トップページ 日程表 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13

 

 

南アフリカの夏の花

3日目 2017215()

ピーターマリッツバーグ → ハリスミス

 

 

 朝、五時すぎに起きると、まだ外は薄暗い。この部屋は隣の建物が邪魔で外の眺めはあまり良くありません(写真下)。明るくなってから空を見ると、晴れています。

 

P1040001

 

 今日は、ピーターマリッツバーグから北上してハリスミスまで行き、その途中で花を観察します。距離的にはドラゲンスバーグまで一気に行けますが、そこは丁寧に花を見ながら進むのがこの会社のツアーの良いところです。

 

routemap170215

 

 

アレクサンドリア公園の散歩

 八時から朝食で九時出発なので、朝は少し余裕があります。朝の散歩に出かけましょう。昨日の夕方はホテルの北の繁華街に行きましたので、今日はホテルの南にあるアレクサンドリア公園に出かけます(6:37)

 

morning170215

 

 朝早いこともあり、人はあまりいません(写真下)

 

P1040005 P1040006

 

 道端では出勤客相手の商売が始まっています。

 

P1040009b P1040010b

 

 昨日は写真下左の橋を渡り公園内に行きましたが、あまりおもしろくなかったので、今日は手前のヤブの中を進むことにします。

 

P1040042 P1040080

写真上下 Gomphocarpus physocarpus

 

 写真下左の花が写真下右の実らしい。

 

P1040014 P1040033

 

 樹木が生い茂っているのは公園と住宅地の間に残された崖で、利用価値が低いので残されたようです(写真下)

 

P1040122 P1040120

 

 写真下はアスターの仲間のBerkheyaの一種で、アフリカの南部には75種類あり、そのうち、71種類が南アフリカにあります。71種類と聞けば、写真下の花の名前を調べようという意欲は起きません()

(https://en.wikipedia.org/wiki/Berkheya)

 

P1040045 P1040046

P1040053

 

 写真下のSenicioの仲間も似たようなのが多すぎて、調べる気がしない()

 

P1040056 P1040049

 

 写真下は日本でも見かける雑草です。針のような尖った種が衣類にくっついて、迷惑なんだよな、こいつ。

 

P1040054 P1040074

 

 ヤブの中には人が通れる幅の通路があります。おそらく近道として利用しているのでしょう。私が花を撮っている間にも人が通りすぎました(写真下左)

 

P1040102 P1040105

P1040109 P1040108

 

 写真下はカンナ?高さが人の背丈ほどもあり、大きな葉と赤い花が良く目立ち、細長い緑色の実まで付いています。

 

P1040084 P1040063 P1040079

 

 写真下はオシロイバナではないか?!栽培品が逃げ出したのでしょう。薄暗い茂みの中、見慣れた花と会うのも変な感じです。

 ありふれた花なのでつくづくと見たことがなかったが、これで花が開いた状態なのだろうか?

 

P1040096 P1040104

P1040101

 

 写真下は欧州からアジアを原産として世界中に広がっているアザミです。南アフリカではshaapdisselと呼ばれています。

 

P1040118 P1040060

 

 写真下左は南米原産のアゲラタム、写真下右はこれもまた南米原産のランタナです。この二種類とも世界中に広がっています。ランタナは私の住んでいる地域の量販店で草花として売られています。

 

P1040072 P1040023

 

 こうしてみると、住宅地のそばだということもあり、ここは外来種の宝庫らしい()

 

P1040123 P1040124

 

 写真下は私の畑でも見慣れたプチ・トマトではないか。これも外来種です()。誰かがここを家庭菜園にして育てたのがたくましく残ったのでしょう。

 

P1040041

 

 羽の鱗粉が取れたような蝶々が草に止まっています(写真下)。鱗粉が取れたのではなく、上の羽は半透明で、南アフリカや北側に隣接するジンバブエなどで見られます。

 

P1040044

写真上 Acraea horta

 

 公園の芝生で餌を探しているのは、昨日もこの近くの住宅街で見たハタダトキです。公園に巣を作っているようです。

 

P1040148b P1040154b

写真上 Bostrychia hagedash

 

 ホテルに戻り、八時からホテルのレストランで食事です。

 

P1040172 P1040174 

 

 

湿地のトリトマ

 ホテルを九時頃に出発。ハリスミスを目指し北西方向に進みます。道路は整備され快適で、天気は薄曇りで、日射しもあります(写真下)

 

DSC_3620_02 DSC_3635_02

 

 本日最初の花の観察です(写真下)

 

DSC_3643 DSC_3784_01

 

 トリトマが群生しています(写真下)。六年前の南アフリカでもいろいろなトリトマを見ました。南アフリカはトリトマの原産地なので種類も数も多い。

 

 DSC_3670 DSC_3669_811

写真上下 Kniphofia linearifolia

DSC_3659 DSC_3672

 

 子供の頃、実家で栽培されていたトリトマと同じような姿形で、あまり違和感がありません。野生なんだから、もっと感動しなければならないのに、「やあ、しばらく」という感じです()

 

DSC_3650 DSC_3646 DSC_3652

DSC_3662 DSC_3757 DSC_3759

 

 トリトマ以外の花もたくさんあります。写真下は、私の畑でも植えているフランスギクと似ている。

 

DSC_3782 DSC_3783 DSC_3653

 

 写真下の黄色い花も群生しています。

 

DSC_3664 DSC_3665

DSC_3761 DSC_3779

 

 写真下右は朝の散歩でも見かけた外来種のアザミではないかと思います。

 

DSC_3769 DSC_3723 DSC_3729

写真上右 Cirsium vulgare

 

 写真下は色が飛んでしまっていますが、薄紫の花です。北に隣接するジンバブエなどにも咲いています。

 

P1040187 P1040188 P1040189

写真上 Conostomium natalensis

 

 今回、南アフリカの東側の花を調べていると、しばしば出てくるのがジンバブエです。距離的にはそんなに近くはないのに、植生が似ているのか、あるいはジンバブエに熱心な植物学者がいるのかもしれません。

 

WS000444

 

 写真下は日本ではヒメオウギズイセンと呼ばれる園芸種の原種です。日本でも野生化してヤブの中でみかける花で、南アフリカ原産とは知りませんでした。

 

DSC_3730

写真上 Crocosmia paniculata

DSC_3731 DSC_3741 DSC_3746

 

 ピンク色のマメの仲間で、それほど多くはありません(写真下)

 

DSC_3737b P1040180 DSC_3736b

写真上 Tephrosia grandiflora

 

 写真下はたぶんヤブカンゾウだと思いますが、それなら外来種です。一日で花がしぼむことからBrown day lilyと呼ばれています。

 

DSC_3763 DSC_3776

写真上 Hemerocallis fulva

 

 赤い頭巾をかぶったような鳥がいます。Southern red bishopのオスです。オスの派手さに比べて、メスはスズメみたいに地味です。

 

DSC_3716_02 DSC_3720_02

写真上 Euplectes orix

 

 撮影を終えて道を進むと、両側には時々トリトマが咲いていて、ここではほとんど雑草のようです。

 

DSC_3630_01 DSC_3641_02

 

 

トリトマの群生

 トリトマが群生している野原で花の観察です。

 

DSC_3857

写真上 Kniphofia linearifolia

DSC_3820 DSC_3849

 

 ここではトリトマだけでなく、何種類か花の群生が見られ、その一つが写真下の黄色い花です。朝の散歩でも見たトゲだらけのキクの仲間です。

 

DSC_3806 DSC_3814 DSC_3809

DSC_3813

 

 密生して生えられるとトゲで生け垣を作ってしまうので、中に入れません。これがこの花の作戦なのでしょう。

 

P1040192 DSC_3846 P1040193

 

 写真下ピンク色の花も群生しています。ノボタンの仲間です。

 

DSC_3847

写真上 Dissotis canescens

DSC_3823 DSC_3819b DSC_3837

 

 ヤブの中にピン色のフウロソウが咲いています。他の植物の背が高いので圧倒されている。

 

P1040196 P1040198

DSC_3839 DSC_3843

写真上 Geranium schlechteri

 

 写真下のような目立たない花は皆さんからの被写体にもなりません。

 

DSC_3833 DSC_3829

 

 写真下のキキョウはWahlenbergiaの仲間で南アフリカには大変種類が多く、特定が難しい。写真下も複数の種類が混じっているかもしれません。

 

P1040204 DSC_3867 P1040208

DSC_3865 P1040203

 

 

ユーカリ林の下の花

 ユーカリを植樹した森の道に沿って花を探します(写真下)

 

DSC_3941 DSC_3907

 

 林の中にまず目につくのが写真下のオレンジ色の花です。先ほどトリトマが生えている所でもオレンジ色のヒメオウギズイセンの原種を見ましたが、あれの仲間です。

 アフリカの南部と東部に分布して、南アフリカでは西側でも見られる植物です。

 

DSC_3903 DSC_3902 DSC_3894

写真上下 Crocosmia aurea

 

DSC_3910 P1040211 DSC_3905

 

 写真下のイネ科の植物は、日本のでも名前がわかりにくいのだから、ましてや海外のなんて、まったくわかりません()

 

DSC_4005 DSC_3890

DSC_3939 DSC_4023

 

 マメの仲間も何種類かあります。

 

P1040261 P1040269

 

 写真下もマメの仲間かと思ったら、違うそうです。

 

P1040260

写真上 Polygala confusa

 

 数は少ないが、シソの仲間もきれいに咲いています(写真下)

 

P1040292

写真上 Stachys tubulosa

P1040285 P1040295 P1040287

 

P2150266 P2150267

 

 写真下は南アフリカ、ジンバブエ、モザンビークなどの標高900m以上に分布しています。

 

DSC_3918 DSC_3980

DSC_3975 DSC_3979

写真上 Conostomium natalensis

 

 スミレのように見える花はMonopsisの仲間です(写真下)

 

P1040246 P1040248

P1040251 P1040252 P1040253

 

 写真下はつぼみのように見えますが、これ以外は種ができた状態(写真下左)しか見当たりませんから、これが開花した状態なのでしょう。変な花。

 

DSC_4024 DSC_4025 DSC_4026

 

 

笑う宇宙人

 林の中に小さな白いランを見つけました(写真下)。高さはせいぜい20cm前後で小さい。南アフリカでは標高10002000mで林の中に生えているランです。

 

P1040306

写真上 Disperis fanniniae

P1040226 P1040235 P1040233

 

 英語名は「Mrs. Fannin's Disperis」という奇妙な名前で、Mrs. Fanninとは1800年代にこの地方のNatalにいたイギリス人の農婦で、Disperisは学名です。「ファニン夫人のラン」くらいの意味でしょうか。もう一つは「Granny's Bonnet(おばあちゃんのボンネット)」でこちらはわかりやすい。

 ただ、私には、頭が白いトサカのようにとんがって、薄紫の目を持ち、鼻のとんがった宇宙人に見えます()

 

P1040275 P1040272

 

 下から見ると、口を開いてワッハッハと笑っている宇宙人になる()

 

P1040302 P1040298 P1040305

 

 写真下のように緑色のもあり、これが開花前だから緑色で、これから白くなるのか、それとも緑色の花もあるのか、はっきりしません。この「笑う宇宙人」のランは今回の旅行ではたびたびお目にかかりました。

 

P1040221 DSC_3912

 

 

Bushwillow caravanpark

 私たちが道のそばで花を撮影していると、写真下のような乗り物に乗ったおじさんが通りかかりました。後でわかったのだが、草刈り機らしい。

 

DSC_3934 DSC_3935

 

 この道の上に原生林が残っているから、来ないかというお誘いです。少し山道を登ると、斜面にあるBushwillow caravanparkに到着しました。キャラバンという名前がついているように、キャンピングカーなどで訪れる場所です。

 

WS000447

(http://www.bushwillowcaravanpark.co.za/)

DSC_4036 DSC_3948

 

 ここは1852年にShaw家が切り開いた農場で、先ほどの男性がその五代目らしい。この近くの山は彼の私有地です。

 

WS000448

 

 ここにキャンピングカーなどで訪れ、周囲の自然を楽しもうという施設です。日本のそれに比べて規模が大きい。

 

DSC_3952_796 DSC_3957_792

 

 農場から少し山を登るとうっそうとした林があり、これらは原生林のようです(写真下)。冨山さんによれば、南アフリカではこういう民家の近くでは原生林がほとんど残っていないそうです。その意味では貴重で珍しい光景です。

 

DSC_4008_793 DSC_4009_794

 

 写真下のように自然林に隣接した所で松が植樹されています。つまり、こうやって自然林が失われたのです。

 

DSC_3977 DSC_4013

 

 周囲の山は写真下のようにほとんどが植樹されています。これまでの道の周囲もこんなふうに松が植樹されていました。私は、松は盆栽などに利用するだけで、材木としてはあまり有用ではないというのがイメージでしたが、海外に出ると広く利用される樹木であるのがわかります。

 

DSC_4034

 

 パークの花壇にたくさん花が咲いていて、写真下右などカンナが人の背丈よりもはるかに高く密集して生えています。

 

DSC_4041 DSC_3954

P1040307 DSC_4048

 

 庭に植えられた樹木の花を冨山さんとマニングさんが熱心に撮っているところを見ると、珍しい花らしい(写真下)。素人にはただの庭木にしか見えない()

 

DSC_4083 DSC_4085

写真上 Grewia occidentalis

 

 写真下のアフリカのバッタは同じ種類でも色などがかなり違っていることがあります。

 

DSC_3972

写真上 Dictyophorus spumans

 

 花壇には蝶々が集まります。南アフリカで見かけた蝶々は日本とは明瞭に柄が違うので何とか写真を撮りたいのに、動きが激しく、難しい。撮った以外にも少なくとも五種類くらいはいました。

 

DSC_4001b DSC_3964b

写真上左 Precis tugela (African Leaf Butterfly)

写真上右 Papilio nireus (African blue-banded swallowtail)

DSC_4059b DSC_4058b

写真上 Papilio dardanus (African swallowtail)

 

 お茶を出してくれるというので、ご馳走になり、ここで昼食を取ることになりました。季節的なものなのか、客はいないようです。

 

DSC_4078_789 DSC_4079_790

 

 上のほうに池の前に建物があります。池のほとりは食事をするのにはちょうど良い。曇り空なのが残念で、晴れていたら、もっときれいなのでしょう。

 

DSC_4050 DSC_4052_795

 

 弁当が一つ足りません。誰か受け取って忘れているのではないかとバスの中を探しても出てこない。たぶんホテルが数を間違えたのでしょう。冨山さんとマニングさんが一つを分けることになりましたが、私など何人か少しずつ分けて、食べてもらいました。

 写真下が私の弁当で、フォークの隣を良く見てください。鉛筆です()。この弁当を入れた紙袋に入っていたものです。ホテルは弁当の数は足りないが、鉛筆をオマケにくれた。

 

DSC_4054

 

 お茶を持って来てくれました(写真下左)。コーヒー、紅茶、ルイボス茶の三種類があるというので、私はルイボス茶をお願いしました(写真下右)。ルイボス茶は南アフリカの特産で、地元の人たちがどんなルイボス茶を飲んでいるか興味があったのです。出されたのはフレーバーを付け、飲みやすくしたものでした。

 お茶のお礼を言って、農場を後にしました。

 

DSC_4065b P1040308

 

 

草原のグラジオラス

 マニングさんが次に案内してくれたのは草原に咲いているグラジオラスです。草が一面に生えている草原なので、草をかき分けて進んでいきます。こんなところにグラジオラスがあるのだろうか。ありました。

 

DSC_4197 DSC_4199 DSC_4150

DSC_4124

写真上 Dierama latifolia

 

 ピンク色や、花の重みで曲がっている姿、またそれが密集して生えているのが、たぶん日本人の好みに合うでしょう。ちょうど花の最盛期のようです。

 

DSC_4140 DSC_4130 DSC_4111

DSC_4187 DSC_4120

 

 花が草原の中にここだけ咲いていて、周囲を見渡してもありません。花が薄ピンクで目立たないので、マニングさんの案内がなければ、近くまで来ても気がつかないでしょう。今回の旅行ではここでしか見られませんでした。

 

DSC_4127 DSC_4190

P1040312b P1040309

 

 こんな草原の中に忽然とこれほどきれいな花が咲いているのはすごい。

 

DSC_4217 DSC_4227

DSC_4138 DSC_4144

 

 花の生えている所は低くなっていて、雨が降れば水が流れるのでしょう(写真下)。つまり、水を好むらしい。

 紹介が遅くなりましたが、写真下右が植物ガイドのジョン・マニングさんです。南アフリカの花の本を何冊も出しているこの道のベテランで、冨山さんとは二十年来の付き合いです。

 

DSC_4167 DSC_4113

DSC_4119

 

 草原の中には他にも、数は少ないが花が咲いています。

 

P1040313 P1040316

DSC_4196

 

 写真下は奇妙な花で、写真下左を見るとわかるように、花が「二段重ね」になっています。花の真ん中から茎がのびてさらにその上で花を咲かせているように見えます。実際には茎の周囲に複数の花が密集しています。

 私たち一行の関心がグラジオラスからこの二段重ねの花に行ったので、マニングさんがちょっとあきれたような顔をしました。つまり、二段重ねの花はそれほど珍しくないが、ピンク色のグラジオラスは珍しいのです。

 

DSC_4165 DSC_4162

写真上 Leonotis intermedia

 

 写真下はハハコグサの仲間で草原のあちらこちらに生えているが、花はいまいち冴えず、グラジオラスを見た後のお客さんは誰も関心を向けません()

 

DSC_4232 DSC_4235

 

 

季節はずれの花

 私の隣に座っていたお客さんが道端に赤い奇妙な花を見つけて急停車です。私も赤い花があるのは気がついたが、トリトマだろうと気にもしませんでした。彼女は目が良い。

 

DSC_4275_799

写真上 Brunsvigia undulata

DSC_4252_802 DSC_4258_803

 

 もちろん南アフリカの固有種です。解説では、この花の色をルビー・レッドと表現しています。

 

P1040355 P1040356

P1040375

 

 先ほどグラジオラスを見た草原にこの花が枯れた後のが落ちていました(写真下)

 

DSC_4106_801 DSC_4221_800

 

 この奇妙な姿を見れば、誰でも、いったいどんな花が咲くのか見たいと思うでしょう。しかし、花の最盛期は11月ですでに三ヶ月前に終わっています。ところが、季節はずれに今頃咲いている花があったのです。へそ曲がりは私だけではない()

 

P1040352

 

 周囲を見ると、いろいろな花が咲いています。写真下は小型のプロテアで、虫たちが食事中で忙しい。花の咲きかけには虫は一匹もいないのに、終わりかけにだけに集まっているのがおもしろい。

 

DSC_4261

写真上下 Protea simplex

DSC_4263 DSC_4264

 

 他にも何種類か花が咲いています。

 

P1040328b P1040322

写真上右 Sopubia cana

P1040377b P1040326b

 

 白いランを見つけました(写真下)。ランは花弁とガクが3枚ずつあるはずなのだが、どれがどれやら、さっぱりわからない。南アフリカの夏に雨の降る地域で見られるランです。

 

P1040332 P1040333 P1040334

写真上 Habenaria dives

 

 写真下はヤグルマギクに似ているが、花の付き方が独特です。

 

P1040338 P1040343 P1040341

 

 

茅葺きの丸屋根

 花を見るのに時間を取ったので、予定よりも遅れて、バスはハリスミスを目指して北西に走ります(15:18)

 周囲は緑なのにスプリンクラーを使っているところを見ると、見た目よりも乾いているのでしょう。ただ、車から見た範囲ではあまりこういう光景はありませんでした。

 

DSC_4364 DSC_4363

 

 道路脇の建物で目を引くのが茅葺きの丸屋根です(写真下)。数がそんなに多くないが、時々見かけます。茅葺き屋根のみというのは珍しく、たいてい普通のトタン屋根の家屋のそばに建っています。

 

DSC_4366b DSC_4349

DSC_4373 DSC_4346b

 

 いかにもアフリカ的に見えますが、茅葺きは欧州からもたらされたものだという説があります。イギリスや北欧では昔の農家は茅葺きでしたから、そこから伝わったというのです。どこの原産かはともかく、今でも使われているのが好ましい。

 

DSC_4331b DSC_4332b

DSC_4334b DSC_4456b

 

 建物の構造は写真下のようになっています。屋根を支える垂木はコンクリートの壁に突き刺したように固定されています。

 

DSC_4320c

 

 道を通りかかった若者たちにカメラを向けるとおどけて見せます(写真下左)。彼らに限らず、カメラを向けられて嫌がる人は少なく、こちらはありがたい。

 

DSC_4243 DSC_4336

DSC_4314b DSC_4355b

DSC_4319b DSC_4354b

 

 高圧送電線の下に茅葺きの丸屋根の家があり、外には洗濯物が干してある(写真下)。薪を頭に乗せて運ぶ女性を日傘をさす女性が見ている。いずれも日本ではまず見られない組み合わせの光景です。

 

DSC_4428_805c

 

 道路は広く、目につくのは爆音をあげて通りすぎる大型トラックです(写真下)

 

DSC_4398 DSC_4395

DSC_4422 DSC_4409

 

 皮肉なことに、花の写真を撮っている時は曇っていたのに、北に進むにつれて晴れてきました。

 

DSC_4460 DSC_4461

DSC_4462 DSC_4463

 

 ガソリンスタンドでトイレ休憩です(17:41)。南アフリカには和式のトイレもあるのがおもしろい(写真下右)

 

DSC_4502 DSC_4505

 

 ガソリンスタンドには例外なくコンビニのような店があります。

 

P1040389 P1040390

 

 駐車場にはハトよりも小さい黒い鳥がたくさんいます(写真下)。人慣れしていて、試しに私がビスケットを砕いて投げるといっせいに集まってきました。写真下のように「もっとないのか」とこちらをにらみ付けるような顔立ちで、イマイチ可愛くない鳥です。

 Pied Starlingという鳥で、南アフリカの固有種だという。カラスの親戚かと思ってしまい、失礼しました()

 

DSC_4510b DSC_4533b

DSC_4536b DSC_4534b

写真上 Lamprotornis bicolor

 

 道が進むにつれて、高度が上がったこともあって、日本ではなじみのない姿の山が見えてきました(写真下)

 

DSC_4491c DSC_4544b

 

 頂上部が平らな、いわゆるテーブルマウンテンです。テーブルマウンテンはケープタウンにある山のことですが、実際には南アフリカはこんなふうにどこもかしこもテーブル(マウンテン)だらけです。

 

DSC_4493b DSC_4547_810b

DSC_4549b

 

 

茅葺きのホテル

 ハリスミスのホテルLa La Nathi Country Guest Houseに到着(18:14)。写真下が事務の受付です。建物はすべて石造りの茅葺きです。

 

WS002039

http://www.lalanathi.co.za/

DSC_4555 P1050003

 

 写真下は薄暗くなり、灯りがついてからの様子です。まるでイギリスの田舎にでも来たような雰囲気で、なかなか良い。と言っても、私はイギリスに行ったことがない()

 

P1040391 P1040392

P1040393 P1040396

 

 敷地内のレストランで食事です。

 

P1040399

 

 椅子の形が独特で、発想は面白いが、先端がぶつかりそうで、あまり座り心地は良くない(写真下)

 

P1040401

 

 食事はメイン・デッシュのみ配られ、後は取りに行きます。

 

P1040403 P1040405

 

 写真下が私の部屋というか家です。ネットでこのホテルの外見がおもしろいのを見て、期待していました。期待に外れてはいません。茅葺き屋根の「戸建て」です。来る途中で見た丸い建物だともっと面白いのだが、部屋の使いやすさから、そうもいかないのでしょう。

 

DSC_4556 P1050001

 

 写真下左が玄関で、ベランダに椅子も置いてあります。写真下右がドアから入ったところで、ベッドが置いてあります。

 

DSC_4557 DSC_4563

 

 部屋の中は十分に広く、机と椅子が三組もあります。

 

DSC_4561 DSC_4560

 

 椅子や家具は、洗面台の棚まですべてが原木を用いており、どれも良く言えば重厚、実際は重くてあまり実用的ではありません。しかし、ここの部屋の雰囲気とは合っている。

 

DSC_4570 

 

 何より面白いのは天井で、天井板はなく、茅葺きがそのままです。雨でも漏れることはないのでしょう。他のお客さんの部屋では夜中にコウモリが入ってきたそうです。夜中に来たということは住処にしているのではなく、餌を探しに入り込んで来たことになります。灯りで入り込んだ虫を狙っていたのでしょう。残念ながら、私の所には来ませんでした。

 

DSC_4573 DSC_4574

DSC_4578 DSC_4579

 

 バスタブもついています(写真下右)。湯沸かし器は建物の外にある専用機なのでお湯には困りません。ただし、シャワーカーテンがないので、シャワーを使うと周囲がビショビショになります。

 

DSC_4566 DSC_4565

 

 Wi-Fiはパスワードもなしにいきなり入れる。ホテルの周囲は野原が広がっているだけなので、盗まれる心配もないからでしょう。

 ここまでなら、このゲストハウスへの評価は余裕で4.0としたいところです。しかし、問題もありました。部屋全体に、またシーツなどに独特の汗臭いような臭いがついている。シーツそのものは洗濯され清潔なのだが、たくさんの人が長年使えば、自ずと臭いがついてしまいます。時々、こういう臭いがするホテルがあります。部屋の中でリラックスしたい時に臭いが漂っているのは気障りで、かなりのマイナス点です。

 しかし、独立した建物で茅葺きである点、また翌朝ホテルの敷地内を見て、とても気に入りましたので、オマケして評価は4.0とします。

 

 

 

 

トップページ 日程表 1  2  3  4  5  6  7  8  9  10  11  12  13