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アムネマチンと黄河源流の花

10日目 2013711()

久治 → 年保玉則 → 阿

 

 

 六時頃、道路からの騒音で目が覚めました。と言っても、写真下のように通りがそんなに賑やかなわけではありません。朝早くはほとんど人がいない。曇り空で、夜の間に雨が降ったらしく、水溜まりができています。

 

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今日は、昨日来た道を引き返し、年保玉則(ニェンポユルツェ)の麓にある仙女湖を訪ね、花の写真を撮ります。引き返して、久治に戻り、南下して、本日の宿泊予定の阿(アバ)に向かいます。

 

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 ホテルの窓から北側を見ると、学校のような建物とグランドがあります。

 

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 何だろうと行ってみると、お寺のような門には「久治県民族寄宿制中学」とあります。遊牧民が多いので、寄宿制なのでしょう。

 

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 街はまだ静かで、犬クンもまだ眠そう。

 

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 ホテル近くの食堂で朝食です。まだ開いていない店も多く、客は誰もいません。

 

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 お姉さんが店を掃除しているので好感が持てます。ここで出る食べ物は清潔でしょう。カウンターの上には先年亡くなったパンチェンラマ十世と、誰かもう一人の活仏の写真が飾られています。

 

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 ここの店にも、我々がこれから行く年保玉則の写真が飾ってあります(写真下)

 

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 好感が持てたのは店の清潔だけで、食事はイマイチでした。ワンタンのような切れっ端が山のように入っただけの丼で、おいしくはない。野菜をもっといれたらと思うのだが、チベット人には野菜を取るという習慣が少ないのでしょう。

 

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9:23に出発。昨日来た道を戻り、年保玉則にある仙女湖を目指します。五十キロほどで、道路も悪くないので、余裕です。

 

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 うれしいことに今日は日差しがあります。

 

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 最初の桑赤山峠を通過。

 

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 桑赤山を下りるとすぐにある黒河橋を越えて、次の峠に向かいます。

 

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 道路の脇に「国家地質公園」という石碑が建っています。周囲には草原が広がっているだけで、何もありません。この一帯が地質公園なのはわかるが、それにしても、こんな所にポツンと建てて、何か意味があるのでしょうか。

 

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 乱石頭を通過した後、南側にとんがった岩山のような年保玉則の峰々が見えてきました(写真下右)

 

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 道路の両側は広々とした草原が広がり、家畜とチベット人たちのテントが見られます。アムネマチンで見たように、ここでも集団で放牧しているようです。

 

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 彼らは草の生える夏の間、このあたりに家畜を連れてきて放牧するのでしょう。写真下の手前に見える白い動物はヒツジです。

 

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まずは花の撮影

 道の両側は一面の花畑ですから、さっそく車を停めて花の撮影です(10:263835m)。。

 

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こういう草原の道の両側はたいてい鉄条網で囲まれていて入れない。入るには遊牧民のテントの近くに車を停めることです。彼らの出入り口があるから、そのあたりはたいてい開いています。

 

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写真上 Nardostachys jatamarisi

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.128)

 

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写真上 Hedysarum alpinum

(Guide to the Flowers of Western China, p.333)

 

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写真上:Oxytropis lapponica

 (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.416)

 

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写真上 Genstiana depressa

(Guide to the Flowers of Western China, p.393)

 

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写真上右 Anaphalis nepalensis (『ヒマヤラ植物大図鑑』p.82)

 

 ここでも数が多いのが写真下のタガラシのようなキンポウゲです。

 

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写真上 Ranunculus brotherusii

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.630)

 

 黄色い花でキンポウゲに続いて多いのが、写真下のユキノシタの仲間です。こちらは写真下左のように、家畜に食われて芝生状態になっている所に多く生えています。

 

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写真上 Saxifraga aristulata

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.479)

 

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 周囲の牧草地は黄色やピンク色の花が咲き乱れています。

 

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紅土峠を越えると、道は年保玉則の入口にある平地にゆっくりと降りて行きます。

 

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 年保玉則の料金所の少し手前の草地にたくさん人が集まっています。後でわかったのですが、競馬でした。

 

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年保玉則

 年保玉則(年保玉年宝叶什)は「青海久治年保玉則国家地質公園」「年保玉則氷河観景点」「国家AAAA級景区」などと様々な呼び方があります。発音はNian bao yu zeですから、ニィアンバオユウツェと発音するのでしょうか。

 

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 101省道から左に入ってすぐの所に大きな石の門があり、ここが料金所です。我々は120元で、チベット人なら30元だそうです。

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石碑には「年保玉則氷川観景点」とありますから、どうやらこの地形は氷河によって作られたもののようです。写真下右の石には「氷川○○」と書いてありますから、たぶん氷河によってこの岩が運ばれてきたという意味でしょう。

 

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これから行く仙女湖は料金所から数キロ先にあり、年保玉則のほんの一部です。

 

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 駐車場から歩きます。駐車場の近くの野原にはテントがあり、観光客が停まっているか、観光客目当てのテントのようです。

 

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 駐車場から仙女湖までの道の周囲は花だらけです。

 

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 観光客はかなり多い。

 

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 この湖が仙女湖と呼ばれる湖で、久治の食堂に飾られていたのはここからの風景です。

 

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 仙女湖は、道路標識には「年宝湖」とも書かれ(写真下左)、公園内の新しい案内板には「西姆措」と表記されていています(写真下右)。仙女湖なんていかにも中国人が付けた名前で、元々の名前であるはずがありません。こんなふうに中国の表記は漢字でさえも統一されていないから、わかりにくい。

 

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 湖の向こうの右奥に見える山が年保玉則峰で5369mあります。ここが四千メートルですから、さして高くは見えません。

 

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 湖に面している対岸の岩山はものごく険しいのがわかります。色といい形といい荒涼した感じがなかなかすごい。人を寄せ付けない岩山に仙人か天女でも飛んでいそうです。また、あれだけの岩山ならきっと花もすばらしい被写体があるでしょう。

 

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 このあたりを旅行した人の記録を読むと、湖に沿って、奥のほうまでトレッキングコースがあるようです。もちろん、我々は湖の入口をかするだけです。

 

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 湖の周囲のお花畑には、観光に来たというよりもピクニックに来たようなチベット人たちが楽しそうにお弁当を広げています。

 

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 とてもきれいな風景なのだが、人が多いだけでなく、うるさい。写真下のオレンジ色のジャケットを着たオジサンは、音楽を大音量で流しながら歩いている。それもテンポの早い、おおよそこの静かな山には合わない曲です。そんなに聞きたいならヘッドホンにしろと言いたくなるくらいうるさい。中国人の騒音のすごさは海外でも評判のようです()

 

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 赤い袈裟を着た坊さんたちが集まっているのを見つけて、烏里さんが写真を撮りに行く後を付いていきました。

 

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 良く見ると、まだ若い尼僧たちです。中に引率の先生らしい男性の僧侶が一人います(写真下左)

 

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 それぞれが小さな荷物を持っているところを見ると、日本流に言えば修学旅行でしょう。記念撮影をしたり、騒いだりと、普通の日本の女子学生と変わりません。

 

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キリスト教の尼僧は、オードリー・ヘプバーンの主演した『尼僧物語』などを観ると、外見の美しさと違い、抑圧され、鬱屈した世界のように見えます。一方、チベット仏教の尼僧たちはけっこう楽しそうです。

 

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 外見は僧侶だが、女子高校生のようにキャッキャッ言いながら、騒いでいます。

 

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  チベットでは、一家から僧侶を出すことは名誉とされています。これは名誉もあるだろうが、それによって人口を増やさないという効果もあったはずです。チベットは気候が厳しいから、家畜の数や畑の面積は限られ、養える人間の数は限られていました。出家は人口を調整するのにちょうど良い役割を果たしていたはずです。

 

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 陽が射してきて、パラソルをさしているところなど、やはり若い女性です。

 

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 湖の展望台に集まった坊さんたちは景色よりも湖面を熱心に見ています。

 

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 湖には魚がたくさんいて、先ほどの尼僧たちがエサをやるものだから、集まって来ています。魚のエサを持って来ているところを見ると、彼らはここに何度も来ているらしい。

 

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 魚はすごい数です。ネットの記述では、コイ科の「裸鯉」といい、名前どおりにウロコがないそうです。チベット人は魚を食べないと言われています。家畜は一匹の命で何人も食べられるが、魚は一人分しかないという理由です。

 

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チベット人が魚を捕らない上に、ここは釣りそのものが禁止されていて、人間がエサをまくから、魚たちは人を恐れないのでしょう。おかげで裸鯉は増えて、魚影が濃い。

 

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湖の周囲の花

 集合が1時とのことで、まだ一時間以上ありますから、私は湖の周囲の土手に咲いている花から撮影を始めました。

 

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写真上 Spiraea mollifolia

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.432)

 

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写真上 Geranium moupinense

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.106)

 

 ここのイブキトラノオの花はまるでオオバコみたいにひょろ長く咲きます。

 

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写真上 Bistorta viviparum

(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.660)

 

 写真下は来る途中の牧場で撮ったイブキトラノオで、こちらは丸い。

 

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写真上 Bistorta macrophylla

(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.660)

 

 写真下の花は葉っぱで周囲の草を押しのけて、その上で花を咲かせて目立ち、虫を集める作戦です。でも、同じ所に生えてきた場合は、お互いが邪魔になっている。

 

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写真上 Ajuga ovalifolia

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.104)

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.104)

 

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写真上 Lancea tibetica

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.71)

 

 ここのフデリンドウはピンクばかりで、紫がありません。

 

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写真上 Genstiana depressa

(Guide to the Flowers of Western China, p.393)

 

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写真上 Aster souliei

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.88)

 

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写真上 Pedicularis plicata Maxim. subsp. plicata

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.163)

 

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 ルリシジミは日本のそれと変わりません(写真下左)

 

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写真上 Anaphalis nepalensis

(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.82)

 

 チベットもどこに行ってもタンポポがあり、そして名前がわからない。だれか、チベットのタンポポを分類する勇気ある学者はいないのでしょうか。

 

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 写真下のウサギギクの仲間もチベットでは良く見かけます。参考にした”Guide to the Flowers of Western China”では『ヒマヤラ植物大図鑑』とは明らかに別な花が掲載されています。

 

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写真上 Pyrethrum tatsinense

(『ヒマヤラ植物大図鑑』p.100)

 

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写真上 Veronica cephaloides
(
『ヒマラヤ植物大図鑑』p.151)

 

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写真上 Astragalus floridus

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.414)

 

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写真上 Hedysarum alpinum

(Guide to the Flowers of Western China, p.333)

 

 写真下は最初見た時、キンポウゲの仲間かと思いました。ところが、葉を見ると、キンポウゲによくあるギザギザの葉ではありません。

 

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 写真下は一面に生えている正真正銘のキンポウゲです。

 

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写真上 Ranunculus brotherusii

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.630)

 

 写真下は上に比べてやや大きい花を咲かせるキンポウゲです。周囲にある小さいキンポウゲと比べると花が大きいのがわかります。

 

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 写真下はキンポウゲ花の良く似ていて、混ざって咲いているが、バラ科の花です。遠目にはまったく区別がつきません。

 

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写真上 Potentilla griffithii

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.449)

 

 

え?!もう帰るの

 花の写真を撮っていると、運転手の周さんと張さんが来て、時計を指さしながら、12という数字を示します。何のことか意味がわからない。どうやら、集合時間を午後1時にしたが、烏里さんにとってそれほどおもしろくないので、一時間早めて12時に帰ろうということで、彼らに伝言させたらしい。

 

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 これだけ花があるのだから、二時間でも足りないと思っていたので、突然の終了の話に私は面食らいました。烏里さん本人が来るならともかく、言葉の通じない二人では、説明を求めることも、私の意見を言うこともできない。毎度の一方的なやり方に私はかなり苛立ちながらも、伝言係にすぎない彼らに文句を言っても始まらないので、撮影をやめて一緒に出口のほうに歩き出しました。後でわかったのですが、烏里さんは近くで行われている競馬の写真を撮りたかったのです。

 

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 途中の野原で、皆さんが音楽をかけて踊っています。すると張さんも参加して踊り出した。えっ?帰るんじゃなかったの。

 

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 写真を撮っていて気がついたのは、チベット人の中に恥ずかしそうに踊っている人たちがいることです。観光客のほうがむしろ楽しそうに踊っている。チベット人は野原にピクニックに出かけると、歌と踊りが出てくるのが普通なのだと思っていたので、ちょっと意外です。

 

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競馬でチベット人を見る

年保玉則の料金所から少し手前で競馬が行われており、烏里さんが撮影のために車を停めました。

 

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 競馬場の手前の草地や土壁の上に座り、熱心に見物しています。日本なら物売りがいそうですが、見当たりません。紙がちらかっているが、馬券ではありません()

 

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 女性たちは上着の右袖を脱いだり、さらには両肩を脱いで、腰に巻き付けたりしています。片袖を脱ぐのは男性でも良く見られることで、元々は寒暖の差が激しいから、それに合わせたのでしょうが、若い人たちの着こなしを見ると、片袖を脱ぐことで、内側に着ている服を見せるファッション的な要素が強いように見えます。

 

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 多くの女性が帽子をかぶり、マスクをしています。また、頭巾のようにスカーフをかぶっていますから、マスクは埃よけというよりも日焼けを防ぐのが目的でしょう。日焼けしなければ彼らも日本人と皮膚の色はほとんど変わりません。チベットでも美白が流行っているらしい。

 

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 マスクや頭巾で顔が見えないので、写真を撮るほうとしてはあまりうれしくありません。若い人かどうかのもう一つの見分け方は靴です。足下が見えないが、たぶん若い人たちはこんな草地でもハイヒールをはいています。

 

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顔が見えなくても、若いかそうでないか、服装を見ると、なんとなく見当がつくのがおもしろい。

 

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 競馬の馬を見て驚いたのは、ほとんどの馬は鞍も鐙もつけていないことです。少しでも軽くして早く走ろうということなのでしょう。これまで四姑娘山や梅里雪山で乗った馬はここで走っている馬よりも小型だが、それでも鐙に足をかけないと乗るのが難しい。鐙がないと立ち上がれないから、お尻がもろに馬の背中にぶつかり、痛くなります。

 

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 さすがは生まれた時から馬に乗っている人たちだけあって、迫力があります。馬の中には走り出す前から興奮してしまい、馬主がなだめるのに苦労しています。

 

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 我々が来てから二度目の競争が最後だったらしく、皆さん、立ち上がって帰り始めました。地元の人か、我々のような観光客か、服装が違うので一目瞭然です。

 

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 この近くのチベット人の博覧会のようなものです。

 

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 写真下の男性は二人とも長髪が似合って、格好良い。

 

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 一つ期待したのが、お祭りなのだから、若い男女の出会いの場になっているのではないかということでした。若い女性たちはどう見ても普段着ではなく、着飾っている。ところが、若い男女はいるのに、話をしている姿すらないのです。

 

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いくら探しても若いカップルのような人もいない。みんな競馬が終わったので、さっさと家に帰るという雰囲気です。「よお、かわいいお姉ちゃん。オレ様のバイクで年保玉則を一回りしてみない?」なんて誘ってもよさそうなものだろうに、まったくそんな様子はない。チベットの若者はどこで相手を見つけているのでしょう?

 

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 写真下左の二人の女性の子供は合計四人、写真下右は、たぶん左側が子供二人の母親で、右側が祖母でしょう。つまり、子供が二人ずついる。会場内でも二人以上の子供を連れた人たちは珍しくありません。彼らはチベット族ですから、一人っ子政策は適用されない。

 

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 競馬の帰りの乗り物は馬は少なく(写真上)、専らバイクです(写真下)

 

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 草原の中をいっせいにバイクが走り出します。もちろん、道なんかありません。バイクはホンダなどが目立ちますが、本物のホンダかどうか中国ではわかりませんし、たぶん違うでしょう。

 

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 バイクはなかなか格好が良いのだが、日本と違うのは、二人乗りで、女性が後ろに乗っていることはまれです。写真上のバイクに乗っているのは全員男です。チベットの女性が馬やバイクに乗っているのも見たことがありません。写真下の後ろに乗っているのは数少ない女性です。この二人も彼氏が彼女を連れているのではなく、写真下右と同一人物でしょうから、おそらく夫婦でしょう。夫婦が子供と一緒に一台のバイクに乗っているのは良く見かけます。

 

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 競馬も終わったので、我々は来た道を久治に向かって引き返します。

 

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チベットでは天高くヤク肥ゆる夏です。もっとも高度が高いだけで、夏のチベットは曇りが多いので、天はあまり高くありません。

 

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 人とヤクが集まっています(写真下)。ヤクの売買でもしているのでしょうか。

 

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折られていた薄紫のケシ

 赤いケシが見られ、これで最後かもしれないと思ったので、車を停めてもらいました(3880m)

 

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写真上 Meconopsis punicea

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.126)

 

 赤いケシを撮っていると、烏里さんがブルーポピーを持ってきました(写真下)。折れて落ちていたといいます。

 

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写真上 Meconopsis quintuplinervia

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.97)

 

お椀型の花の形といい、薄紫といい、とても美しい。私は初めて見るブルーポピーです。花の雰囲気からして折られて間もないらしい。

私は初めてみるブルーポピーの美しさに感激しながらも、初対面が折られた花であることにショックを受け、烏里さんに拾った場所に案内してもらいました。そこにすでに散ってしまった花びらがありました(写真下)。どうやら、折られたのは最後の花らしい。

 

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 花が咲いている所は道路の近くですから、誰かが故意に折ったともとれますが、それなら花を持ち去るはずです。近くを見るとヤクがたくさんいます。たぶん、ヤクがここを通りかかった時、引っかかって折れてしまったのではないかと思います。

 いずれにしろ、私はとても残念に思い、折れた花を木にひっかけてもう一度写真を撮り、別れを惜しみました。

 

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 ここに一株あるのだから、他にもあるのではないかと周囲を二人で探したのですが、みつかりません。たぶん、このあたりは元々この花が少ない上に、開花時期も終わっているのでしょう。

 

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写真上左 Genstiana depressa (Guide to the Flowers of Western China, p.393)

写真上右 Saussurea stoliczkae (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.60)

 

 写真下のキクの仲間は斜面にたくさん生えているのですが、どれも花が終わっています。

 

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写真上 Convolvulus nelumbifolia

(Guide to the Flowers of Western China, p.505)

 

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写真上 Gentianopsis paludosa

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.92)

 

 写真上のキキョウの仲間や、写真下のディルフィニウムなど、チベットには濃い紫が良く似合う。

 

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 桑赤山峠を越えて、久治が見え始めるあたりで、車を停めてもらいました。ここはすでに昨日と今日の午前中に通りかかり、キクの仲間の群落があるのを見ていたからです。

 

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写真上 Ligularia virgaurea

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.89)

 

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写真上 Nardostachys jatamarisi

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.128)

 

 

巡礼か物乞か

久治に戻り、昼食です(14:34)。時間が遅いせいか、最初客は我々だけでした。途中から、若い旅行客らしい男女四人ずつの八人が入ってきました。今は学校は夏休みですから、学生なのでしょう。彼らは席に着くとほぼ全員がスマートフォンの操作を始めました。

 

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 物乞が三人も店に次々と入ってきました。見ていると、若い人たちも物乞にいくばくかのお金を出しています。昨日の達日と同じで、服装がそんなに悪くないから、物乞ではなく、巡礼の人たちなのでしょう。それなら私も少し出そうかと待っているのだが、三人も来たのに、なぜか私の所には来ない・・・もしかして私の身なりを見て、こいつから取ったら可愛そうだと思われたとか()

 

 店には食品安全等級という張り紙がしてあります(写真下左)。どうやら、行政が店を調べて、ABCの三段階の評価をしているらしく、この店はBです。つまり、良くもないが悪くもないということでしょう。朝食べた店には貼ってありませんでした。

観音のような絵が掲げてあります(写真下右)。頭巾をかぶった女性の姿で表され、手に壺も持っていますから、中国仏教の観音に見えます。観音様を拝んでもこの店の衛生状態はAにはならなかったようです。

 

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 出てきた食事は、ご覧のように相変わらず辛いのが多い。観音様、頼むからオレが食える物を出してくれ。

 

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 食事を終えて阿に向かって出発です(15:34)。百キロ程度で、道路がそれほど悪くないので、余裕です。

 

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道の周囲は平原が広がり、所々で人々がのんびりとピクニックを楽しんでいます。

 

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少し行くと、道に沿ってお寺というよりも、寺院群が並んでいます。ここでも真新しい金ピカの屋根がいくつもあります。

 

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 この後も何回か平原の中に忽然と現れる立派な寺院を見かけました。これから行く阿(アバ)周辺にも有名なお寺がたくさんあり、このあたりがチベット仏教が盛んであることを示しています。

 

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土壁の集落

 道の両側の集落の建物がすべて土色です。建物そのものがそんなにきれいという訳ではないが、集落全体が同じ様式で作られているので調和が取れています。

 

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 いったいこの壁は何で出来ているのでしょう。窓や屋根の部分を除いた建物や塀などが土を積み上げたような壁です。写真下左では、家の壁にブロックを積み上げたような跡があります。写真下右では二階を増築中のようで、ここでも一様な材料でできたブロックを積み上げたような跡が見えます。

 

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周囲の土の色と良く似ていますから、単純に見るなら、土をブロック状に切り取って、積み上げたように見えます。樹木がないところだから、周囲の材料を利用するなら、土がもっとも適しており、雨も少ないのでしょう。

 

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 土壁の集落の周囲にはヤクよりもヒツジが目立ちます。

 

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 道端にトリカブトがたくさん咲いているので、停めてもらいました。

 

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写真上下 Aconitum gymnandrum

(『世界のワイルドフラワー Ⅱ』p.117)

 

 トリカブトは日本では亜高山や高山に生えています。ここでは道端の雑草です。毒がありますから、家畜は食べないので残っているのでしょう。

 

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写真上 Pedicularis roylei

(『ヒマラヤ植物大図鑑』p.158)

 

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到着

 久治から1時間15分ほどで阿(アバ)に到着(16:48)。阿に入り、我々は青海省から四川省に戻って来たことになります。

 

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 街外れにある郎依寺大酒店(Lang temple hotel)に到着(写真下)

 

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http://www.lyshotel.net/

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 ホテルのロビーの壁には牛と鹿の首が飾ってあるだけでなく(写真上右)、階段の横で鹿の剥製が売られています(写真下)。剥製の苦手な私には趣味が悪く見えるだけです。烏里さんによれば、これらの鹿は販売そのものが禁止されているそうです・・・じゃあ、どうして売っているのだ?!

 

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 夕飯は七時だというので、部屋でおとなしくしている手はありません。街に散歩に出かけました(18:20)。地図を見ると、ホテルの名前にもなっている郎依寺に行こうかと(写真下)、ホテルの従業員に私の持ってきた地図を見せても、このホテルの位置がはっきりしません。

 

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 私の推測では、ホテルは街の東端にあり、寺は西端にあり、両者は直線でも2キロくらいありそうです。時間的に寺まで行くのは無理なので、適当に街中を歩いてみることにしました。ホテルの位置については私の推測は当たっていましたが、街の西側にある寺は郎依寺ではなく、格爾登寺(Kirti monastery)という別な寺でした。郎依寺は阿から北に4kmほどの山の上にあり、一時間ほどもかかります。

 

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街の散歩

 街を歩いていてまず目につくのが、建物や塀などに描かれた絵です。チベット寺院などではこういう模様は珍しくないが、街中の建物のあちこちに描かれているのは珍しい。

 

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 建物の模様を除けば、平凡なチベットの地方都市です・・・と思ったのは私の勘違いで、後でこの街がかなり特別であることを知りました。

 

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 大通りに沿って歩いて行くと、たいてい中国の街がそうであるように、市場がありました。夕方のせいかそれほど混んではいないが、それなりに客がいます。

 

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 写真下は乾麺です。左の写真の左側のカーテンのように見えるのが、乾麺をぶら下げて干しているもので、これを切って売っています。ここで作っているところをみると、地元の名産でしょうか。

 

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 談笑している人たち、何か刺繍しながら店番をしている人たち、またトランプで遊んでいる人たちもいます。どちらも中国では良く見かける光景です。

 

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 市場も野菜、肉、果物など普通の品物が売られています。

 

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 中国のあちこちの市場で見かける写真下左の野菜は何なのでしょう。茎の部分を食べるのでしょう。

 

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 地元では採れそうもないバナナやパイナップルなどもあります。写真下左の黄色い果物は何なのでしょう。他の果物がきれいなのに、この果物は一部が腐っているのに売っているのだから、何か珍しい果物かもしれません。

 

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 辛そう!毎日の食事で辛いことにウンザリしているのに、見ると写真を撮りたくなる(写真下)

 

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 隣接して別な広場にも市場があります。西側の市場が常設のきちんとした建物であるのに対して、こちらは砂利を敷いた上に、手で押しただけで倒れそうな鉄柱がトタン板の屋根を支えています。

 

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 先ほどの市場が生鮮食品など食べ物が多かったのですが、こちらは食材の他に、写真下左のお茶や、写真下右の白髪染めまで日用雑貨を売っています。

 

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警察に尋問された

 二つ目の市場は予定外で、時間をとってしまったので、私は急ぎ足でホテルまで戻ろうとしました。七時少し前、ホテル近くまで来た時、突然、後ろから呼び止められました。

 

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 バイクに乗った警察官が私に何か話しかけている。もちろん、中国語で言われても意味不明ですが、とにかくパスポートを渡すと、彼は携帯でどこかに私のパスポートの内容を伝えています。私は、警察に連れて行かれて、スパイ容疑かなんかで尋問だろうか・・・泣く子も黙る中国の警察に尋問に「おー恐」と言うべきでしょうけど、実は私はこれからどうなるのだろうと、ちょっとワクワクしていました。

 

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 警察官は電話終えると何か私に言いますが、意味はわからない。後でわかったのは、「もういい」と言っていたようです。しかし、意味がわからないので、私はホテルに烏里さんがいるはずだから、彼に説明してもらおうと、警察官の腕を取り、斜め前のホテルを指さし、「一緒に来てくれ」という仕草をしました。

 チベット人の彼は人の良さそうな顔をしていたので、悪いことにはならないだろうと推測したのです。

 

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 幸い、烏里さんはホテルにいました。二人は一言二言交わしただけで、警察官は帰ってしまいました。あれ?帰っちゃうの?私としてはスパイ容疑とか、もう少し面白い展開を期待していたのですが・・・。

 

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 後でネットを見ると、私が阿に来る十日ほど前、日本人の旅行者が警察に連れていかれ、しつこく尋問されています。(http://blog.goo.ne.jp/dashu_2005/d/20130630)

烏里さんによれば、阿は政府に抗議したチベット人の僧侶が焼身自殺しているなど、治安に問題があり、ネット接続もできないばかりか、携帯も外とはつながらないとのことでした。

 

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 そう言われてから思い当たったのが、市場での人々の反応です。これまでの中国の市場に比べて反応が悪い。カメラを向けると、たいていの中国の市場では嫌がる人が少ないのに、ここでは嫌がる人がいました。お茶を買おうとしても、地元の人間でない私に一生懸命に売ろうとしない。私の思い込みかと思ったが、印象どおりだったのです。

 

 

僧侶の焼身自殺

 2012年にはオーストラリアのABCというテレビ局が阿に潜入取材し、それがNHK-BSでも取り上げられました(「ワールドWaveモーニング」、2012115)。僧侶が抗議の焼身自殺をする衝撃的な映像が流れ、阿だけで24人が焼身自殺していると言う。(http://dametv.cocolog-nifty.com/blog/2012/11/abcwave-4356.html)

 ウィキペディアによれば、2009年から201211月までに80人に及ぶとあります。

 新聞でも、ここ数年で次のように報じられています。

 

「チベット僧自殺図る」(『朝日新聞』20111018日朝刊)

             3月以降の焼身自殺者は8人にのぼる。

「チベット仏教僧やまぬ焼身自殺」(『朝日新聞』2012110日朝刊)

             高僧が焼身自殺。

「チベット族命をかけた祈り」(『朝日新聞』201239日朝刊)

20113月から24人が焼身自殺を図り、その内17人が死亡した。

「チベット族・炎の抗議」(『朝日新聞』20121113日朝刊)

10月から18人が焼身自殺を試みた。

「チベット族自殺最悪ペース24人」(『朝日新聞』2012125日朝刊)

28人が焼身自殺を図り、24人が死亡した。

 

 自殺という行為にはもちろん賛成しないが、数の多さを見ると、死をもって抗議するしか手がないほど追い込まれた状況だということだけはわかります。

 こんな状態の阿で、写真を撮りまくる外国人らしい人物がいたら、警察に垂れ込まれるでしょうね。で、私は垂れ込まれて尋問された、という訳です。

 市場などで写真を撮っている私を見ていた人が警察に垂れ込み、警察官がバイクに乗って私を捜していたのでしょう。街中にたくさんスパイがいるのです。私は通過するだけだからいいが、ここで生活して人たちは誰かに常に監視されていることになる。考えただけでもゾッとします。

 

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ネットはもちろんできない

警察沙汰で少し遅れましたが、夕飯です(19:47)

 

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 毎度のことだが、私は先に食べ終えて、酒を飲んでいる三人を残してホテルに戻りました。

写真下が私の今晩の部屋です。ネット接続は阿では街ごと禁止ですから、もちろんできない。ここのガラスコップは昨日のホテルに比べると、まだ「模様」が少ない()

 

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 バスルームにはシャワーカーテンがないので、シャワーを使うのにトイレットペーパーを濡れないように移動させないといけない。どうしてシャワーカーテン1枚くらいケチるのだろう。

 

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 興味深いのは、水やカップラーメンの有料商品の隣に、アダルト用の商品が並んでいることです(写真下)

 

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 従業員が入ってこないようとドアにかける警告文に「邪魔しないで下さい」と日本語で書いてあります(写真下)。お寺以外観光目玉のない阿に日本人の旅行客がたくさん来ているとも思えません。散歩しただけで警察に尋問されるような街では、団体旅行なら対象外です。単にホテルは量販品として購入したら、たまたま日本語の表示もあったということでしょうか。

 

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 ネット接続ができないのはホテルの責任ではないから、評価に加えないとして、このホテルの評価は3.0です。シカの剥製を売っている点はもっと点数を引きたいところですが、宿泊設備そのものの問題ではないので、これも評価に加えていません。

 

 

 


 

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