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南アフリカの夏の花

5日目 2017217()

Royal Natal国立公園

 

 

 かなり疲れているはずなのに、三時半頃に目が覚めてしまい、何とか眠ろうと無駄な努力を一時間ほどした後起きました。年寄りだ()。外はまだ暗いが、天気が悪いのだけは分かる。昨夜、夕飯から戻る時には星も見えていたので、「明日一日くらいは持つだろう」などと他のお客さんと話していたら、その一時間後には突然、雨が降り始めました。

 天気予報では今日の午前中晴れるはずなのだが、山の天気とはこんなものです。窓の外から見ると強風に煽られている樹木と、霧が流れているのが見えるだけです(写真下左)。昨日、部屋の前の芝生に咲いていたモモイロツキミソウのような白い花も花をすぼめて、強風に揺れています(写真下右)

 

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 今日はホテルの南側にあるRoyal Natal国立公園の谷を散策します。

 

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 雨なので朝の散歩は中止、と言いたいどころだが、それでも散歩に行く()。遠くまでは行けないので、ホテルの敷地近くを散歩します。

 

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 興味があったのが、私が泊まっている建物のすぐ裏手にある建物です(写真下右)。しかし、行ってみると崩れた建物があるだけです。

 

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 もう少し山を登ってみようと建物の裏手に回ると、後ろから従業員に朝の挨拶をされました。彼は私を追い越して、山の上のほうに登っていきます(写真下左)。こんな天気でいったいどこに行くのだろうと(私も同様なのだが)、後を付いて行くと、斜面の中腹に円筒状のタンクがあります(写真下右)。山の上のほうから黒いホースが突っ込んであり、どうやら貯水槽らしい。何か不具合があったらしく、彼は蓋を開けて調べています。たぶんゴミでも引っかかっていたのでしょう。

 

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 ここは本当はホテルの敷地が一望できる所なのですが、写真下のように霧()でほとんど見えません。それでいて、写真下右のように太陽が見えたり、さらには青空が見えたりするような不規則な天候です。

 

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 山の上ではあまり目立った花もないし、風も強いので、山を下りて、ホテルの入り口のほうに行くことにしました。ここは山にさえぎられて風も弱く、斜面にはいろいろな花が咲いています。

 

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 道の下の斜面に白いきれいな花が咲いています(写真下)。どこかで見たような花・・・オクラだ。平地が少ないとは言え、ここは畑にしていたにしては急斜面すぎます。オクラはアフリカが原産地の一つされていますから、自然にあってもおかしくありません。

 

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 ここにも立派なハハコグサの仲間が花を咲かせています(写真下)

 

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 7時半からホテルのレストランで朝食です。こんな天気でもレストランの猫は玄関近くにしゃがみこんでいます(写真下)

 

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霧のドラケンスバーグを行く

 八時半にホテルを出発(写真下)。ごらんのように霧に包まれ、霧雨で先は何も見えません・・・まるで人生のようです()

 

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 霧が出ていても、花の観察にはそれほど支障はありません。

 

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写真上 Serkheya multfjuga

 

 写真下はゼラニウムでしょう。滴のついたピンク色がなんとも愛らしい。

 

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 日本でマツムシソウをシミジミと見たことがなかったのですが、改めて見ると、別々の花が団子状にまとまっているというずいぶん変わった姿をしている(写真下)

 

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写真上 Cephaleria oblonifolia

 

 写真下は薄紫がきれいなのだが、これから開花するようで、これしか見かけませんでした。

 

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 ドラケンスバーグのシレネは何度見てもさえない。

 

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写真上 Silene burchellii

 

 写真下のありふれた外見の黄色いキクの仲間は斜面にたくさんあります。

 

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 昨日訪れた場所はトリトマが少なかったのに、ここにはそれなりにあります。

 

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写真上 Kniphofia ritualis

 

 写真上のオレンジの他に写真下の黄色もあります。昨日の夕方の散歩で見かけた小さい黄色いトリトマ(Kniphofia breviflorus)とは形や大きさが違いますから、たぶん上と同じ種類です。

 

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 これも昨日の夕方の散歩で見かけた花で、横から見るとハイヒールのような花です。同じような花が出てくる理由は簡単で、数百メートルしか離れていないからです。

 

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写真上 Diascia purpurea

 

 写真下は開花前の花で、てっきり写真上と同じかと思いましたが、葉が違いますから、別種です。

 

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ハハコグサの仲間

 道を歩いていて、一番目につくのがハハコグサの仲間なのは昨日と同じです。

 

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 ツクシのようなハハコグサの仲間。

 

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 そして白いハハコグサの仲間。ここまでは昨日見たのと同じです。

 

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 こちらは昨日は見かけなかった花で、まるで粘土で花を作ったような変な色の花です。

 

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 花が密集しているために、水が溜まっているほどです(写真下)。もしかして、わざとしているのだろうか。

 

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 イネ科の植物も花を咲かせているのに、地味で、どうせ名前はわからないからと、つい撮るのを忘れる()

 

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少し晴れてきた

 出発した当初はかなりの霧で先頭の人が見えないほどだったのが、進むにつれて、少し先まで見えるようになりました(写真下)

 

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写真上左 Aristea angolensis

 

 やがて雲が取れて、青空まで見えるようになりました(写真下)。「やったー」と喜ぶのは早く、強風が雲を運んで来て、一時間ほど後にはまた雨雲がかかって雨が降り始めました。それも長くは続かず、しばらくすると小降りになり雲が取れました。一日中、これのくり返しですから、晴れて暑いからと雨具を脱ぐこともできません。

 

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ラン

 ランは数が多くないが、その割には種類はあります。まずは昨日も見た真っ黒なランです。何度見ても枯れたランにしか見えない()

 

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写真上 Corycuim nigrescens

 

 緑色のランの一つ目が写真下です。

 

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写真上下 Habenaria lithophila

 

 写真下右にはクモがいます。このランの花はまるで手足をのばした緑色のクモのような姿をしているから(写真下左)、本物のクモが違和感がありません。たまたまにしてはできすぎているから、クモがランに合わせて身体をかえたのだろうか?

 お客さんの中にランの専門家がいたので、どうしてランはこのような複雑な花に進化したのかと質問しました。ランは特定の虫だけを選んで受粉させているからではないか、とのことでした。そうしてみると、案外、このクモはこのランの受粉に何か関係しているかもしれません。

 

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 二つ目の緑色のランは、写真下の昨日も見かけたオタマジャクシのようなランです。同じような緑色でも上と下では花の構造がまるで違う。

 

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写真上 Satyrium parviflorum

 

 昨年、オーストラリアに行った時、ランをたくさん見たので、ランの花の基本構造は勉強したつもりだったが、その知識をこれらの花に当てはめようとしても、どれが花弁でどれがガクなのか、さっぱりわからない。

 

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写真上 Disa brevicornis

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 写真下など花の構造がややわかりやすい。

 

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写真上 Satyrium neglectum

 

 白いヘルメットをかぶった宇宙人のランの登場です()。しかも、今日は目の部分が赤味を帯びている。

 

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写真上 Disperis cardiophora

 

 写真下はピンクのヘルメットをかぶった宇宙人のランです。オーストラリアにいるヒクイドリの頭部のようにも見えます。

 

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写真上下 Disperis stenoplectron

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 写真上までは下に開いた二つの花弁(ガク?)のように見えるのが白なのに対して、写真下は全体がピンクで、別種です。

 

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写真上 Disperis tysonii

 

 ただ、写真下のように下に開いた花弁(ガク?)が白く、しかも目の部分が写真上と同じでピンク色となると、どっちなのかさっぱりわからない。

 

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 ランを見ると、いつも衝動にかられるのが、どういう構造なのか分解してみたくなる()。もちろん、しません。

 

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一つ目の滝で昼食

 昨日も見たグラジオラスは、花の色も形も特別ではないが、雨に濡れると、透明感があってきれいです(写真下)

 

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写真上下 Gladiolus crassifolius

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 滝の上に到着(10:58)。晴れ間も見えたので、ここで昼食をとります。

 

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 皆さんが見ているのは上空を舞う鳥です(写真下)。鷹のような大きな鳥が時々上空を旋回しています。

 

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 滝のそばにピンク色の花を他の人が発見しました。写真下左は滝を上から眺め下ろす位置から見ていて、写真中央の滝が落下する左側に二株、三つの花が咲いています。周囲を探しても、そこにしかありません。

 

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 滝の手前の川を渡り(写真上右)、なんとか近づくことはできたのだが、足場は悪い。私は自分の運動神経もバランス感覚も信じていないので()、崖っぷちに寝そべりながら撮りました。

 

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写真上 Hesperantha coccinea

 

 写真下は南アフリカ原産で標高2400mくらいまでの断崖や岩の多い草原に生えています。ここはその条件にぴったりです。

 

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写真上 Albuca shawii

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 水溜りのそばにバッタがいる。

 

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 写真上右 Lobelia flaccida

 

 

二つ目の滝

 食事を終えて、さらに道を進むグループと引き返すグループに分かれることになりました(11:45)。私は進むほうに加わりました。天気は再び下り坂です。百メートルほど下りていくと、第二の滝が見えて来ました(写真下右)

 

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 こちらの滝が川(Mahal River)の本流です。滝を横切り、川の向こうに渡ります。

 

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 滝の崖の斜面にピンク色のグラジオラスが咲いているのだが、とても近づけません(写真下)。滝のしぶきだけでも大変なのに、その上、雨まで降ってきた。

 

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写真上 Gladiolus microcarpa

 

 写真下は昨日も水が流れる岩場に咲いていました。ここはとても近づけません。

 

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写真上 Ornithogalum regale (Galtonia regalis)

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 私たちは、写真下の川(Mahal River)の右側の斜面に沿って進みます。ここで登って来る人に出会いました。この日すれ違ったたった一人の登山客です。

 

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木が生えている

 道を下っても雨が降るだけで、新しい特別な花はなかったが、興味深いのが樹木が二つありました。一つ目の写真下はたぶん松です。この高さでは低木は生えているが、こんな大きな樹木はこれだけです。もっと低い所には針葉樹らしい林が見えるが、この斜面では松は見当たらない。この松だけはかなり大きくなって成長しています。たぶん、大きな岩のそばなので真冬でも温かいとか、岩から水が落ちてくるなど、何か好条件があるからでしょう。

 

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 二つ目の写真下はもっと奇妙で、ヘゴのようなシダの仲間です。近寄れないのではっきりしないが、たぶん人の背の高さよりも高い。このようにシダが樹木化するのは日本では沖縄など九州より南です。ここは標高二千mの高地で、おおよそヘゴが好むような湿潤な環境ではありません。

 ここより下流にはヘゴの林があるのか、調べてみたい気もするが、この天気では無理です。

 

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 写真下右のように虫が花に頭を突っ込んでいます。蜜を集めているか、雨宿りか。

 

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 谷を下りても、特に目新しい花もないし、雨が降り続くので、今来た道を戻ることにしました(12:21)。このトレイルはこのまま川に下りてホテルに戻る一周コースもあるのですが、冨山さんは行ったことがないとのことで、この天気では一か八かで行くわけにはいきません。

 

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 私たちが歩いたのは普通のハイキング・コースなのに、奇妙なことに、そのルートを示す地図も看板もありません。ホテルにも置いていない。ホテルの近くの道にはトレイルであるという印はあるのに地図がありません。ネットで探しても見つからない。ここは日本と違い、高い樹木がありませんから、天気さえよければ遠くまで見通せて迷うことは少ない。しかし、私など地図無しに山歩きなど考えられない。この国の人たちは地図を見るという習慣がないのでしょうか。

 

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水もしたたるイイ男

 昼食を取った一つ目の滝まで戻り、冨山さんに私を置いて行ってくれるように頼みました(13:10)。霧があるから遠くまで来たように感じるだけで、ホテルからわずか1~2キロの場所です。道も一本ですから、帰りは迷うはずもない。

 ホテルに急いで帰っても、ネットもつながらないから、することがありません。すでに雨で上から下までずぶ濡れで「水もしたたるイイ男」の私としては()、自分のペースでゆっくりと山を散策したい。

 

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写真上 Moraea inclinata

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 「水もしたたるイイ女」のアヤメです(写真上下)。アヤメは湿気を好む植物ではありませんが、水辺がなんとなく合う。

 

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 こちらは白いアヤメです(写真下)。花は大きくなく、数も少ない。茎の途中に花がついています。

 

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写真上 Moraea trifida

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 昨日と似たような花があるのも当然で、昨日の山はこの西側です。

 

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写真上 Sopubia cana

 

 写真下は花そのものは大したことはないのだが、雨のしずくが花のようになっています。

 

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 写真下は白い目立つ花を咲かせる寄生植物です。他人のお金で贅沢な衣装をまとっている()

 

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 花は乾くと花は黒くなり、上の写真にもちょっとだけ写っています。初期の入植者はこれを文字を書くときのインク代わりに使ったことから、inkflowerと名前がついたそうです。花でできたインクなら、書くのはラブ・レターでしょう()

 

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写真上下 Harveya speciose

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 ゆっくり撮りたかった花の一つが写真下です。来る時は十分に撮る時間がありませんでした。1メートル近くもある、トゲだらけのキクの仲間です。

 

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写真上下 Berkheya leucaugeta

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 お花畑の中は密生していて、人が立ち入るのが難しいほどです。

 

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 南アフリカの固有種であるだけでなく、この花の産地といえばドラケンスバーグです。標高18002400mに生えていて、今回も一カ所でしか見られませんでした。しかも、写真上のように大群落と言ってもいいほど斜面一面に生えています。

 

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 写真下のアガパンサスはたくさんなくても、大きくて、青い色が強烈なので目立つ。

 

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 もう一つ撮りたかった花が写真下です。数日前に見た二段重ねの花で、これだけ群生しているのは初めてです。来る時は写真下のように霧に包まれて、これも神秘的な感じで良いのだが、見通しの良い状態でも撮りたい。

 

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写真上 Leonotis intermedia

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 帰りは雨もやみ、写真下のようにすっきりと遠くまで見えます。すっかり私は気分が良くなり、花のそばに座り、一休みすることにしました。

 

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 上下の写真が私が寝転がって見ている風景です。ここからホテルまでの距離や時間はたいしたことはありませんから、夕方までここで寝転がって、昼寝して()、のんびりしようかと思いました。身体は雨と汗でグショグショだが、虫もいないし、寒くもなく、この風景を前にした私のこの気持ちもご理解いただけるでしょう。では、お休みなさい・・・とはいかなかった。

 

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 先ほど下りた谷のあたりに雲がかかり始めました。谷はあっという間に見えなくなり、その雨雲がこちらに来るのがわかり、ものの数分もしないうちに霧雨が降り始めました。私はあわてて一眼レフをしまい、雨合羽の帽子をかぶり、斜面を下りました。写真を撮る間だけでも雨が上がってくれたのだから、良しとしましょう。

 

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汚水処理

 三時すぎに私はホテルの自分の部屋に到着しました。地形の起伏は少なく、歩いた距離も大したことはないのに、雨の中の行軍は疲れます。

 服を着替えて、濡れた衣類や靴を乾かし、ゆっくりと熱いお茶を飲んでいると、雨が上がり、陽が射してきました(写真下)

 

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 まだ夕飯までは二時間ほどあるので、私は周囲を散歩することにしました(17:07)。草原は雨で濡れており、はき替えたばかりの靴が濡れるのがいやなので、ホテルの敷地内を歩いてみましょう。

 

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 昨日はホテルの南側の斜面を下りましたから、今日は北側の斜面です(写真下左)。北側はホテルの施設がいろいろあり、さらに斜面の下の谷に何か設備があります(写真下右)。これが浄化装置なのか確認したかったのです。こんな山の上ですから、上下水道があるはずがなく、すべて自前です。上水道は朝見ましたから、下水道を見たい。

 

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 タンクの中から水が渦巻くような音が聞こえますから、ここで汚水を浄化しているのでしょう。これを見て私はこのホテルに合格点を与えそうになりました。だが、浄化設備から流れ出ているように見える小川はけっこう汚い(写真下右)

 

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 浄化装置が動いているのにどうなっているのだ?ここからは推測ですが、たぶん浄化能力を越えているのでしょう。見てのとおりで、タンクは四つしかなく、ホテルの規模から言ったら、小さすぎます。おそらく流れて来る汚水を処理しきれず、古いほうから捨てている。写真上左の真ん中のタンクから汚水が漏れた跡がありますから、能力を越えているのでしょう。せめて貯水池を作って、しばらく貯めておけばいいのだろうが、ここは急斜面なので難しいのかもしれません。

 私が履いている普通のスポーツシューズは簡単に水を吸ってしまうから、汚水タンクよりも下に行くのはやめました。不十分な処理で下流の谷を汚染しているのですから、このホテルは残念ながら不合格です。

 

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 写真下のアザミはホテルの近くだけで、周囲の山では見かけません。朝見たオクラと同じで、人間が持ち込んでしまった植物でしょう。

 

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写真上 Cirsium vulgare

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 昨日も見たオオルリソウ(Cynoglossum)の仲間があります(写真下)。こちらのほうが花が大きく、茎も太く短い。ここでしか見かけませんでしたから、これも人間が持ち込んだ植物でしょう。

 

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 散歩を始めて一時間もたたないうちにまた雨です(17:48)。もっともそのおかげで虹が出てきました(写真下)

 

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 強風の中を傘をさして斜面を登るのはさっきの山歩きよりもきつい。他のお客さんが外に靴や雨具などを乾かしていたので、雨が降ってきたことを伝えました(写真下)

 

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 七時の夕飯に外に出る頃には再び雨は上がって、夕焼けが見えます(写真下)。今晴れていても食後には雨が降るかもしれないから、傘を持っていきます。

 

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 いつものホテル内のレストランで夕食です。

 

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 食後のデザートはアップルパイです(写真下)。アップルパイ評論家の私としては慎重に味わいました。見たとおりで、わざとそうしているのか、外の皮がちょっとぽろぽろしているが、全体としては合格です。おいしくいただきました。

 

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 今日は朝から雨でさんざんだったが、虹も出たし、明日は晴れてほしい。

 

 

 

 

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