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南アフリカの夏の花

2日目 2017214()

(香港)→ヨハネスブルグ→ダーバン→ピーターマリッツバーグ

 

 

 昨夜最後に時計を見たのが二時で、その後、五時、七時、八時、九時に目が覚め、周囲の人も動き始めたので九時半に起きました。前回と同じで、けっこう寒かった。モニターを見るとまだインド洋上でマダガスカル北部を通過中です。外気温は-50度の高度11648mを時速850kmで飛行中です。

 

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 今日は、ヨハネスブルグで飛行機を乗り換えて、南にあるダーバンに行き、そこから内陸部にあるピーターマリツバーグまで車で移動します。

 

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 起きている人にだけカップラーメンのサービスがありました(9:26)。日清の香港製です(写真下)。私は日本ではまずカップラーメンは食べませんが、朝食にいただきましょう。

 

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 飛行機はインド洋からアフリカ大陸に上陸しようとしています。

 

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 窓の外では朝焼けが見られました。赤くなりはじめたと思ったら、空全体が赤いモヤに包まれ、やがて元に戻りました(写真下)。わずか10分ほどの出来事です。

 

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 十時半頃、灯りが付いてウェット・テッシュが配られました(写真下)

 

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 アフリカ大陸を眺めながら、朝食です(10:51、写真下)

 

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 ヨハネスブルグのOR・タンボ国際空港(O.R. Tambo International Airport)に予定の7:10よりも遅れて着陸(7:30、香港時間13:30)。香港とは六時間の時差があります。13時間半の空の旅は長かった。しかし、まだ終わっていません。

 

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 ここからダーバン行の飛行機に乗り換えます。どこか見覚えのある空港内を国内線のターミナルまで移動します。

 

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ダーバンへ

 飛行機は南アフリカ航空SA543便で、機体はエアバス社のA320-200です(写真下)

 

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 機内はそれほど混んでいません(写真下)

 

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 片側三座席で、私は予約どおり、後部の窓側31F()で、幸い真ん中の席には人が来ませんでした。隣に人がいるのといないのでは気分的にかなり違う()

 

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 ほぼ予定(10:15)どおりの10:13に晴れたヨハネスブルグを離陸。

 

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 離陸して間もなく、サンドイッチと飲み物が配られました(10:30)。国内線ですから、サービスはそれほど期待できません。評価は特に大きな問題もないのでBとします。

 

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 ヨハネスブルグは晴れていたのに、いつの間にか雲の上を飛び(写真下左)、ダーバンへの降下を始めると、窓に雨粒が付いてきました(写真下右)

 

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 実質の飛行時間は一時間弱でダーバンに到着(11:09)

 

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 空港内で特に目を引いたのが写真下右で、巨大な象牙に囲まれた王座のようなしつらえです。この空港はキング・シャカ国際空港(King Shaka International Airport)という名前で、シャカとはインドのお釈迦様とは関係ありません。南部アフリカにあったズールー王国を作り上げた国王(在位1816-1828年)です。偉大な王として尊敬を集めているのだろうが、私は英雄と呼ばれる血生臭い人たちは苦手で、ただの殺戮者にしか見えない。

 

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 空港には植物ガイドのマニング(John Manning)さんとドライバーが迎えに来てくれました(写真下)

 

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 写真下左がこれから何日か乗るバスで、運転手を入れて14人が乗るには少々狭い。スーツケースは後ろのトレーラーに入れます。

 

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 空港を後に海岸に沿って北上します(11:57)

 

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Umhlanga Lagoon 自然保護区

 ダーバンの北にあるUmhlanga Lagoon Nature Reserveに到着(12:24)Umhlangaをグーグルではウムヒャンガと表記していますが、これが正しい発音かどうかわかりません。

 

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 保護区の入口の木陰で昼食を取ろうとすると、突然雨が降ってきて、あわててバスまで雨具を取りに行きました。この後も、降ったり止んだりを繰り返しました。初日から雨とはずいぶん愛想が悪い。この時期、南アフリカの東側は雨が多く、この後も悩まされました。

 

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 食後、保護区で花の観察です(2:44)。ここまで来て天気が悪いなんて気にしていられない()

 

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 このあたりは海のそばなのでリゾート地らしく、保護区のそばまで開発が進んでいます(写真下)

 

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 湿地帯には木道が整備されていますので、歩くのは楽です(写真下)

 

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 写真下の花は紫色の模様が何とも言えない。小さな模様なのに、これ一つあることでこの花はとてもきれいに見えます。

 

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写真上 Asystasia gangetica

 

 写真下の白一色よりも、写真上のようにちょっと色が付いていると印象がかなり違います。

 

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 写真下のツンベルギアは南アフリカの北に隣接するジンバブエでもよく見られるとありますから、珍しいというほどではないようです。

(http://www.zimbabweflora.co.zw/speciesdata/species.php?species_id=152970)

 

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写真上 Thunbergua dregeana

 

 湿原を抜けて、林の中の遊歩道を進みます。

 

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 写真下は花が咲いているかのように見えますが、花の中にすでに実がなっていますから、花は終っているのでしょう。

 

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写真上 Scadoxus membranaceus

 

 でかいダンゴムシらしいのが丸まっています(写真下の上段)。比較に置いたボールペンは長さが約14cm、直系約1cm弱ですから、これと比較しても大きい。歩いてくれないかと少し待っていたのですが、皆さん行ってしまうので、あきらめました。木の上にも色違いのダンゴムシがいて、これも日本のに比べてでかい(写真下の下段)

 

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写真上 Glomeris marginata

 

 木の上のサルをお客さんが見つけました(写真下)Vervet monkeyという名前で、南部のアフリカでは良くみられ、人間に似てアルコール依存症になるというから、何とも親近感のわくサルです()

 

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写真上 Chlorocebus pygerythrus

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写真上 Justica campylostemon

 

 写真下はツユクサの仲間です。これまで海外で見たツユクサと比較すると、今のところ日本のツユクサが一番美しい。

 

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写真上 Aneilema dregeanum

 

 写真下は南アフリカでは良く見られる野生のハイビスカスです。ハイビスカスと言われないとわからないくらい、色も形も市販のハイビスカスとは違います。

 

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写真上 Hibiscus calyphyllus

 

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 林を抜けて海岸に出ると、自然保護区のすぐそばまでリゾート開発が迫っているのがよりはっきりわかります(写真下)

 

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写真上右 Carpobrotus dimidiatus

 

 海岸には林の中とは違う花が咲いています。その中でももっとも多く目立つのが写真下の黄色い花で、海岸に沿ってかなり咲いています。

 

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 林の中と違い、風をよける物がないので、風が強く、写真は撮りにくい。

 

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写真上 Ipomoea pes-caprae

 

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日本と違う道路の風景

 最初の花の観察を終えて、ダーバンから80kmくらい北西にある、本日の宿泊先のピーターマリッツバーグに向かいます(14:36)

 

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 天気は相変わらずで、降ったり止んだりを繰り返しています(写真下)

 

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 自動車専用道はかなり立派で速度も十分に出せます。日本とは違うのは、写真下の牛のいるという警告です。4km先に牧場があるから、気を付けろという意味のようです。

 

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 高速道路に入ってくるのは牛だけではありません。人がいる(写真下左)。ここは写真下右に料金所があるように自動車道ですから、人間が入るようにはできていません。だが、写真下左の座っている人を良く見ると、何か台の上に座っており、たまたまヒッチハイクでいるのではなく、ここが彼女の「定位置」らしい。撮り損ねましたが、人が道路に入ってはいけない、という看板もありました。つまり、この二人がそうであるように、高速道路に人が入るのは珍しくないようです。

 

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 日本と違う三つ目が道路の土手に生えているアロエです。日本の関東以北ではアロエは露地に生えていない。シュロかと思うような大きなのもあります。後日、確認したところ、間違いなくアロエでした。生えている雰囲気から言うなら、これらは自然に生えてきたものであり、しかも、わざと倒さないで残してあるようです。

 

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 周囲の風景は丘のようになだらかで、緑が豊かです(写真下)。樹木がありますから、この時期だけの緑ではなさそうです。アフリカというと乾いた印象があり、たしかに西側のケープタウンは雨が少ないが、東側のこのあたりはかなり雨量があるようです。

 

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 これだけ緑が豊かなのだから、農作物も採れそうです。しかも、平らな土地が多いから、大規模な農業に向いています。実際、南アフリカはアフリカではトップクラスの農産物の輸出国です。この国は鉱物資源だけでなく、農産物も豊かです。なのに、どうしてヨハネスブルグの治安などかえって悪くなっているのでしょう。

 

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 ガソリンスタンドに立ち寄り、トイレ休憩(15:44)

 

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ホテル到着

 二時間弱でピーターマリッツバーグのホテルaha Imperial Hotelに到着(16:08)

 

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(http://imperialhotel.co.za/)

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 ホテルの建物は古いが、写真下のフロントとロビーのように、ヨーロッパ調の落ち着いた雰囲気の三ツ星ホテルです。前回2011年の南アフリカ旅行でも個性あるホテルが多かったので、今回も楽しみにしていました。その期待に外れないホテルです。

 

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 廊下はきれいに白く塗られていて明るく、しかも壁に花の絵が飾られていて素敵です。

 

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街を散策

 夕飯まで二時間ほどあるので街を散歩しましょう(16:50)。街はヨーロッパの田舎町のような雰囲気です(写真下)。ここは1838年に作られたナタール共和国の首都です。

 

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 下の地図の朱線が私の散歩道です。南東から北西に走るチーフ・アルバート・ルスリ通りの左右の前後五百メートルくらいが中心部です。ホテルは中心街に簡単にいける場所にあり、立地条件は良い。

 

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 街は整然としており、日本と違うのは、街を歩いているのがほぼ全員が黒人だという点だけです。この時の散歩で白人は一人しか見かけませんでした。ちょうど日本の地方都市の街中を歩いたら、ほぼ全員が黄色人種で黒人はまず見かけないのと同じです。

 

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 ほぼ全員が黒人だという点を除けば、人々の服装は普通で、特に貧しさは感じません。写真下右はたぶん路上生活者でしょうが、数はそんなに多くはありません。

 

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 道端の露店も見られます(写真下)。日本では見られないから、貧しさを表すかのように錯覚しがちですが、必ずしもそうではありません。ただ、ここは露店の数はそれほど多くなく、何よりも露店の活気がなく、ご覧のように、あまり客がいない。

 残念だったのは、大道芸人が一人もいなかったことです。

 

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 歩道を歩いていて日本と大きく違うのは歩行者信号の短さです。青に変わって歩き始めると、反対側に着く前に信号が点滅を始める。これは何度やっても同じでした。ヨーロッパのように完全に歩行者優先ではなく、車はスピードをあげて突っ込んでくるので気を付けないといけない。

 

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 通りの反対側の公園から大音量の音楽が流れており、それに合わせて人々が激しく踊っています(写真下)。私は街角にアフリカ的な激しいリズムの音楽が流れているのではと期待していたので、さっそく行ってみましょう。イメージだけでいうなら、一番近いのは昔流行ったエアロビクスです。やっとアフリカらしい光景に出会った。

 

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 実に楽しそうで一緒に踊りたいが、気になるのが、ほぼ全員が女性だという点です。男性が後ろのほうにいたが、少数です。

 

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 この街の一番の繁華街と思われるチャーチ通りに行ってみました(写真下)

 

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 街並みはきれいだが、ゴミがけっこう落ちている(写真下)。なによりもまだ五時なのに、開いている店も少なく、閑散としていて活気がない。写真下左の銅像はインドのガンジーです。ここではゴミ置き場になっている。

 

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 期待したチャーチ通りが閑散としていたので、東側の通りを進んでみると、こちらのほうが庶民的な店が多く、にぎやかです(写真下)

 

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 写真下左はDVDを、右ではゆでたトウモロコシを売っています。雰囲気だけでいうなら、DVDはコピー商品です。DVDを販売していたお兄さんに声をかけられただけで、強引な物売りなど皆無で、呼びかけさえもしません。

 

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 こちらは日本で言えば八月なのでリンゴもたくさん道端で売られています(写真下)

 

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 写真下はバスターミナルです。使われている車は私たちグループが乗っているのと同じようなワンボックス車で、横に黄色い線が貼ってあるのがバスの印です(写真下右)。これがひっきりなしに到着しては客集めをしています。

 

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 写真下左は街中にいたカラスで、羽の内側が赤く見える。写真下右は住宅街にいたハタダトキです。

 

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 まだ少し時間があるので、ホテルを通り過ぎ、南側にあるアレクサンドル公園に行ってみました(写真下)。ここは明日の朝に散歩する予定で、ホテルがある北側から写真下右の川を渡り公園に入れる道があるのか、地図やグーグルのストリート・ビューでは確認できなかったのです。ここに橋がないと大きく迂回しないと公園には入れません。橋があることを確認して引き返しました。

 

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南アフリカの夕飯

 七時からホテルの一階のレストランで南アフリカ初の夕食です(写真下)

 

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 テーブルの配色も派手で良い。しかし、日本人に合わせて赤と白にしたというわけではないと思います。

 

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 食べ物の並べ方なども、オシャレに飾り付けようとする努力が見られます。ビュッフェ形式なので好きな物を自由にとれるのが良い。

 

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 写真下が私の部屋で、清潔で問題はなく、インテリアも小奇麗です。窓が木の枠で、一枚ガラスではなく、細かく仕切られ、観音開きなのも素敵です。ミネラルウオーターやお茶類もそろっています。Wifiの接続はちょっと面倒だったが問題なくできました。

 ただ部屋が狭いせいか、机と椅子がありません。茶器を載せた折り畳み式のテーブルとスーツケースを乗せる台があるが(写真下右)、これらは作業できる机や椅子ではありません。たいてい小さくても椅子くらいあるものだが、まったくないのは珍しい。ベッドをダブルではなく、シングルにすればちょうど良いような部屋です。

 

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 バスタブはありませんが、シャワーも問題ありません。他のお客さんの部屋では水とお湯の配管が逆になっていたという、笑うに笑えない話もありました。建物や廊下などが私の好みに合うので、このホテルの個人的な評価は少しおまけして4.0とします。

 

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 丸一日飛行機に乗ったこともあり、かなり疲れているので、ベッドの上で眠れるのはうれしい。明日はドラゲンスバーグを目指し、さらに北上します。

 

 

 

 

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