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雲南のノモカリスと青いケシ

8日目 2019629()

錦里、成都 → 成田

 

 六時頃、起きると、外は成都らしく曇り空です。部屋の温度は25.1℃で、雲南や香格里拉よりも高い。

 

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 今日は成都から成田に帰国するだけで、花の観察の予定はありません。飛行機は午後なので、午前中は市内の錦里(ジンリ)古街を少しだけ観光します。

 六時半から、昨夜の夕飯とは別なホテルのレストランで朝食です(写真下)

 

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芸術村A区はどこにあるのか?

 ホテルからの出発も遅いので、私は旅行初日の6月22日にこのホテルに泊まった時に行った濃園国際芸術村(园国际艺术)に行くことにしました。前回は芸術村B区に行ったので、今回はA区に行ってみたい。

 人通りの少ないホテルの隣の道で売っている桃には脇目もくれずに(写真下)、芸術村A区の場所の確認のために、まず芸術村B区を目指します。

 

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 下の衛星写真の緑色の線が、実際に私が歩いたコースです。

 

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 芸術村B区までもそれなりに距離があるので、私は急ぎ足で行き、入口にある写真下の地図でA区を確認しました。

 

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(http://www.cdnongyuan.com/)

 

 芸術村A区は東西に長いので、A区の一番東の端までなら楽に行けそうで、これなら時間内にA区の一部は見られるだろうと期待しました。

 芸術村A区の東端と思われる所にあったのが写真下です。これは鉄道の線路で、建設途中で放棄されたかのような建築物で、少なくともこれは芸術作品ではなさそうです。この周囲を見ても、どこにも芸術村らしい建物も入口も見当たりません。

 

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 下の地図が芸術村B区に示されていた地図です。B区の敷地の縦の長さはせいぜい300mですから、そこから推測すると、A区とB区は200mくらいしか離れていないはずで、わりと簡単に行けそうでした。だが、私はここが芸術家の村であることを忘れていました。

 

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 写真下は写真上とほぼ同じ場所の衛星写真です。

 

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 地図と衛星写真を比較すればわかるように、芸術村B区にあった地図がデタラメなのです。デタラメというか、たぶん芸術的なセンスではこのようになるのでしょう()。私は芸術村A区の入口から1km以上も離れた所で探していたとわかったのは帰国後です。芸術のセンスのない私は、自分が地図を読み違いして別な場所に来たのだろうと判断して、A区に行くのはあきらめて、ホテルに帰ることにしました。

 周囲は通勤ラッシュで、写真下のように、歩道の上をエンジン音のない電動バイクがスピードをあげて走ってきますから、かなり危ない。

 

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 店の前では朝食を取る人たちがいます(写真下)。お客さんたちは歩道で食べている。日本は道路をギリギリに作るからこういう余裕が何もない。

 

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 ホテルに戻り、九時半にホテルを出て、錦里(ジンリ)古街の観光に出かけました。街は朝の出勤ラッシュで混んでいる。現地ガイドによれば、いつも混んでいるそうです。

 

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 写真下のオート三輪は良く目にしますから、市民の足として便利らしい。日本ももっと気軽に、つまり安く乗れるタクシーはあればいいのにねえ。

 

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 お父さんは子供の面倒を見ながら、買い物に行ってきた(写真下左)。しかし、ヘルメットもかぶらずにバイクの三人乗りは非常に危ない(写真下右)

 

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 ここでも通勤の喧騒の傍らで、人々が朝食を取り、道路とビルの間でのんびりとしている姿が見られます(写真下)

 

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錦里古街

 錦里(ジンリ)古街は空港とは反対方向の成都市の中心部にあり、ホテルからそれほど遠くはありません。私は夕方などに時間があれば、ここに来るつもりで、初日に現地ガイドに相談したら、タクシーがつかまらないだろうという返事だったので、あきらめました。幸い、今日、そこに連れて行ってくれるという。

 

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 錦里に到着しました。出入口付近は大勢の人たちでにぎわっていて、子供たちが多い・・・今日は土曜日だ。

 

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 先生に引率された小学生らしいグループもいます(写真下)。遠足などの課外学習でしょう。

 

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 入口の近くにいる警察官たちの所に、オレンジ色の服を着た配達員が食事を届けたところです(写真下左)。のんびりした雰囲気だから、事件はなさそうです。

 

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 錦里の門をくぐると、中もすごい雑踏です(写真下)

 

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 錦里は2004年から営業しているというから、わりと新しい。建物の多くは木造であれ、石作りであれ、かなりお金をかけて造ったのがわかります。多くは商家だったと言われています。地面は石畳で、家の土台の多くは石で、窓には格子や彫りが施されています。私は一般にテーマパークは苦手なのに、一種のテーマパークであるここを好きな理由は、古い建物をたくみに保存して利用しているからです。

 

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 地名の歴史は古いが、元々の古い建物は清朝(1644年~1912)後期から中華民国(1912年~)初期に建てられたとありますから、百年くらい前です。それも全部の建物がそうではなく、明らかに後で作りなおしたのがわかる建物もあります。また、今回は行きませんでしたが、さらに奥のほうに行くと、安普請の店が並んでいて、興醒めします。

 

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 錦里の適当な地図が見つからないので、下の地図をごらんください。緑色がほぼ武候祠の敷地で、武候祠とは三国志の諸葛孔明(諸葛亮)を祀った廟です。錦里はそこに細長く寄生したように広がっています。どうしてこんな位置関係になったのか、調べても良くわかりません。両者は地図では同じ敷地ですが、隔てられており、武候祠の入場料は60(1080)で、錦里は無料です。

 

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 錦里のホームページに示された地図が下図で、これでは行った人ならともかく、初めて見る人に何なのかわからない。道に沿って建物があり、図の右側が南で出入口です。

 

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(http://www.cdjinli.com/)

 

 上の地図で青緑で表されているのが池です。ここは水が豊かで、写真下のように水路には水が流れています。

 

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 喧騒だけではなく、写真下のように、ちょっとお茶を飲みに立ち寄りたいような所もあります。写真下は同じ場所の両側から見た風景です。

 

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 写真下は二つの道を結ぶ通路になっていて、ここで観光客は記念撮影をします。提灯がこの通路に大きなアクセントを付けています。

 

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 中国は赤い提灯の使い方が巧みです(写真上下)

 

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 通りに面した店だけでなく、壁に沿って屋台がでています。これが祭りの夜店みたいな雰囲気でとても良い。実際、ここは夜のほうが雰囲気が出ます。昼間見ると、子供用のオモチャのようにしか見えない物が、夜の灯りに照らし出されると、生き生きとして魅力的に見えるからおもしろい。

 

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 子供が欲しがりそうな物がたくさん並べられていて、大人が見ても楽しい。

 

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 写真下は飴細工の店で、子供は蝶々に喜ぶ(写真下右)

 

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 オジサンは茶葉の手揉みの実演をしてみせるが、坊主頭の子供は手元よりも坊主頭のオジサンをジッと見ているので、私もついオジサンを見てしまう(写真下)

 

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 写真下では金属細工の職人が店の前で実演していて、こんなふうに実演販売はそちらこちらで見られ、これがまた錦里の売り物の一つです。

 

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 実演だけでなく、作業に客も参加できます。写真下は唐辛子の店で、石臼が店の前にあり、お客さんがすりつぶす。

  

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 セクシーな衣装のお姉さんは道行く人たちを見ている(写真下)

 

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 写真下の店のカウンターの奥に貼られた壁紙がレトロな雰囲気で、とても良くこの街に合っている。

 

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 一方で、写真下のように現代的な絵もここに合うのは、メイクが中国の伝統的なやり方を引き継いでいるからです。

 

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 それが写真下で、この古街では独特の仮面やメイクをした人は珍しくありません(写真下)

 

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 写真下のように、昔の格好をした人が朱塗りの壁の前を歩きながら電話していても、ここでは違和感がない。

 

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 写真下は二つの銅像の間に立って記念撮影をしているかのように見せるパフォーマンスで、もちろん、二つの銅像は生きた人間です。

 

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 古い格子戸の窓から茶色の熊クンが「僕、暇なんだけど、お茶飲んでいかない?」と誘っている(写真下)

 

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 中国ですから、パンダがたくさんいます(写真下)

 

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 写真下は駐車場に停めてあったパンダのバスです。

 

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 食べ物を売っている店は当然一番多い。

 

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 写真下の通りでは、片側に並んだ店から好きな物を買い、もう片側のベンチで食べます。

 

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 日本人の感覚ではちょっと理解が難しいのが写真下です。ここはアヒルかカモの料理店で、写真下左は皿に乗った頭の料理です。ただ今10%引きですので、おひとつ、いかが?

 

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 錦里の楽しい観光を終えて、ホテル経由で空港に向かいます。

 

 

帰国

 十二時半頃に成都双流国際空港に到着。覚悟はしていたものの、搭乗までの審査は厳重で、空港の入口の検査から始まり、飛行機の待合室にたどり着くのに一時間かかりました。どこも長蛇の列で、金沙江のようにS字型に蛇行しています。

 

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 中国国際航空のCA459便は15:10に成都を離陸して、5時間弱の飛行の後、成田に21:00に到着予定です。機体はエアバスA320-200で来た時と同じです。機内はほぼ満席で、私は予約どおりの後ろの窓側です(写真下右)

 

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 相変わらず薄曇りの成都双流国際空港を離陸(15:10)。座席にモニターがないので、どこを飛んでいるのか確認するのが大変です。この飛行機に対する個人評価は五段階評価のCで、最小限のサービスはあるとします。今時の国際線で五時間以上の飛行機で座席にモニターがないのは大きなマイナス点です。

 

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 飲み物に続いて食事が出ました(16:04)。なつかしい錦里に夢中になって、昼食も取らなかったので、お腹が空いていました。

 

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 五時すぎには中国大陸を出て東シナ海に出ました。

 

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 飛行時間が短いのは楽です。すっかり暗くなった成田空港に無事着陸しました(日本時間20:50)

 

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 私にとっては七年前の別な老君山に行ったことのやり直しの意味もあったので、無事、青いケシとソバカス美人に会うことができて目的を達成しました。雲南が相変わらず水不足なのが気になりました。

 参考のために旅行にかかった主な費用をまとめました。今回は割引やポイント割引があったので、いくぶん安くなりました。

 

 主な内容

金額 ()

備考

旅費

468,000

割引

-10,000

参加者が10人をこえたので、1万円値引きされた。

ポイント割引

-4,520

前に参加した旅行のポイントを利用。

一人部屋

54,000

 

成田空港使用料

2,610

 国際観光旅客税

1,000

 

 海外空港税

1,600

 

 燃油サーチャージ

3,920

 

成田での駐車料金

3,000

アラジンレンタルスペース

旅行保険

8,860

旅行会社経由

 

 

 

合計

528,470

 

 

 

 

 

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