トップページ 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 アタカマ砂漠の花 2日目 2015年9月24日(木) (ダラス) → サンティアゴ → コピアポ 私はしばらく寝つけないまま、最後に三時をすぎたのを確認してから、少し眠ったようです。四時半頃に周囲の動きで目が覚めました。窓を開けると、すでに空が白み、朝焼けが始まっています(写真下)。 間もなく、朝食が配られました(写真下、ダラス時間4:43)。カップはオレンジ・ジュースとヨーグルトです。野菜や果物がまったく入っていないのは、チリが農産物の持ち込みを厳しく制限しているからかもしれません。 食事をしている間にも陽が昇り、朝焼けはなくなり、青い空が広がっています(写真下)。眼下に見えるのは太平洋でしょう。 しかし、いよいよチリに上陸する頃になると、雲が広がってきました(写真下左)。 チリに到着 チリは乾いた国だと勝手に思い込んでいたので、雲があるのにも驚きましたが、着陸する前に雲の間から現れたサンティアゴ付近の風景を見てもっと驚きました。緑がたくさんあるではないか(写真下)。 ツアーリーダーの月枝さん(仮名)に聞くと、ここは地中海性の気候で、春先だから緑があるが、夏になると一面に茶色になってしまうそうです。 飛行機は予定よりも三十分ほど早く、サンティアゴ国際空港に到着(チリ時間8:50、ダラス時間6:50)。ここで時間を二時間進めて、今は朝の九時頃です。飛行機から降りる前に、チリ人らしい乗客がコートやダウンまで着始めました。外気温は十度を切っているらしい。まだ暑い九月末の日本から、春先のチリに到着です。 ここの空港の正式名称はアルトゥーロ・メリノ・ベニテス国際空港(Aeropuerto Internacional
Comodoro Arturo Merino Benítez)ですが、サンティアゴ国際空港という呼び名もあるようですから、これを用います。 出迎えてくれたのはサンティアゴにある旅行会社Melen tourのスタッフです(写真下)。チリ国内の旅行の手配をしてくれます。現地の植物をガイドしてくれるパトリシオさんとも合流しました。 (http://www.melentour.cl/) 空港で換金しました。私はお土産は買わない方針だし、水は毎日500mL配られるので、水代金もほとんどいりません。今回は三千円(12,775ペソ)だけ換金しました。換金率は非常に悪い。ネットでの相場は1ペソが0.17円なのに、実際には0.24円で、40%くらいの手数料を取っていることになります。 ところが、換金された額を後で丁寧に確認すると、5ペソ足りません。二円にも満たない金だから、どうでもいいが、やはり気持ちは悪い。この五年間で南アフリカ、インド、チリと三回とも端数をごまかされています。窓口では小銭の部分まで丁寧に数える余裕がなく、コインの種類がわかりにくいのをみこして、故意にごまかしているのではないかと私は疑っています。 今日は午後五時の飛行機に乗るために、ここにずっといるという。半日も空港にただいるのはちょっともったいない気がします。日中の半日は貴重ですから、オプションでもいいから簡単な市内観光などをすればいいのではないかと帰国後、旅行会社に提案しました。 座っていても仕方ないので、空港の建物から出て散歩してみようかと思いました。しかし、外は気温も低く、冷たい雨です。傘をさせば行けないことはないが、そもそもどこに行くのかわからない(笑)。外で会った黒い犬クンは遊んでくれそうもない(写真下右)。 建物の中に戻ると、おっ!こっちにも犬が二匹もいるではないか。遊ぼうかと近づくと、麻薬犬で仕事中です。 空港の入口あたりをウロウロしていると、「シティ・ツアー!」と声をかけて来る人がいる。市内一周でもいいから、行こうかと思ったくらいですが、万一、時間までに戻れなくなり、迷惑をかけるのがいやなので、やめておきました。 写真下左は日本で言えばATMで、周囲にはいつも警備の人がいました。私がお金をおろす客たちをジッと見ているので、警備員が私のほうをジッと見ている(笑)。写真右は空港内のキリスト教の教会で、ドアが開いていても、キリスト様は人類を救済するのに忙しくて、遊んでくれそうもない。 両替屋の真上にあるレストランGatsbyで昼食です(13:00~)。 ブュッフェ形式なので好きな物が取れて楽です。品数はすごい。一口分ずつ取っても全部食べるのは無理です(笑)。チリでの食事はこの時が初めてで、今回の旅行では食事については何の問題もありませんでした。 三機目の飛行機 乗り継ぎの三機目の飛行機はLAN航空(LAN Airlines)です。チリの航空会社で、もちろん私が乗るのは今回が初めてです。 離陸前に虹が現れ、吉兆です(写真下)。 ラン航空LAN312は予定より三十分ほど遅れて離陸(17:32)。 飛行機はエアバス社のA320で、ほぼ満席です(写真下)。現地の旅行代理店が代理でチエックインしてくれたためにこちらの希望とは関係なし座席が決められており、私のチケットはB席、つまり三座席の真ん中です。これでは窓の外の写真が撮れないとあきらめていたら、お客さんの一人が交換してくれるという。通路側でもない私の席と交換しても何の利益もないのだが、せっかくの好意なので、ありがたくいただくことにしました。 離陸して間もなくスナックと飲み物が配られました(写真上右)。「コーラ」と言ったら、オレンジ・ジュースが来ました(笑)。私は苦笑いしながら黙って受け取ると、通路側のお客さんが気を遣って「彼はコーラと言ったのだ」と注文し直してくれたので、私は二つ飲めることになりました。サービスの良い航空会社だ。 サンティアゴ空港から北にあるアタカマ砂漠空港に行きます(下図)。 飛行機は北上し、譲ってもらった私の席は進行方向左側のA席なので、太平洋が見えます。ただ、席は翼の上なので、写真は非常に撮りにくい。せっかく譲っていただいた席ですので、文句を言わずに工夫して写真を撮りましょう。海に反射する夕日がとてもきれいです。 国内線であることもあってネットでの席の予約ができませんでした。また現地の旅行会社は善意でしたことだろうが、客の座席希望が入れられなかったのは残念です。ただし飛行機そのものは普通の国内線で、特に問題もありません。離陸の時に虹が出たこと、飲み物を二杯くれたことを高く評価してC、つまり普通とします(笑)。 空港に到着する少し前に、海岸から内陸方向に進路を変えると、いかにも砂漠らしい風景が広がっています。このあたりはアタカマ砂漠の南の端に位置します。 アタカマ砂漠空港に到着 夕方のアタカマ砂漠空港(Desierto de Atacama Airport)にほぼ予定通りの時間に着陸 (18:37)。 アタカマ砂漠空港というくらいで、砂漠の真ん中にあるような、というよりも、砂漠の真ん中です。これならジャンボ機用の滑走路が何本でも作れそうだが、必要がないのでしょう。 大きな建物は一つのみで、中は体育館のようになっていて、そこで荷物が出てくるのを待ちます(写真下)。待たされる時間は大きな空港もこういう小さな空港もあまり変わりない。ここはまだ新しい空港のようです。 壁などに様々なアタカマの花の写真が大きく飾ってあり、「いよいよ来た!」と実感させられます(写真下)。 荷物を持って、迎えのバスに乗ります。私は早速、一番後ろの座席を占領したのですが、残念ながら、後ろの窓が力任せに汚れている。窓を拭いていない観光バスなんて日本では考えられないが、砂だらけのこの地域では拭いてもすぐに汚れることを後で体験させられました。 空港から本日宿泊予定のコピアポの街まで約50kmほどあります。 最初の花の散策 空港を出て間もなく、植物ガイドのパトリシオさんがバスを停めました(19:14)。花があるらしい。 夕方なので花の写真撮影にはイマイチの条件ですが、今回の旅行では初めての花の撮影なので、皆さん、けっこう楽しそうです。 目立つのが白い花でノラナです。この旅行ではノラナがたびたび、それも主役で登場します。 写真上下 Nolana
acuminata? ここのノラナは大半が白ですが、一部は薄紫の花もあります(写真下左と中)。薄紫のほうが一般的であることを後で知りました。 写真下のオジロエは今回の旅行ではしばしば見られました。 写真上 Oziroë
biflora ノラナ以外にも何種類か花が咲いています。写真下のレウココリネはここでは目立たない花ですが、今回の旅行では「大活躍」でした。 写真上 Leucocoryne
appendiculata 写真上 Cryptantha
filaginea ? イモムシ君は夕飯中です(写真下)。 周囲は夕方の荒涼としたアタカマ砂漠が広がっています。 コピアポ到着 撮影を終えて、再びバスに乗りコピアポを目指します。太陽も沈み(写真下左)、あたりは暗くなりました(写真下右)。 すっかり暗くなったコピアポ(Copiapo)の街に入りました。空港からここまでで見かけた一番大きな街です。 下の衛星写真のように、コピアポは山に囲まれた人口一万五千人ほどの小さな街です。 コピアポの中心部にあるホテルHOTEL DIEGO DE ALMEIDAに到着(20:27)。入口やロビーは立派ではないが清潔感のある普通のホテルです。(http://www.hoteldiegodealmeida.com/) 九時からホテルの二階のレストランで夕飯です。食事は問題ありません。しかし、レストラン側が準備した席が良くない。サッカーの中継をしているテレビの下なので、音もうるさいし、チリ人の客たちのサッカーを観る目線がうるさい(笑)。 写真下が今晩の私の部屋です。ロビーに貼られた壁の表示ではシングルが180ドルで、このホテルは街の中心部に建てられたホテルで、この街ではトップクラスのホテルのようです。窓の下に取り付けられたエアコンは音だけすごく、性能はイマイチです。しかし、この点を除けば、大きな問題はありません。 部屋は余裕があり、スーツケースを広げられる台があるので楽です。ホテルでスーツケースを広げていろいろな作業をする広さと、机や台の位置が意外に難しい。その点、ここは使いやすい。Wifiも無料で使え、接続も容易でした。今回の旅行ではすべてのホテルでネット接続は無料で楽に接続できました。チリではネットの整備が素晴らしい。 このホテルへの私の個人的な評価は4.0、満足です。 三つも飛行機を乗り継ぎ、成田空港からでも四十時間近くもたっています。私は南米は初めてで、これまで旅行した中でも、成田から最初のホテルまでの最長時間でしょう。南米は遠い。ようやく身体をのばして眠ることができます。 このホテルに二泊します。 トップページ 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 |