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13 南アフリカ花の旅 9日目 2011年8月24日(水) ガリエス → ランバーツベイ 私の部屋の窓からは外が見えないので外に出ると、快晴で、ちょっと肌寒い。昨夜は毛布を二枚に薄い布団をかけたせいか、むしろ暑いくらいでした。 今日は、このまま来たときの道と同じ国道7号を南下して、クランウィリアムから海岸を目指して西に進み、海岸の街、ランバーツベイを目指します。 熱烈送別 8時から昨日と同じ食堂で朝食です。ここも朝食に野菜がほとんどありません。写真下のように、ランチョンマットを敷いておしゃれに食べると、ただのスクランブルエッグもなんとなくおいしく感じます。 ホテルを出発します(8:53)。従業員のオバチャンたちがみんな出てきて見送りです。それも握手だけでなく、熱烈にハグしてくれます(写真下右)。彼女たちはとても明るくきさくです。 特にマニングさんは大人気で、子供みたいに抱きつかれています(写真下)。彼女は来た時も、真っ先にマニングさんに抱きついていました。彼は長年このホテルの客なのでしょう。 私が一つだけ気になったのは、従業員の制服です。黄土色のジャケットは名前が入っていますから、ホテルが支給する制服なのでしょう。ダサイと思いませんか。建物がこれだけオシャレに少女趣味に作ってあるのなら、従業員の制服ももう少しメイド風の可愛い服にするべきでしょう。似合うかどうかは別として・・・。 来る時に立ち寄ったビターフォンテン(Bitterfontein)のガソリンスタンドでトイレ休憩です(9:39〜9:55)。あの鳥の巣がぶら下がっているガソリンスタンドです(写真下)。 再び、国道7号を南下します。今日は晴れそうで、これだけでも気分が明るくなります(写真下)。 一つ目の秘密の花園 きれいなネメシアがあるという場所に行きました(11:07〜11:39)。 ここのは黄色いネメシアです。前にも紫や青のネメシアがあったように、南アフリカはネメシアが多いようです。 写真上 Nemesia ligulata (http://www1.cts.ne.jp/~kimata/afrikas1.htm) 写真上 Salvia Africana-caerulea (http://www.plantzafrica.com/plantqrs/salviaafricaerul.htm) 写真上右 Microloma sagittatum (http://www.operationwildflower.org.za/index.php?view=detail&id=649&option=com_joomgallery&Itemid=8) 写真下の黄色い花は青い空に映えてきれいです。 写真上 Lebeckia sepiaria (http://www.globalspecies.org/ntaxa/766365) 写真上 Ornithogalum suaveolens
(Albuca suaveolens) (http://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/AlbucaFour#suaveolens) 写真上 Albuca Canadensis (http://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/AlbucaTwo#canadensis) 写真上 Dischisma ciliatum (http://fernkloof.com/species.mv?449) 写真上 Dimorphotheca sinuata (http://www.plantzafrica.com/plantcd/dimorphsinuata.htm) 写真上左 Gorteria diffusa (http://www.globalspecies.org/ntaxa/2287406) 写真上右 Dimorphotheca nudicaulis (http://fernkloof.com/species2.mv?Dimorphotheca%20nudicaulis%20var.%20nudicaulis) ドライブインでリンゴを買う ヴァンリンスドルブとクランウィリアムのちょうど真ん中あたりにあるガソリンスタンドでトイレ休憩です(11:50〜)。レストランや売店を併設した広々とした店です(写真下)。 店で果物や野菜を売っています。中玉のリンゴが三つでR12ですから、一個50円程度です。私の住んでいる近くのスーパーでこの大きさなら150円です。これまで見た南アフリカのスーパーで普通売られているリンゴは小玉ばかりなので、買ってみましたが、味はイマイチでした。日本のリンゴは値段も高いが、質も高い。 周囲は緑がだんだん多くなって、南アフリカには珍しい川も見えてきました(写真下)。 ピンクのグラジオラスとの再会 この道を18日に北上した時に見たマニングさんの秘密の花園のピンクのグラジオラスをもう一度見に行きました(12:23〜12:51)。 写真上下 Gladiolus
caryophyllaceus (http://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/SouthernAfricanGladiolusTwo) 6日たっているので花の最盛期はすぎています。マニングさんが一番良い時期に合わせて案内してくれたのがわかります。それでもグラジオラスのピンク色はとてもきれいです。 写真上 Felicia filifolia (http://www.plantzafrica.com/plantefg/feliciafili.htm) 写真上 Heliophila coronapifolia http://www.yonemura.co.jp/zukan/zukan-f/naiyou/heliophila0.htm 写真上 Lapeirousia jacquinii (http://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/Lapeirousia) 写真上 Zaluzianskva villosa (http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Zaluzianskya_villosa_white_bush.JPG) 写真上 Dimorphotheca sinuata (http://www.plantzafrica.com/plantcd/dimorphsinuata.htm) 写真上右 Dimorphotheca nudicaulis (http://fernkloof.com/species2.mv?Dimorphotheca%20nudicaulis%20var.%20nudicaulis) 道端で昼食 このあたりまで来ると、緑が豊かで、樹木も生えています(写真下)。 クランウィリアムで国道7号から右(西)に曲がり、364号で大西洋に向かいます。道の脇にある休憩所で昼食です(写真下左、13:00〜13:45)。道の脇には時々こういう車が停まれる余裕と、テーブルの置いてある休憩所があります。 休憩所と言っても、写真下の衛星写真のように、隙間が取ってあるだけです。 遠くには雲のかかる山並みが見えます。 ここにも足下や周囲にいろいろな花が咲いています。 写真上下 Oxalis pre-caprae (http://en.wikipedia.org/wiki/Oxalis_pes-caprae) 写真上 Gladiolus venustus (http://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/RoggeveldThree) 三つ目の秘密の花園 海岸に近づいているせいか、だんだん風景から山並みが消えていきます(写真下)。 国道364号から少し入った所にあるマニングさんの秘密の花園で花を探すことになりました(14:26〜15:38)。近くには少し家も建っており、一部はグランドのようになっていて、子供たちが遊んでいます。私有地なのか、どういう土地なのかよくわかりません。 写真上下 Grielum grandiflorum (http://za.ispot.org.uk/node/140308) 写真上 Dimorphotheca sinuata (http://www.plantzafrica.com/plantcd/dimorphsinuata.htm) 写真上下 Dimorphotheca
pluvialis (http://www.plantzafrica.com/plantcd/dimorthothecapluvialis.htm) この花の花弁をよくみてください(写真下)。まるでプラスチックで作ったかのような光沢があります。 写真上 Oxalis convexula (http://www.pacificbulbsociety.org/pbswiki/index.php/SouthAfricanOxalisTwo) 写真下のシャボテンのような植物はトウダイグサの仲間で、学名にもメドゥーサ(medusae)という名前がついています。メドゥーサはギリシャ神話で、髪の毛がヘビで、彼女の目を見た者は石になってしまう怪物です。ヘビがたくさんいるような、また先端の丸い花が眼のように見えるのでこんな名前がついたのでしょう。私はにらめっこしても、石にはなりませんでした(笑)。 日本ではメドゥーサは単なる怪物ですが、トルコなどではその眼の力から、逆に魔物を払う守り神として珍重されています。 写真上 lsuphorbia
caput-medusae (http://www.plantzafrica.com/plantefg/euphorbia.htm) 写真上 Albuca decipiens (http://www.globalspecies.org/ntaxa/1228036) 写真上 Heliophila coronapifolia http://www.yonemura.co.jp/zukan/zukan-f/naiyou/heliophila0.htm 写真上 Zaluzianskva villosa (http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Zaluzianskya_villosa_white_bush.JPG) 冨山さんがスカラベを見つけました。スカラベとはフンコロガシです。かなり大きい。 写真下はまるで花弁が脱落したようなキクですが、これが正常な姿で、南アフリカでもこの周辺にしか見られません。英語名はLazy Daisyで「怠け者のデージー」です。花弁が抜けて、だれているような雰囲気がそのままです。 写真上 Foveolina tenella (Field Guide to Wild
Flowers of South Africa, p.400) 海辺のリゾート・ホテル ランバーツベイのLamberts Bay Hotelに到着(写真下、15:45)。 あまり大きなホテルではありませんが、壁にかけてある写真などの資料を見ると、このホテルは歴史があるようです(写真下左)。 これまでの田舎のホテルはそれぞれ特徴があり、私の好みには合うものの、暖房が効かないなどの設備に問題がありました。ここは普通のホテルなので、設備に問題はありません。広く、明るく、快適です。 私の部屋は海側の道に面した一階で、窓を開けると、我々の乗っているマイクロバスが目の前にあり、窓から出たほうが早くバスにたどりつけます(笑)。 洗面所に「茶色の水???」という警告文が貼られています(写真下左)。湯船にお湯を入れてみると、水は茶色です(写真下右)。何も知らなければ、水道管の鉄錆が出ているのかと思ったでしょう。しかし、警告文によれば、無害であり、飲めるとあります。鉱物か枯れた植物のタンニンが溶け出したのでしょう。こういう時は日本の濾過技術の出番です。 ホテルは海のすぐそばです。歩いた範囲では、街は静かで、危険は感じませんでした。 カツオドリを見に行こう まだ明るいのでカツオドリの営巣地を見に行くことになりました(16:35〜17:27)。上の衛星写真のように、ホテルから歩いて行ける距離です。 今は堤防が作られ、営巣地まで歩いて行きます(写真下左)。大した距離ではなく、営巣地のほうからは陸側が漁港をはさんで目の前に見えます(写真下右)。 掲示板には「鳥の島(Bird Island)」とありますから、元々、陸続きではなかったのでしょう。 営巣地の手前に岩でできた観察用の建物が建てられています(写真下)。 二階の展望台から海側を見ると、すごい数のカツオドリの騒音と臭いが押し寄せてきます。 いるは、いるは、すごい数で、焼き鳥にしたら・・・あ、いかん、つい余計なことを考えてしまった。 カツオドリだと言われなければ、私はカモメだと思ったでしょう(笑)。普通、カツオドリは頭が黒く(写真下)、なかなか精悍な顔をしています。 写真上 カツオドリ(Wikpedia) ここのカツオドリは、ケープシロカツオドリというくらいで、頭部も白です(写真下)。しかし、くちばしの鋭さがカツオドリを思わせます。上空からそのまま魚を目指して海に飛び込むのだそうです。 群れの中に薄汚れたような鳥がいて、ヨタヨタしています(写真下左)。私は「年をとって死にかけているのがいるよ」と言ったら、まったく逆で、幼鳥だそうです(笑)。 カツオドリの営巣地の海側の岩のほう見ると、何かアザラシのような動物がたくさんいます(写真下左)。遠くて逆光なので、私の望遠レンズではよくわかりません。近くの浜辺にはその死体らしいのが転がっています(写真下右)。 周囲には他に鳥がいます。写真下左はたぶんカモメでしょう。 ゼニアオイのような花が咲いています(写真下)。冨山さんがマニングさんに「野生か」と聞くと、「違う」というのだから、帰化植物なのでしょう。きれいに咲いているのにマニングさんは見向きもしません。ゼニアオイなりの美しさがあり、原生種を脅かすとはいえ、そんなに嫌わなくてもいいような気がします(笑)。 大西洋に沈む太陽 ホテルに戻ることになりましたが、日の入りを見たいという人がいます。私は衛星写真を持っていたので、ホテルの向こうの砂浜からなら、きれいに見えるのではないかと提案し、三人で砂浜まで散歩することにしました(17:36〜18:05)。その砂浜を私は明日の朝に散歩に行こうと思っていたのです。 白い砂浜は広々としてとてもきれいです(写真下)。 海岸には樹木のような巨大なソテツがあります(写真下左)。ソテツは鉢植えのイメージがあるので、まさかこんな巨木になるとは知りませんでした。他に海岸にもいろいろな花が咲いています。 写真上 Pelargonium myrrhifolium (http://plantweb.co.za/Plant_Pictures/Pelargonium/Pelargonium_myrrhifolium/index.html) 海岸は内側に曲がった湾になっており、白い砂浜がずっと続いていて、ほとんど人もいません(写真下)。 私はきれいな浜辺がすっかり気に入り、日暮れまでここを散歩するつもりでいました。ところが、写真下のように、太陽が沈むあたりには岬があり、ここからは海に沈む太陽は見られません。そこで、もう一度、三人でさきほどのカツオドリの営巣地近くの港まで戻ることにしました。 営巣地の入り口近くの堤防で子供たちが遊んでいます(写真下)。早川さん(仮名)が道にカメラ用の三脚を置いておいたら、子供がわざわざそれを持ってきてくれました。小学生くらいの男の子が何か言いますが、言葉はわかりません。どうやら、お礼をねだっているらしい。しかし、お金をあげるのは良くないので、私が持っていたアメを一つかみ上げました。 雲があったので、太陽が海に沈むのはみられませんでしたが、大西洋の夕暮れをゆっくりと楽しむことができました(18:05〜18:28、写真下)。 ムール貝にあたった 夕食です。ホテル内のレストランは他の白人の団体さんが入ったために、大混雑です。ビュッフェ形式なので、長い列が出来てしまいました。それでいて、お茶用のお湯すらも準備ができていません・・・お茶が用意されているだけでもましか。あまりに周囲が騒がしいので、私は、他の方たちには申し訳ないが、少し離れた席で一人で食事を楽しみました。 私の席からはちょうど写真上下の料理を取っている所が良く見えます。老齢の白人の客人たちを見ていると、杖を使っているので両手がうまく使えない人のために他の客が食事を取ってあげたりしています。面倒を見ているというよりも、身について自然に出ているのが印象的でした。キリスト教圏の人たちにしばしば見られる光景で、いつも感心します。 メインの料理は特におしいということもまずいということもありません。しかし、デザートのフルーツの入ったプリンはうまかったので、思わずお代わりしてしまいました。 食後、部屋に戻ると、プリンを食い過ぎたようで胃もたれし、胃薬を飲んでもあまり効果があません。 それもそのはずで、プリンではなく、バエリアに入っていたムール貝に当たったのです(写真下)。私の場合、当たった食べ物を思い出すだけで、身体が反応して気持ち悪くなりますから、食べた物を片端から思い出してみると、犯人はすぐにわかります・・・あいつだ(笑)。 他の人たちも同じ料理を食べましたが、誰も当たりませんでした。これも私はたまにあることで、他の人がなんともないのに、私だけが当たるのです。先日、職場で取っている弁当に石が入っていました。それも二日続けてです。長年利用していて、こんなことは初めてです。弁当業者に聞いてみると、三百食ほどの中で石が入っていたのは私だけだというから、すごい確率で当たっている。貝や石には当たるのに、なんで宝クジには当たらないのだろう・・・あっ、そうか、買っていないからだ。 貝の毒は強烈で、翌日から帰国までの三日間、不調で、帰国後もしばらくは魚介類が食べられませんでした。 トップページ 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9
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