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ギリシャ北部 ピンドス山脈の花

9日目 202553()

(イスタンブール)  羽田

 

 旅行疲れと、2座席を一人で占領していることもあって、私は4時間ほどぐっすりと眠っていたようで、周囲の物音で目が覚めました(8:52)。中国の上空を飛んでいるらしく、窓の外は砂漠のような風景で、飛行機の位置から推測すると、タクラマカン砂漠の東端のようです(写真下)

 

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老人の独り言

 中国の砂漠を見ながら、物価高の日本に戻ります。

 日本の物価高は世界的な物価上昇円安が原因です。前者はどうしようもないが、円安はこれを目論んだ10年にわたるアベノミクスの成果で、これによって輸出企業は潤って株高になり、食料とエネルギーが高くなります。その結果、富裕層はもっと富裕になり、貧しい庶民はもっと貧しくなり、社会的な格差が広がります。日本の消費経済を支えていた中流層が順調に減っていきます。

 政府も経済関係者も、「物価上昇で賃金上昇して経済の好循環が生まれる」という。そうでしょうか?「賃金上昇で物価上昇して経済の好循環が生まれる」なら正しい。一見、同じことのようだが、今の日本は成長経済ではありませんから、前者は成り立たちません。今の日本では、物価上昇を賃金が追いかけても、追いつきません。

 

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 円安を是正すればいいのに、驚くことに、こんな簡単なことを主張する政党も政治家もいません。円安で物価上昇して、消費税が増え、海外からの株投資が増えて株価が上昇しますから、政府は内心大喜びで、円高などするつもりはありません。国民の懐から消費税の名目で吸い上げたから、貧しい人たちは物価高に苦しむ。

 日銀は利上げで物価高騰を抑えればいいのに、「景気を冷やすおそれがある」などと言い訳を並べる。それをすれば、アベノミクスで出した大量の国債という借金の、巨額の利払いが出るから、上げられないだけです。アベノミクスのツケで、利上げしたくてもできない。

 

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 日銀が株を買って株価を支え、いかにも株価が上がったかのように見せかけたという、自由経済では禁じ手を使い続けていたのがアベノミクスの正体です。これでは共産主義の統制経済です。今は株価が上がったのだから、売却すればいいのに、一気に売ると株式が暴落するから、ゆっくり売るしかなく、百年かかるという。百年という数字を聞けば、どれほど大量の株を買ったのか、わかります。これはアベノミクスで使用した経済麻薬の量です。

 このような麻薬漬けの不健全な経済運営を長期にわたりしてきた後遺症が今の経済状態で、株価が上がり、一見景気が良さそうにみえながら、一般庶民は実感がないどころか、生活が苦しくなっているのだけは実感できる。

 

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 国債という巨額の借金、売るに売れない日銀の死蔵する百年株、これが円安を是正したくない理由で、そのしわ寄せで物価高を招いているのだから、アベノミクスこそが、物価高の真犯人です。ところが、このアベノミクスをサナエノミスクで引き継ぎ、物価高を抑えるという。

 サナエノミスクの物価高への効果はすぐに出て、高市氏が自民党の総裁に選ばれたとたん、首相に選ばれる前に、円が5円前後も下落しました。この下落は物価高に絶大な効果があって、輸入品である食料と石油が値上されますから、半年後には物価をさらに上昇させます。

 

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ようやく昼食

 食事が出ましたから、あと少しで日本です(11:51、写真下左)。時間的には昼食で、朝食がありません。昨夜は夜中の3時すぎに食事が出ましたが、私は食べなかったので、すべて廃棄です(写真下右)。袋に入れたパンやペットボトル入りの飲み物があれば、朝食として食べられるし、無駄にならないのにといつも思うのは、エコノミークラスの人間の発想なのでしょう。

 

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 ギリシャ時間では昼時なのに、時差の6時間が消えて、すっかりあたりは暗くなっています(写真下、ギリシャ時間12:53)。飛行機の位置からすると、灯りが見えるのは関東地方のようです。

 

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 東京都心の灯りが見えて来て、東京湾の上を少しずつ高度を下げていきます(写真下)

 

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 ほぼ予定通りの時間に羽田空港に着陸して、旅行は終了しました(日本時間19:22、ギリシャ時間13:22)

 

(flightradar24から転載)

 

 私は羽田空港からスーツケースを持って、電車と高速バスを乗り継いでつくば市の自宅まで戻りました。荷物は羽田空港から送ればいいのに、わざわざ自分で運んだのは、3日間おいて次の旅行が入っていたからです。私の軟弱な体力では連続は避けたいが、こればかりは選択の余地がありません。

 

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高くなったなあ

 今回とほぼ同じツアーが、ガードナーさんの案内で2019年にネイチャリング事業部でありました(下図)

 

 今回の旅行よりも一日短いのを除けば、ほぼ同じコースです。違うのが料金で、旅行代金は50万円ほどで、燃油サーチャージや一人部屋の料金を加えても60万円以下でした。今回は燃油サーチャージも一人部屋もほぼ2倍の料金で、私がこれまで参加した旅行としては初めて旅費が100万円をこえました。日常生活の物価が高騰している中、年金暮らしの老人なのだから、清水の舞台から飛び降りるのは今回だけにしてくれと、私の財布が言っています。

 

主な内容

金額()

備考

旅行代金

858,000

 

早期申込割引

-10,000

一番乗りで申し込んだと思っていたら、もっと早い人がいた

スーツケース往復送料

-4,000

旅費に含まれていたが、使わなかったので返金された

一人部屋

88,000

 

燃油サーチャージ

64,000

 当初76,000円が下がった。

航空機座席予約(4便分)

24,000

旅行会社経由。一便分はキャンセルされたが返金はなし

海外空港諸税

9,500

 

成田空港使用税

3,160

 

国際観光旅行税

1,000

 

旅行保険

22,250

 

空港往復代金

7,150

タクシー+電車+バス料金

 

 

 

合計

1,063,060

 

 

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