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10 11 12 7日日 2010年7月31日(土) 日瓦→海子山自然保護区→理塘 7:00に起床し、8:00からホテル「亜丁驿站酒店」のレストランで朝食を取りました。ここの饅頭はなかなかおいしい(写真下右)。
ホテルを出発して(9:04)、香格里拉(日瓦)内の店で水などの買い物をしました。食料品を中心した日用雑貨の店です。
新鮮な野菜もあります。写真上だけ見ると日本とあまり変わりありませんが、写真下右の乾物や香辛料が袋ごと並べられているのはいかにも中国らしい。
肉の置き方がたくましい(写真下左)。写真下右はワカメのような海草ではないかと思います。食事にそれらしいのが出ました。
給水場の周囲の花 まずは、稲城に向かって出発。山の斜面を見ていて気になったのが、樹木がけっこう立ち枯れしていることです。下の写真にも枯れた樹木が白く写っています。このあたりは森林限界でもあるから、ちょっとした気候の変化にも敏感に反応するはずです。昨日、亜丁の入り口近辺の、サルオガセが生えて立ち枯れしている木もまたこの斜面の樹木と同じことが原因となっているのかもしれません。 途中で車に給水をしました(10:03-10:26, 3660m)。
道路に沿って周囲には高山植物がたくさん花を咲かせています。ネルボサが見事に咲いています。
写真上:コドノプシス・ネルボサ(『世界の山草・野草ポケット事典』p.165)
写真上左:ゲンティアノプシス・バルドサ (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.241、『世界のワイルドフラワーⅡ』p.92)
写真上:ロードデンドロン・カピタータム(『中国秘境に咲く花』p.56)
レオントポディウム・ストラケイイ (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.80、『世界のワイルドフラワーⅡ』p.89)
写真上:アスター・ディプロステフィオイデス (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.88、『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.72)
写真上:ポテンティラ・アンセリナ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.442)
エピロビュム・アンガスティフォリウム(ヤナギラン) (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.352、『花の回廊』p.18)
サウスレア・ブルゼワルスキー(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.62)
稲城の松茸 来るときに見かけた熱烏寺と(写真下左)、子供たちのいた波瓦山風景区(写真下右)を通過して、一路、稲城を目指します。
27日に一泊した稲城に到着(11:18)。街並みを見ると大都会に来たように錯覚します。見た範囲では、道路が直線的に整備されていていますから、人工的に作られた街なのでしょう。
写真下左の子供乗ったドラエモンの自転車はきっとコピー商品でしょう。
昼食にはまだ時間があるので、街を散策することにしました。キノコなどの乾物を扱っている店があります(写真下)。
冬虫夏草も「虫草」と略されて売っています(写真下左)。ビニールの袋に入ってるのは松茸か?!(写真下右)
おお!乾燥した松茸もあるではないか(写真下左)。早速、一人が袋詰めしたのを買いました(写真下右)。
続いて私も買おうとすると、なんか店の人の態度が奇妙です。袋詰めしてあるものはすでに予約が入っていて、一つくらいならいいが、これ以上はダメだということのようです。 こちらは数人しかいないのだから、一人一個買っても大した量ではありません。それに、まだ小分けしていない大袋に入った松茸があります(写真下)。足りなくなった分を小分けにすればいいだけです。
小分けしてあった松茸の質が違うのだろうかと比べてみても、素人目には同じに見えます。私が彼らなら、日本人の客を待たせてでも、その場で袋詰めして売ります。だが、彼らは売りたくないらしい。どうもよくわかりません。しかし、売りたくないというのだから、店を出て他を捜すしかありません。 道路の反対側の薬草が並ぶ店にいくと、ありました(写真下)。一袋が80元(1200円)というのだから、前の店と同じです。お土産に大半の人が購入しました。
店の陳列物もおもしろい。トカゲやヒトデを干した物が袋詰めされて売られています(写真下)。たぶんこのまま酒に漬けて飲むのでしょう。虎の絵も描いてあります。昔、虎の骨を酒に漬けて売っていました。しかし、今は保護動物ですから、実際に虎が入っていることはないでしょう。
高山病に効くという紅影天という薬草も売っています(写真下)。私はこれを日本で粉末に加工されたのを購入して、旅行中は飲んでいました。現物を見るのは初めてです。天然生薬で高山病に効果があるのはこれだけだと言われています。私は酸素と併用しているので、実際どの程度効果があるのかよくわかりません。 次に寄った店は食料品から仏具までなんでもありの雑貨屋です(写真下)。
壁には亡くなったパンチェン・ラマ10世の写真がかけてあります(写真下左)。彼が亡くなった後、輪廻転生したパンチェン・ラマ11世をタシルンポ寺が捜し出し、ダライ・ラマ14世が認めました。ところが、中国側はこれに反発して、独自に別なパンチェン・ラマ11世を探しだし、なんと二人の輪廻転生者がいるという事態に発展。輪廻転生して二人になるなんてまるでアメーバみたいです。しかも、ダライ・ラマが認めたパンチェン・ラマ11世を中国政府が両親とともにどこかに連行して隠してしまったという。ここでは宗教が火薬庫のようです。 お釈迦様は「生まれによってバラモンなのではない」と生まれや家柄を否定した人です。もちろん活仏なんて認めておらず、チベット仏教が14世紀頃に作り出したものです。生まれた時から決まっている活仏なんて変な話で、そろそろこういう疑似仏教はやめたほうがいい。
束ねてあるのはたぶんビーフンのような麺類でしょう。白と黄色でどんなふうに味が違うのか、試してみたいが、荷物になるので買うわけにもいきません。 肉がそのまま置いてあるのがいかにもチベットです(写真下左)。日本なら腐ってしまうが、ここは気温も低く乾燥しているから、こんな状態でも平気なのでしょう。特に悪臭はありません。他の店では、写真下右のようにビニールに密閉して売っている肉もあります。しかし、これも特に冷蔵されてはいません。
写真下左は布袋様のようなに見えますが、たぶん仏教の仏像です。中国ではよくこういう太り気味で、ガハハと笑っているのがお釈迦様だったりします。実際のお釈迦様や仏弟子たちが太っていた可能性はほぼゼロです。 写真下右は電動式のマニ車のようです。マニ車とは円筒の筒の中に経典がはいっており、それをクルクルと回すとお経を唱えたのと同じ功徳があるという仏具です。文字の読めなかった時代の人たちにとっての代用品だったのでしょう。チベット寺院に行くと大きなマニ車があり、参拝者がこれを回すのを見かけます。また水車に取り付けて自動的に回すマニ車もあり、これを電動式にしたものです。なんともまあ安易な発想。
この店の娘か孫でしょうか。カウンターの向こうから珍しい客を見ていました。 通りのどこを見ても目に付くのが扉の模様です。今回の旅行で訪れたいろいろな街でもこういう扉を見かけました。どうやら、チベット人は彫金にも優れているらしい。
トイレのドアにまで飾りが付けてあります(写真下左)。入ってみたかったが、鍵がかかっています。
オバサン二人が道端で金属のペンダントを売っていました(写真下)。なかなかきれいです。聞けば彼女たちの手作りだという。手作りといっても、たぶん鋳型に流しこんだのでしょう。真鍮などを溶かす炉を持っていることになります。チベットは鉱物資源の豊かな所だから、冶金や金属加工も盛んなのかもしれません。私のたちのグループの女性たちがあるだけ全部買いました。
道に沿っていろいろな店がたくさんあり、見ているだけでも楽しい。
道端の店もあります。店も客も漢族ではなく、チベット人です。
歩道の端で売っているのはまだいいほうで、写真下のように、歩道を完全に占領して売っている人たちもいます。写真下左など、歩道に椅子を出して話し込んでいるし、写真下右は歩道をふさぐように絨毯を紐に掛けて売っています。おおらかというか、誰も気にしないようです。
道の歩道にはあちこちで人が座っていて、暇そうに周囲を見ています(写真下)。これは疲れたから休んでいるのか、それともただ暇なのか・・・どちらかというと後のほうのように見えます。
街の中はチベット族と思われる人たちしか歩いていないので、被写体には困りません
都会に行けば行くほど、チベット族などの民族衣装は少なくなります。稲城は理塘と同じで、女性の大半はチベットの民族衣装をつけています。写真を撮るほうにしてみると、とてもありがたい。
私はチベット族と簡単に分類していますが、はっきりしません。中国には少数民族が百以上もあり、ここに写っている人たちもチベット族だということにはなりません。だから、丁寧に見ると、女性たちの服装や頭に乗せている物などが微妙に違っています。しかし、区別がつかないので、全部チベット族ということにします(笑)。
街には写真下のようなゴミ収集用らしい缶もあり、通りはきれいです。この黒い帽子のオバサンはゴミを回収しているのか、あるいは売れそうな物を集めているのかもしれません。このオバサンがかぶっているのは、ヤクの毛から作った雨や雪にも強い帽子でしょう。 波瓦街に行くために曲がった所で果物を売っていました(写真下)。私は桃を食べてみたいと一個買いました(写真下)。しかし、相手の言っている値段がよくわからない。それもそのはずで、一個の値段ではなく、グラム売りをしているのです。重さでいくと2.5元だが、2元(30円)にまけてくれたらしく、0.5元を出しても受け取りませんでした。要するに、一個だけ買っていく客なんていないのでしょう。 私は桃の写真を撮る前に食べてしまった(笑)。小ぶりの桃で、日本ではもちろん商品にはなりませんから、この値段が安いか高いかは微妙なところです。味は普通でした。
ヤクのチーズとバターを売っています(写真下左)。写真下の赤い布で髪を結って、居眠りしている男性は勇猛で有名なカンパ族です。私は長い間、この赤い鉢巻きをしている人たちがカンパ族なのだと思っていました。しかし、カムとは我々が旅行した地域はもちろんのこと、青海省、雲南省、四川省を含めた東チベットをさし、カンパとは「カムの人」くらいの意味で、特定の種族を指す言葉ではないようです。赤い鉢巻きをした彼はカンパには間違いないが、それを言うなら、ここにいるほとんどのチベット人はカンパなのでしょう。
ここでも雪蓮花を干した物を道端で売っています(写真下左)。籠からどさっとそのまま並べたという雰囲で、このオバサンが掘ってきたようです(写真下右)。
写真下はいずれも酒屋さんです。どちらも大きな瓶があるところを見ると、このあたりはこういう瓶に詰めて、量り売りをするのでしょう。
写真下左は理髪店、写真下右は照明器具の専門店です。照明器具の趣味が日本のそれと違うのがおもしろい。
旅行中一番うまかった花茶 波瓦街を歩いて、27日に泊まった雲貴酒店に到着しました(写真下)。ここのレストランで昼食を取ります。
隣のテーブルで烏里さんたちがお茶を飲んでいますので、私も注文してもらいました(20元)。出てきたのはいわゆるジャスミン茶です(写真下)。 飲んで驚きました。うまい。味といい、香りといい申し分ありません。 改めてよく見ると、まずジャスミンの色が白い。それから、お茶の葉も大きさがそろい、きれいな緑色をしていて、質の良い茶葉を用いているのがわかります。ジャスミン茶(茉莉茶)というと、私のいつも行くようなスーパーでは安いお茶しかないのに、さすが中国では様々な等級のがあります。 私はこんなにおいしいジャスミン茶は初めてなので、通訳の周さんに名前を書いてもらいました。 「碧璋飄雪」 え?!この名前には記憶があります。昨年、四姑娘山の帰りに成都で買ったお茶です。しかし、飲んでもこんなにおいしくはなかった。私は成都でこのお茶をもう一度買ってみようと思いました。 しかし、後になって良く考えてみると、この名前はお茶の銘柄を表すだけで、このレストランのお茶がおいしいのだから、頼んで譲ってもらえばよかったのです。空気が薄くて、そこまで考えが及ばなかったことにします。後になってちょっと後悔するくらいおいしいジャスミン茶でした。
食事を終えて、本日の目的地である理塘に向けて出発です(13:04)。 稲城の街を出て河を渡ると、来る時に立ち寄ったガソリンスタンドがあり、その北側に巨大な仏塔があります(写真下左)。写真では今ひとつ大きさがわかりにくいが、写真の左下に車が一台あるのが見えるでしょうか。大きさを比較してもらえればわかるように、基底からの仏塔の高さはおそらく二十メートルくらい、つまり五階建てのビルくらいの大きさはあるでしょう。 道を走っていると、他にも、写真下のように仏塔を見かけます。いずれも最近作られたように見えることから、このあたりの人たちは結構豊かなのがわかります。
斜面に咲くキキョウ 山を登り始めて間もなく、花が咲いているのでバスを停めました(13:55)
ここはキキョウが斜面のあちこちに咲いていて、とてもきれいです。
写真上下:アデノフォラ・フォレスティー(『雲南花紀行』p.173)
写真:スクテラリア・ヒィペリキフォリア (『世界の山と高山植物のアルバム』)
写真上左:ハレニア・エリプティカ(『雲南花紀行』p.163) 写真上右:ウスレア・ブルゼワルスキー(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.62)
写真上:アナファリス・ネパレンシス (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.82)
写真上:シレネ・グラキリカウリス(『世界のワイルドフラワーⅡ』p.106) 写真上左:ビレトルム・タツィエネンセ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.100) 写真上右:リグラリア・ウィルガウレア(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.104)
ステルレラ・カマエヤスメ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.364) さらに登っていくと、放牧しているヤクの群れと出会い、バスを停めました(14:21)。
周囲には一面に黄色い花が咲いています。この花が斜面をおおって山全体が黄色くなっているのをあちらこちらで見かけます。去年、四姑娘山に行った時も海子溝の斜面に一面に咲いていました。路傍の花と言ってもいいくらい、東チベットではありふれた花です。ところが、図鑑をいくらめくっても、このありふれた花の名前がわかりません。
立派な石に、ここで稲城県の天然林資源の保護を1998年から2010年まで実施していると刻まれています・・・たぶんそんな意味でしょう。 天然林というと日本人は森林をイメージしますが、周囲は写真下のように灌木があるだけで、具体的に何をしているのかよくわかりません。
バスを走らせて間もなく、左側の山の斜面に頭部の白いワシのような鳥が見えました(写真下、14:37)。残念ながら、バスはそのまま通り過ぎたので、ピンボケの写真しか撮れませんでした。 海子山自然保護区(海子山国家地質公園) 周囲はますます大きな川原石が一面に広がる光景になってきました(写真下)。まるで河原のようですが、ここは4千メートルの山の上です。
海子山自然保護区は氷河が流れた跡だというのですから、これらの石は氷河が運んだようです。まるで川が流れた跡のように石がみんな角が取れて丸くなっています。
南北93キロ、東西49キロ、面積3287平方キロの中に、1145個の湖沼があるといいます。その一つらしい湖が向こうに見えます(写真下右)。
所々にダイオウ(中国では水大黄)の群生が見られるようになり、群落がある所でバスを停めました(14:43~)。7月27日にここを通過した時には、夕方で雨で、撮影は無理でした。今日は天気もまあまあです。旅行の初めに烏里さんからここでダイオウの大群落が見られるかもしれないと言われていたので、期待していました。
写真上下:レウム・アレクサンドラエ(『雲南花紀行』p.149、『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.74)
見渡す限り一面にダイオウが生えています。花のように見える黄色い部分は葉です。図鑑によれば、葉には葉緑素がなく、温室のように葉で保温するので外部との温度差が五℃もあったといいます。
テレビ番組でこのダイオウの茎を生のまま食べるという場面がありました。見た目は大根を切ったような感じで、下のほうが苦みもなく、うまいそうです。食べてみたいが、ここは自然保護区なので、やめておきましょう。
赤いダイオウもあります。どうやら枯れ始めると赤くなるようです。
外側の黄色いのは花ではなく葉っぱです。花は終わっていて、葉の内側には赤い種のようなものが見えます(写真下)。この種がやがてここの強風に煽られて周囲に飛んでいくのでしょう。
湖がたくさんあるので湿地が広がっています。しかし、湿地にありがちな泥ではなく、地面は固いので歩く分にはそれほどこまりません。人が入った様子がなく、いたる所被写体だらけです。
写真上下:ラゴティス・クナウレンシス(『花のヒマラヤ』p.67)
写真上:ペディクラリス・ロンギフロラ・ツビフォルミス(『雲南花紀行』p.168)
写真上:クレマントディウム・カンパヌラトゥム(『雲南花紀行』p.176) 写真下は写真上とよく似ていますが、別種です。写真下は今回の旅でも何カ所かで見て、数も多いのですが、図鑑に載っていません。
写真上左 ペディクラリス・トリコグロッサ(『天の花回廊』p52)
写真上:ビレトルム・タツィエネンセ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.100) 写真上:アスター・ディプロステフィオイデス(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.88) 写真上下:リグラリア・ヴィルガウレア (『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.89、『世界の山草・野草ポケット事典』p.167)
風が吹くと、花びらがまるで吹き流しのようになります(写真下)。
ポテンティラ・フルティコサ・リギダ(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.436)
ビストルタ・マクロフィラ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.660)
我々が来た南のほうを見ると、雨が降っているのがわかります(写真下)。雨に追いつかれる前に退散しましょう。
黄色いキンポウゲのお花畑 バスの窓からから遠くの斜面に黄色い花が一面に咲いているのが見えたので、行ってみることにしました(写真下、15:49)。 近くまで行ってみると、黄色いキンポウゲが一面に咲いています。
真ん中にいると360度がキンポウゲだらけです。
花に悪いが、寝転がってみました。花の中で空を見ているのはこの上もなく贅沢な気分です。
写真上下:ラヌンクルス・ブロデルシー(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.630)
写真上:レウム・アレクサンドラエ(『雲南花紀行』p.149、『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.74)
川のそばにきれいなコリダリスが咲いています。
写真上:コリダリス・コンスペルサ(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.563) ウサギ山峠 標識では海抜4686mの兔儿山の峠に到着(16:29, 4495m)。名前の兔とはそのままウサギのことだそうです。
こんな高山にもウサギがいるのかと思ったら、烏里さんが岩山を指さします(写真下左)。岩山の左にウサギの耳のように岩が二つ突き出ていて、ウサギがうずくまっているように見えないことはありません。 「建設山川秀美」と書いてあるコンクリートの看板(写真下右)には理塘県とありますから、どうやら稲城県をすぎて理塘県に入ったようです。
道路から少し登った尾根にはトラノオが一面に咲いていて、しかも、よそではピンクか白の一色が群落するのに、ここはピンクと白が混ざって咲いています。ビストルタ・マクロフィラと判断しましたが、図鑑によれば、ピンクしかないそうですから、違うのかもしれません。
写真上:ビストルタ・マクロフィラ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.660)
写真上:キアナントゥス・ロンギフロルス(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.80)
写真上:サウスレア・コルムナリス(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.58)
写真上左:ソロセリス・ヒルスタ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.69) 写真上右:サキシフラガ・ブルノニス(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.492)
写真上左:アナファリス・ネパレンシス・モノケファラ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.82)
写真上左:アリウム・タングティクム(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.119) 写真上右:ポテンティラ・フルティコサ・リギダ(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.436) バスを停めた峠の頂上から来た道をちょっと戻ると、そこは川が流れていて、ダイオウが一面に生えています。
写真上下:レウム・アレクサンドラエ(『雲南花紀行』p.149、『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.74)
写真上:サウッスレア・ヴェルティナ(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.88)
写真上:サキシフラガ・リクニティス(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.489) 沢の水のそばに咲いていたコリダリスも実にきれいです(写真下)。先ほど、黄色いキンポウゲのお花畑近くで見たのと同じ種類ではないかと思われますが、色が違います。
一株だけブルーポピーを見つけました。 写真上:メコノプシス・ラケモサ(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.98)
チベットの農村風景 道の右側にチベットの農村が見えたのでバスを停めました(17:34~, 3550m)。甲窪郷という村のようです。
道路の土手に咲いたサルビアに夕陽が当たって、とてもきれいです。
写真上:サルヴィア・スブバルマティネルヴィス(『雲南花紀行』p.166) ここで多くの見かけるのは上のサルビアと写真下のトリカブトです。図鑑を見ても、名前がわかりません。
写真上:レオントポディウム・ストラケイイ (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.80、『世界のワイルドフラワーⅡ』p.89)
写真上右:サルヴィア・カンパヌラタ(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.203) こんな所にブルーポピー? ようやく、夕暮れの理塘の盆地が見えてきました(写真下、18:20)。
理塘の盆地を走り始めて間もなく、烏里さんがバスを停めました(18:29, 3760m)。ここにブルーポピーがあるというのです。烏里さんがブルーポピーの生えている所で停めると予告していたので、私は先ほどのウサギ山峠のことだろうと思っていました。だから、バスを停めた場所を見て、「えっ?こんな所にブルーポピーがあるの?」と思ったのは私だけではなかったでしょう。 写真下のように、道路のすぐそばだし、すでに理塘の盆地に下りていますから、山ではありません。平原となだらかな丘があるだけで、岩場にはいつくばるように生えるブルーポピーがあるような場所ではありません(写真下)。
ところが、あったのです。写真下をご覧ください。トラックが走る道路の溝のような所に、雑草のように生えているのがブルーポピーです。というよりも、ここではブルーポピーは路傍に生える雑草の一つです。
数は多くないが、それでも花の咲いている個体だけでも十本くらいあります。花の終わったものも何本か見つけました。 花の下のつぼみは緑色ですが、花の上の蕾のように見えるのは茶色になっていますから、上についているのは種ではないでしょうか。
花の上の蕾のように見えるのが種ならば、花は上から下に咲いていくことになります。また、写真上のように種と蕾の真ん中頃に花咲かせているのはまだ若いが、写真下のように花が下についていて、花の下に蕾がないのは、咲き終わりに近いことになります。
写真下など、一輪しか咲いておらず、しかも、花の下にはつぼみはありません。花の上には咲き終えたのがたくさんあるところを見ると、この花が最後の一輪なのでしょう。 そこから推測すると、このあたりのブルーポピーは花の盛りの後半のようです。
写真上左:アジュガ・ルプリナ(『世界の山草・野草ポケット事典』p.215、『雲南花紀行』p.166)
写真上:アリウム・マクラントゥム (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.758、『世界のワイルド・フラワー』p.78) 多功能彩灯控制器 理塘のホテルに到着・・と思いきや、予定していたホテルに全員が泊まるだけの客室がないというのです(19:16,3780m)。急遽、このホテルに泊まる一組を残して、後の人は別なホテルに宿泊先を変更です(写真下)。
部屋が足りなく、ドミトリーになった人たちもいましたから、一人部屋が取れた私は文句は言えません。
トイレは中国式の水洗トイレで臭いが漂っています。また設備も高級感はないが、一人部屋の値段が188元(2820円)ですから、ここでは安いホテルではありません。歯ブラシやシャンプーもきちんとそろっています(写真下左)。トイレットペーパーが誰かが手で引きちぎった跡がそのままなのは気にしないことにしましょう(写真下右)。
ただ、ベッドの脇の引き出しの中はゴミが入っているし(写真下左)、洗面台のガラス製の台が外れて、足下に放置してあります(写真下右)。
テレビのケーブルは壁を破って直接取り出し(写真下左)、電線をコンセントに直接つないでいます(写真下右)・・・仕事が雑です。
部屋の中で最も私の注目を引いたのが、テレビの上に置いてある装置です(写真下左)。なんだと思いますか。「多功能彩灯控制器」とあるから、何か灯りの調整器のように見えます。ただ、スイッチを入れ、ボリュームを回しても部屋の明るさは変わりません。装置から電線がのびていて窓から外に出ています(写真下右)。ごらんのように、電線がありますから、窓は閉まりません。今は夏でも朝方は冷えるし、冬はどうするのでしょう。 窓の外に出た電線を目で追いかけると、ホテルの入り口の上のネオンサインにつながれていました。つまり、この装置はネオンサインを点滅するのに用いていたのでしょう。過去形でいうのは、おもしろそうなので、点滅させて写真を撮ってやろうと試しても、何の反応もなかったからです。ネオンサインの装置が客室にあり、窓は閉めることもできず、しかも使いもしないのに放置されたままなのです。おおらかというか、おおざっぱというか、客も気にしないのでしょう。
夕飯は街中にあるレストランに行きました(写真下、20:11)。前に遅い昼食を食べた天天小喰屋とは十字路をはさんで反対側です。
ホテルに戻り、すっかり疲れていたので、シャワーを浴びて、さっさと寝ました。 トップページ 日程表 1 2 3 4 5 6 7
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