トップページ 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 ブルガリアの春の花 10日目 2016年5月3日(水) ドーハ → 成田 やっと搭乗 夜中の二時頃にようやく搭乗開始です・・・長かった。カタール航空のQR 806便の機体はボーイング社のB777-200です。 下の座席図の赤で示した31Kが私のネットで予約した座席です。予約の時、下図では翼の近くで、私は写真を撮るのが不便だと心配しましたが、実際は翼はずっと前のほうにありました。この座席のイラストを作者は実際の飛行機を見ないで作ったことになります。 この飛行機は後ろの配膳室の部分がかなり広く取ってあります(写真下)。ただ配膳室を撮りたかったのだが、乗務員がいたので、声をかけて一緒に撮りました。きわめて愛想が良い。 予定より少し遅れて離陸(3:08)。 離陸して一時間もたたないうちに、夜が明け始めました(4:07)。 食事が出ました(4:10)。和食なので食べたいが、こんな時間に食べれば私の胃腸が反乱を起こしますので、水だけにしておきましょう。これから乗客は眠ってしまい、朝食の時間には皆さん熟睡しているので、この時間に出すのでしょうが、私のような人間にはありがたくない。 外を見ると、たぶんパキスタンの上空でしょうか、荒涼とした山々が見えます(写真下)。 朝の四時をすぎて、眠る時間をはるかにすぎているのに、私は眠れないだけでなく、できれば眠りたくない。睡眠不足に弱い私が我慢しているのは雪山を見たいからです。写真下のモニターに映った飛行機の先が白くなっています。この飛行機はヒマラヤなど雪山の上空を通過します。昨年、カナリア諸島からの帰国の時、エミレーツ航空が同じ経路を飛び、雪山の絶景を見ました。これに味をしめ、私はもう一度見てみたいと狙っていたのです。 再び雪山絶景 一時間ほどして、そっと窓を開けると、出ました!窓の外には雪山の絶景が続いています(6:09)。では、ここから夢幻旅行社のオプショナル・ツアーの始まりです。「夢のヒマラヤ、雪山絶景の旅」なんて安っぽいタイトルはいかがでしょう。 昨年、同じ航路を飛んだ時は、飛行機の左側の座席に座っていたので、今回は右側の席を取りました。太陽の方向からいくと右側は逆光になり、写真撮影にはイマイチなのだが、グーグルで航路を見ると、飛行機の右と左では景色がかなり違うのではないかと思ったからです。 雪山が広がるヒンドゥークシ山脈とヒマラヤ山脈の間を通過する時間はそれほど長くありません。前回、山脈を越えて中国領に入ると、左(北)側にタクラマカン砂漠が広がるので、雪山とはさようならでした。だが、右(南)側には崑崙山脈などがずっと続いているので、雪山がさらに見られるのではないかと期待したのです。 下の地図の朱線はモニターの飛行機航路からの推測です。ヒンドゥークシ山脈とヒマラヤ山脈の中間部を通過して中国に抜け、タクラマカン砂漠と崑崙(コンロン)山脈の間を飛んで行きます。 私が窓を半開きにして写真を撮っていると、隣の席にいた中東系の顔立ちの二人もスマホを出して、撮らせろといいます。二人とも雪山に大喜びです。もちろん、大半のお客さんは窓を閉めて眠っています。 二人からは成田に着く前、入国カードに彼らの受け入れ先の日本語で書かれた住所をローマ字に直してくれと言われました。茨城県の自動車工場のようでした。 崑崙山脈 飛行はヒンドゥークシ山脈を越えて、タクラマカン砂漠の南側に達しました(写真下、6:28)。 眼下にあった雪山は少しずつ遠ざかっていきました(写真下)。私は南側を見ていますから、ヒマラヤ山脈がしだいに遠ざかっていることになります。 ヒマラヤ山脈が遠ざかるにつれ、眼下の山の間に増えて来たのがモヤです。雲などの霧なのか、それとも砂塵なのかはっきりしません。 飛行機が進むにつれてますます濃くなります。広範囲であることから、たぶん霧でしょう。春なのでこんな乾いた山にも湿気のある空気が押し寄せているのかもしれません。 モニターの飛行機の位置から推測するなら、写真下左の手前に見えるのがタクラマカン砂漠とチベット高原との境にある雪山、ずっと先に見えるのがヒマラヤで、その間がチベット高原でしょう(6:40)。 やがて再び雪山が見えてきました。たぶん崑崙山脈でしょう。 アルチン山脈 しばらく行くと、また雪山です(7:39)。たぶん崑崙山脈の東側にある阿爾金(アルチン)山脈です。 阿爾金(アルチン)山脈をすぎると、砂漠が広がり、わずかだが所々に街や耕作地が見られます。ここは柴達木(ツアダイム)盆地の北です。 写真下は柴達木(ツアダイム)盆地の北側にある中国青海省海西蒙古族藏族自治州の冷湖行政区にある湖です (7:58)。 写真上と下の衛星写真は上下が反対です。写真上左の湖が下の衛星写真で真ん中に大きく写っている湖、写真上右が衛星写真の右上に写っている湖です。私のような普通の旅行者が行くはずのない地域です。 四千メートル級の祁連山脈の雪山が見えてきました(8:06、写真下)。敦煌など多くの都市を潤す水源です。写真下からもわかるように、北西から南東に並行するいくつかの山脈から成り立っています。 デンゲル砂漠 山脈を通過すると、騰格里(テンゲル)砂漠が見えてきました(8:43)。チベット高原の北側をすぎてチベット圏からも出たことになります 砂漠の一部が朱色に染まっています。鉱物資源の豊かな地域ですから、地面の下に何か埋まっているのかもしれません。 砂漠をすぎて町や村が見えだす頃から、雲が出てきて、北京に近づくにつれてだんだん増えて、ついには地上はほとんど見えなくなりました。 飛行機は中国を出て渤海をすぎ黄海の上を飛んでいます(10:42)。この後、朝鮮半島を横切るのにも雲がかかって、地上はほとんど見えません。 こんなふうに私は窓を開けてずっと見ているが、機内は写真下のように真っ暗です。私以外はほとんど誰も外を見ている人はいない。私も迷惑にならないように最小限に窓を開け、また雲が出てきて地面が見えない時は窓をしめました。ほとんどの人が窓の外の風景、特にあれほどの雪山の絶景に興味を持たないことに驚かされます。 昼食です(10:53)。つまり、後二時間ほどで成田に到着するということです。今回の飛行で出た食事はこれを含めた二食でした。 この便に対する個人評価はB、つまり必要最小限を満たしており、期待どおりの雪山も見られ、特に大きな不満もありません。 窓に霜が付いています。写真下左の空気穴のようなところに霜が付くのは珍しくないが、今日は窓の他の部分にもたくさんついています。 普通は高速の空気の流れがあって霜がつく前に水分が吹き飛ばされてしまうのでしょう。この飛行機ではあちらこちらに霜ができています。空気の湿度などいろいろ条件が整ったからだろうが、その中でも窓が汚れているのが最大の理由です。 予定どおり、食事をして二時間ほど後、成田の灯りが見えてきて、無事着陸しました(日本時間18:58、ドーハ時間12:58)。ドーハやブルガリアはまだ午後一時頃だが、一気に六時間が消えて、日本は夕方の七時です。 今回は天候に恵まれた花のツアーでした。今年はブルガリアも春が早く、その分、見られなかった花もある反面、意外な花が花盛りだったり、番狂わせの楽しさがありました。圧巻は真っ赤なシャクヤクの群落でしょう。 参考のために下記に主な費用をまとめました。
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