マンダラとでますから、マンダラ広場らしい。

 

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 ホテルの立地は良く、広場の西に香巴拉藏文化博物館が(写真下の上段)、南には劇場(香格里拉民族大)があります(写真下の下段)

 

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 建物や写真下左のヤクの彫刻など、私の個人的な好みからは外れているが、力強い印象です。写真下右の保育園すらも、力強いというか、ごつくて子供がたくましく育ちそう。

 

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 広場の地下にある店は広く、品ぞろえもかなりあります。お客さんが豆板醤が欲しいというので、ガイドさんが選んでいるところです(写真下左)

 

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 店に入って真っ先に気になったのが、客がいないことです。写真下は客がいない所を撮ったのではなく、これが普通の状態です。今は午後2時すぎなのに、ほとんど日本人観光客の貸し切りです。

 

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 私は麗江でお茶を買い損ねたので、ここで買おうと棚を見ると、棚ががら空きです(写真下)。他にも棚が空いているところもありますが(写真上右)、でも、売れないから品物を置かないのだろうから、この街の庶民はあまりお茶を飲まないらしい。

 

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 緑茶がほしいのに、普洱(プーアール)と書いてある。茶葉の雰囲気から麹菌で発酵させた普洱茶ではないだろうと、帰国後、飲んでみるとやはり緑茶でした(写真下)。私は長い間、中国人が飲んでいるのは烏龍茶なんだと信じていたので、前に中国人のガイドから「中国で一番飲まれているのは緑茶ですよ」と笑われました。

 

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大亀山公園オプショナルツアー

 まだ時間があるというので、私は朝行った独克宗古城に行くことを提案しました。休みたい人はホテルのロビーに残り、5人で行くことになりました。では、夢幻旅行社によるオプショナルツアー「大亀山の巨大マニ車を回す旅」に出かけることにしましょう()

 朝と違い、それなりに観光客でにぎわっています(写真下)

 

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 大亀山公園の前の月光広場では、チベット族の衣装を着けて記念撮影をしています。

 

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 撮影の時は天女のように舞う(写真下左)。写真下右の犬は巨大なチベット犬で、これも記念撮影用ですが、寒さに強いということは、暑さに弱いから、今日はつらいでしょう。

 

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 階段を登り、山頂のお寺に到着。皆さんは旅の安全を祈願します(写真下右)。堂内は撮影禁止なので、私は外からお客さんを写しただけで、堂内が勝手に写りました()。日本でも宗教関係は撮影禁止が多い。神様が写真が嫌いなら、イスラム教みたいに図像として祭ること自体を禁止したはずです。

 

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 お寺の近くにある巨大なマニ車を四人がかりで回そうとするが、高さ21m、重さ60tでは容易ではありません(写真下)。また、マニ車を回したら功徳があるという考えはお釈迦様の教えにはありません。経典を筒の中に入れてクルクルと回すと経典を読んだのと同じ功徳が得られるという迷信です。

 日本仏教にも似たようなところがあり、意味もわからずに呪文のように経典を読むことを修行だと思っている坊さんがいるのにはあきれます。お釈迦様は自分の教法を知的に理解するように求めた方です。

 

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 おや、写真下左の白いネコは昨日の朝、散歩した時も会った暇そうなネコです。今日は犬もいる(写真下右)。直射日光の当たる石畳の上で暑くないのだろうか。

 

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 時間どおりにホテルに戻り、オプショナルツアーは終了です。

 

 

成都へ

 全員がそろったところで、バスで空港に向かいます。空港への道に立っていた看板で目についたのが「征途」という文字です(写真下)。「征途」とは自動翻訳機で訳すと「長い旅路」という意味だそうで、これを英語で表すと看板にあるEvery distant trip is a journeyとなるらしい。

 

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 市内の西側にある香格里拉空港に到着(16:03)。ここでお世話になったガイドの趙さんやドライバーの皆さんともお別れです。私がこの空港を知ったのは、2007年にラサから成都に行く飛行機がここの空港に立ち寄った時でした。シャングリラという小説に出てくる地名の空港があるのを初めて知って、びっくりしました。中甸がシャングリラに改名したのは2002年からです。

 

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 国内便でも中国は検査が厳しい。空港の隅には「防爆罐」が置いてあります(写真下左)

 

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 チェックはかなり厳しく、お客さんの一人は歩くのに使っていた杖を没収されました。現実にその杖を使って歩いているのに、規則でダメだというのです。

 

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 待合室の売店はいずれもチベット風です(写真下)

 

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 店の土産物の中で驚いたのが写真下の二つです。「雪山蜜境」という名前の600gの蜂蜜は 1680(30,276)だという!!1kgに換算すれば約5万円です。普段、私は1kg1000円程度の安い蜂蜜を食べていますから、何と50本分です。写真下右の丸いケースに入った「蔵紅花」は6g968(176,400)とあります。蔵紅花とはチベット産のサフランのことのようです。いずれも拝んでから食べないと罰が当たりそうです()

 

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 私たちの乗る中国東方航空MU5779便は17:40に香格里位を発ち、1時間15分飛行して、成都に18:55到着予定で、機体はボーイング737-700です。

 

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 通路をはさんで片側3座席で私は右端の窓側です。通路側の席には人がおらず、隣の真ん中の席に座っているのは、手にサソリの入れ墨をした派手な服装のお姉さんで、離陸する前、二台のスマートフォンを見ながら、桃を食べ始めました。普通、真ん中の席を空けるようにするはずなのに、奇妙だと思っていたら、離陸の時、客室乗務員が通路側の席に座りました。つまり、客室乗務員のために空けておいた席だったのです。飛行中は、桃のお姉さんが通路側に移動してくれたので、助かりました。

 

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 ほぼ予定どおりに香格里拉を離陸(17:33)。眼下に雪山を見ながら、雲南と香格里拉にお別れです。

 

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 山の間をぬって流れる大きな河があります。

 

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 水と箱に入った軽食が配られました(18:02)

 

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 軽食が配られた頃から眼下の風景の緑が濃くなってきました(写真下)

 

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 高度を下げ始めると街が見えてきました。写真下左は新しく高速道路を作っているらしい。私の住む山形県は東北で高速道路の普及率が一番低く、未だに県を縦断や横断する高速道路がありません。建設された高速道路は大半が片側一車線の制限速度70km/hで、これで他県と同じ料金だというのは、他人の弱みに付け込んだ詐欺みたいに見えます。

 

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 無事に夕方の成都双流国際空港に着陸しました(18:30)

 

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 出迎えのバスに乗り、初日に泊まったのと同じホテルに向かいます(写真下)

 

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 夕方の成都の街は多くの人たちで混みあっています(写真下)

 

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 道端では生鮮食品を積んだトラックなどが商売をしているのが目に付きます。日本でももっとこういう露店が多くても良いような気がするが、なにせ日本は道路が狭い。

 

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同じホテル

 ホテルに到着しました(19:42)622日に泊まったのと同じ家園国際酒店(家园国酒店)です。

 

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 ホテル内のレストランで夕食です(20:15)。見てのとおりの高級な雰囲気のレストランなのに、前回同様に他に客がいない (写真下)

 

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 料理は皿数が多いのに、見ただけでわかるように、大半が辛いので、私が食べられるのはかなり限定されます。

 

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 いつものように他の人に試食してもらい、その人の味覚も信用せずに、恐る恐るちょっとだけ口に入れて、十秒ほどゆっくり噛みながら待つ。これで辛くなければ大丈夫です。

 

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 今回の旅行ではお腹をこわした人が何人かいました。私は帰国前日まで無事にすごせたので、腹八分を自分に言い聞かせます。おいしい料理を目の前に腹八分は苦行です()

 

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 写真下が私の部屋です。来た時とほぼ同じ位置の部屋で、ベッドの向きが逆なだけで、間取りや配置もそのままです。

 

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 設備なども問題ありません。前回と同じで、個人評価は五段階評価の4.0で満足とします。

 

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 明日はいよいよ帰国です。今回はキルギスから帰国して3日はさんでこの雲南の旅行だったので、通算で3週間くらい旅行していることになります。いつもなら8日間は、もう終わりかと短く感じるのに、今回ちょっと長く感じて、明日で帰国だとちょっとホッとします・・・いえいえ、こういうのが危険で、自宅の玄関に入るまで気を緩めてはいけません。

 

 

 

 

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