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秋たけなわのギリシャの花

5日目    2019113()

モネンバシア

 

 五時すぎに周囲の騒音で目が覚めました。室温は23℃です。五時すぎに起きてもまだ暗く、写真下は陽が昇る少し前の6:50頃で、晴れているようです。毎朝見るたびに、きれいな風景だと感心します。

 

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 今日はペロポネソス半島の東側にあるモネンバシア(Monemvasia)近辺に花を探しに出かけます。

 

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 昨日も行ったマラソニシ島に朝の散歩です。今日の目的は教会ではなく、シクラメンです。

 

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 この小さな島はホメロスのトロイア戦争の物語にも出てきます。トロイアの王子パリスとスパルタ王の妃ヘレネの逃避行の最初の夜がこの島だったというのです。個人的には、殺戮と強奪の物語にはあまり興味が持てません。どうして殺人鬼や盗賊が英雄や大王なのか、私は未だに良く理解できない。

 

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 島にはグリゴラキス家の邸宅を改装したマニ博物館と、灯台があります(写真下)。マニ博物館は朝だから開いていないのではなく、2014年にここを訪れた日本人が街のレストランで話を聞いたら、だいぶん前に人員削減か何かで閉鎖になったそうです。

 

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 島の林の中にシクラメンが花を咲かせています(写真下)

 

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写真上下 Cyclamen graecum

 

 ここにも少数だが、葉っぱのついたシクラメンがあります。

 

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 朝日が昇ってきました。せっかくですから、朝日のあたるAgios Petros教会を撮っていきましょう。ペトロスというのだから、イエスの弟子であるペテロを祀ったらしい。

 

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 朝日のあたる家々を見てホテルに戻ります。

 

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 七時半頃にホテルに戻り、朝食を取りました。

 

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 朝食は七時からなので、昨日と同じで大半のお客さんはすでに済ませたらしく、ほとんど人がいません。皆さんは私とは逆に今から島に出かけたのでしょう。私はのんびりと、写真下右の朝日のあたる港を見ながら食事をしました。

 

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ラコニア湾を行く

 予定どおりに八時半にホテルを出発しました。難破船のあるラコニア湾に沿って、北上します(写真下)

 

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 本日、初の花の観察はスイセンです。かなりきつい斜面なので、ガードナーさんが一人で探しに行ったが、なかなか見つからないらしい(写真下)

 

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 最初に見つけたのはツアーリーダーの松森さん(仮名)とお客さんでした。数はあまり多くありません(写真下)

 

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写真上下 Narcissus tazetta

 

 見慣れたスイセンだと思ったら、日本ではフサザキスイセンとして帰化しています。地中海が原産で、13001400年前に中国に渡り、その後に日本に来たというから、いずれも人間が持ち込んだものでしょう。

 

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 野生のクレマチスです(写真下)。市販のクレマチスは上向きに咲くのに、野生はたいてい下向きにぶら下がっている。園芸種を基準にしてクレマチスを考えることが間違いのようです。

 

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写真上 Clematis cirrhosa

 

 写真下はキイチゴの仲間のようです。実もあったらしいが、気が付きませんでした。

 

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写真上 Rubus sanctus

 

 岸辺近くの藪の中には他にも花が咲いています。

 

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写真上 Limonium vulgare

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街外れの丘

 道を走っていて目についたのが、リュックなどを背負って歩く人たちです(写真下)。自転車で行く人はおらず、女性が多く、かなりの距離を同じ方向に向かって歩いています。彼らはどこか目的地があって歩いているように見えます。

 

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 結局、何だったのか、わかりません()。やがて着いた街にたくさんの人たちが集まっていて、そこは運動場のようになっています。ただ、車で来ている人たちもいる。

 

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 オリーブ畑の広がる丘陵で、花を探します(写真下)

 

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 写真下はイナゴマメと呼ばれるマメ科の樹木で、写真下右が花らしい。属名のCeratoniaは、ダイヤモンドの重さを測るのに使うカラットの語源だそうです。ダイヤモンドの重さをマメ何個分という意味で使われたようです。冴えない花なので、私は最初あまり興味がなかったのだが、ダイヤモンドと聞いて、急に熱心に写真を撮った()

 

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写真上 Ceratonia siliqua

 

 昨日も見た薄紫のクロッカスです。やはり、昨日のほうが圧倒的に良い被写体だった、などと言ったら、ここのクロッカスがかわいそうですが・・・。

 

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写真上 Crocus goulimii

 

 誰も撮らないタンポポです(写真下)

 

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写真上 Taraxacumの仲間

 

 

モネンバシア

 モネンバシア(モネンヴァシア)の手前にあるGefyraの街に到着して、ここから島に渡ります。ここでも男どもはカフェにたむろしている(写真下)

 

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 モネンバシアは島といっても、細い道で地続きになっています。東西に1km、南北に300m、一番高い所で標高100mほどで、島の東側に観光客を相手にした小さな街が崖の下に広がっています。

 

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 モネンバシアは、ビザンティン帝国時代に作られた街で、地形図や横から見てもわかるように、周囲を断崖絶壁に囲まれ、真ん中が比較的平らな台地になっています。真ん中の台地の上にも遺跡があるので、これを見るには街から足で崖の道を登ります。

 

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 写真下が街の入口の城門で、かなり狭い。敵が来ても簡単には入れないようにしたのでしょう。モネンバシアとは「一つの入口」という意味で、つまりここの門のことです。明日行く予定のミストラスはこのモネンバシアを交易の拠点として使っていました。歴史を詳しく聞かなくても、街の入口がこの狭い門が一つという事実だけで、血生臭い攻防が目に見えるようです。

 

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 城門から入っても中は真っ直ぐではなく、折れ曲がることで、敵の侵入を遅らせたのでしょう。今は敵ではなく、お土産屋さんがいます(写真下右)

 

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 城門をくぐり抜けると、両側に建物が並ぶ狭い路地が続きます(写真下)。崖と海の間に作られた狭い街です。

 

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 両側には土産物屋が並んでいます(写真下)。中世時代のままなのは建物や石畳の道だけでなく、こんなふうに店も並んでいたのかもしれません。

 

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 オレンジが笑ったり泣いたりしている(写真下左)

 

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 ブーゲンビリアの咲いている所から斜面への山道を登り始めます(写真下)

 

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 斜面の途中まで建物があり、その先は崖です(写真下)

 

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 建物のほとんどが住居として使われているようです。ここで商売をしている人たちでしょう。私たちが登っている道が唯一の通路ですから、荷物や必要な物資はすべて人間が手で運び上げるか、家畜を使うしかありません。

 

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 写真下のように、平らなのに瓦礫が積み重なっている所があります。おそらく前は建物があったのではないか。

 

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 赤や白の花が茶色い石と良く似合う(写真下)

 

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 通路の石垣にもシソの仲間が咲いています(写真下)

 

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写真上 Stachys swainsonii

 

 

プロメテウスの火種

 写真下のトンネルを通過すると、ようやく台地の上に出ます。

 

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 街と崖の雰囲気を良く表しているのが店に飾ってあった下の絵で、崖の下に街があり、崖を登り切ると、その上に台地があります。

 

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 台地の上は遺跡だらけで、あちらこちらに遺跡の説明の看板があります。正直なところ、あまり遺跡には興味がないので読んでいません。

 

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 花を探しに来たのに、最初に、しかも最も良く目についたのが、写真下の枯れた植物です。

 

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写真上下 Ferula communis

 

 写真上右のガードナーさんと比べてもわかるように、かなり背の高い植物です。日本名はオオウイキョウというセリの仲間で、地中海一帯に生えています。

 

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 青い空を背景に、荒涼とした遺跡にニョキニョキとそそり立つ枯れた植物が妙に似合う。花が咲いていても絵になるだろうが、私はこっちのほうを選びそうです。

 

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 写真下など見てください。建物と石垣と、そしてこの枯れた植物が景色を作りだしている。これで植物が白い花と緑の葉をつけていたら、かなり平凡な風景になってしまいます。

 

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 ギリシャ神話で人間に火をもたらしたというプロメテウスは、この植物に火をつけて火種にしたというから、当然、枯れていたはずです。つまり、今くらいの時期にプロメテウスは天界の火を持ってきたのかもしれない。ミルトア海に面した丘の上の、枯れたこれらの植物は、実は人類に火をもたらすことに寄与した立派な植物なのだ!

 

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 私が立派な植物に夢中になっている間に、皆さん、先に進んでしまいました。

 

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台地の上

 もちろん、枯れた植物を写すために山道を登ったのではありません。

 

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写真上下 Cyclamen hederifolium

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 白い石灰岩と青い海と青い空、これらを背景にしたシクラメンはギリシャらしい風景です。

 

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 ここのシクラメンは葉が出ているのが多い。

 

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 前にも一度出てきたことがあるコルチカムです(写真下)。前回はあまり天気が良くなく、しかも、数も少なかった。前回のは葉がなかったので、クロッカスと区別がつきにくかったが、こちらは幅のある葉が出ているので、明瞭に区別がつきます。

 

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写真上下 Colchicum cupanii

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 シクラメンと同じで、青い空と海、周囲の乾いた白い岩肌が良く似合います。

 

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 写真下上段と下段ではピンク色の濃さが微妙に違う。

 

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三分遅刻

 集合時間は下の土産物屋通りに13:00というので、私は二十分ほど前に来た道を引き返し始めました。ところが、花の写真を撮りながら引き返したので、道を間違えたらしい。気が付いたら、下がるはずの道は写真下のHagia Sophia Holy Orthodox Churchのほうに逆に登っていました。

 

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 巻き添えを食ったのが、私と前後して歩いていた二人の女性で、三人の東北勢は集合時間に間に合いそうもない。

 

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 土産物屋通りの店で休憩している皆さんの所に着いたのは13:03で三分遅刻でした。

 

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 暑い。私も皆さんと同じようにオレンジジュースを頼みました(写真下)。店のおばさんがその場で絞ってくれる。ジュースよりもオレンジをそのままもらってもよかったくらいです。

 

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 ネコも今日は暑いと言っています(写真下)

 

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 トカゲは岩の隙間にいられるから、涼しい(写真下)

 

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オリーブの若葉を食べた

 モネンバシアの周囲の山で花を探します。

 

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 山の中腹にある村で昼食です。ザクロを食べましょう。

 

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 私たちが道端で食事をしていると、近所に住む人から差し入れがありました。オリーブの実と若葉を漬けたものです(写真下)。オリーブの実の漬物は市販されているが、若葉の漬物は初めて見ました。

 

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 オリーブの若葉を食べて、午後の最初の花は斜面に一面に咲くシクラメンです(写真下)。この種類のシクラメンは今回の旅行では二度目の出会いです。

 

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写真上下 Cyclamen hederifolium

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 斜面はかなりの急斜面で、だから、動物に踏まれることもなく、残ったのでしょう。まるで雑草のように生えている、というか、ここでは雑草です。

 

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 濃いピンクから、薄いピンクまで、少しだけ色の違いがあります。大きさや姿形は市販されているシクラメンそのままです。

 

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 写真下は緑は他の植物の葉で、シクラメンは葉がありません。これから寒くなるのですから、虫たちが活動している時期に一刻も早く花を咲かせる作戦です。葉よりも先に花を咲かせることができる理由を目撃しました。

 

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 写真下で、シクラメンの根元に大きな芋のようなものが球根だと気が付くのに少し時間がかかりました。市販のシクラメンも球根があるが、こんなデカイのは見たことがない。球根に栄養を貯めて、秋になって虫の動きが活発になると真っ先に花を咲かせる作戦のようです。ここは斜面なので土が崩れて露出したのかと思ったら、シクラメンの球根は外に出たがるそうです。

 

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 斜面にはクロッカスも群生しています(写真下)

 

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写真上下 Crocus goulimii

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 このクロッカスは昨日と今日の午前中も見ました。ここのはその中でも最大の群生です。ただ、被写体や時間帯としては昨日のマニ半島のが最高でした。昨日のは紫がもっと濃かったのに、ここは薄紫よりも白が多い。どちらかというと数で勝負です。

 

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 シクラメンと違い、クロッカスは日陰は苦手のようです。

 

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 ギリシャ神話の時代から、ここに咲いていて、人類の興亡を見てきたのでしょう。

 

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 シクラメンとクロッカス以外にも花が少しあります。

 

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写真上左 Arisarum vulgare    写真上右 Hypochaerisの仲間

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道の真ん中のクロッカス

 写真下のクロッカスは道のど真ん中に生えています。舗装されていないが、車が通った跡もある普通の道路です。数は少ない。

 

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写真上 Colchicum sfikasianum

 

 奇妙なのは周囲のヤブを探しても見当たらないことです。彼らにとってここは瓦礫の岩場のようなもので、車輪で踏みつぶされない道の真ん中や両側に残ったようです。分布を見ると、このペロポネソスの海岸に近い所にのみ自生するようで、かなり希少性があり、今回の旅行ではここでしか見ませんでした。

 

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 道の両側にはエリカが群生して花を咲かせています(写真下)

 

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写真上 Erica manipliflora

 

 秋の花らしい紫がきれいです(写真下)。地中海を中心に西はポルトガル、東はコーサスまで広く分布します。

 

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写真上 Prospero autumnale

 

 写真下のキクの仲間は欧州では普通に見られる植物で、嫌な臭いがするというが、そばまでよっていないので、気が付きませんでした。

 

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写真上 Dittrichia viscosa

 

 すっかりお馴染みになったイチゴノキにうまそうな実がなっています(写真下)

 

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写真上 Arbutus unedo

 

 ツノゲシが地面をはうようにして生えています(写真下)

 

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写真上下 Glaucium flavum

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 英語名のyellow hornpoppyは黄色いツノゲシというそのまんまだが、 sea-poppyとも呼ばれているから、ここのように海辺で良くみかけるツノゲシのようです。

 

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 こちらはハマダイコンで、欧州はもちろんのこと、アメリカまで広がって、どちらかというと嫌われています(写真下)

 

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写真上 Cakile maritima

 

 

ギシオに戻る

 花の観察も終了して、同じ道をたどり、ホテルに戻ります(16:14)

 

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 ガソリンスタンドでトイレ休憩です(16:27)。1ユーロのエスプレッソを飲むと、なんかスッキリする。カフェインが濃厚なせいか、エナジー・ドリンクよりも効きます(写真下右)

 

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 ガソリンスタンドで給油した車に二頭の白馬がつながれています(写真下)。一匹は足を怪我しているのか、引っ張られて、辛そう。

 

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 ガソリンスタンドを出て間もなく、なんと雨が降ってきました(写真下)。昼前まではあれほど晴れていたのにギリシャではこんなものでしょう。幸い、にわか雨だったらしく、少し進むにつれて、雨は上がりました。

 

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 五時半頃、ギシオのホテルに到着して、六時半から夕飯です。二日前に食事した、あのダミ声の店員のいる店、タベルナで食べます。店はまだお客さんが少ない(写真下)

 

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 今日はあの海辺に干してあったタコがあります(写真下右)

 

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 写真下左は、簡単に言えば、ギリシャ風お好み焼きです。庶民的で悪くはないのに、食事の最後の頃に出てきて、量が多くて、私を含めて大半の人が残してしまい、ガードナーさんがそのことを店員に言い訳をしていました。写真下右のリンゴは五人分らしいが、うまいので私が半分くらい食べました()

 

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 食後、近くの店にお土産を買いに行きました(写真下)。ここは看板にBakeryとあるように、実はパン屋です。しかし、パンや食べ物だけでなく、人形まである。飾りかと思ったら、値札が付いています。子供の客を狙ったのでしょう。

 

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 一番人気はイチヂクの間にクルミなどを入れたお菓子で、お土産にあげた方からは好評でした(写真下)。ただ、まけてくれない。お客さんの中にはたくさん購入しても、店員は、自分はこの店のオーナーでないからダメだと一銭も引きませんでした。

 

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 ここでの滞在も今日が最後で、明日はアテネに向けてここを発ちます。三泊四日があっという間にすぎてしまいました。とても素敵な街ですから、皆さんも機会があれば訪れてください。

 

 

 

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