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1日目 19981117()

→ コルカタ(カルカッタ)

 

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 このインド仏跡の旅は参加者は四人。四人組の隊長を務めるのは、すでに何度もバッグパッカーとしてインド旅行を経験していて、インド人相手に百戦錬磨の頼もしい方です。私は二十年ほど前に一度インド仏跡をパックツアーで参加しましたが、バッグパッカーでの仏跡巡礼は初めてです。あとの二人はインドは初めてです。

 コンパクトのフィルムカメラで撮影したので、経年変化を含めた画質の悪さはお許しください。私の体力ではバッグパッカーで一眼レフを持ち歩く決心はつきませんでした。

 

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写真上:空港内に祭られたシヴァ像

 

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9:23 コルカタの空港に到着。二十年前のパックツアーでは真夜中に空港に下りた時は、空気に独特の臭いがあるのと、警備員が鉄砲を持っているのを見て、恐かったこと、そして空港の出口に、どう見ても出迎えの人とは思えないようなたくさんのインド人がいたのを覚えています。

10:23 今日は、夜、夜行列車に乗る予定なので、駅に荷物を預けるために、プリペイドタクシーでハウラー駅に向かいます(Rs120)。プリペイドでなくても空港を出ればタクシーはたくさんいます。しかし、インド人すらもプリペイドタクシーを利用するのに長蛇の列を作っているのを見れば、買わないで乗るのは無鉄砲だとわかります。我々はカモがネギを背負ったような旅行客ですから、おとなしくプリペイドタクシーに乗りました。インドで料金の交渉をしなくてもいいというのは天国のようです。

11:20 ハウラー駅到着。荷物を預けますが、隊長が念のために、中に入って置いた場所を確認しました(写真下)

 

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昼食のためにタクシーでレストランに向かうが、タクシーが道に不慣れでよくわからないようです。渋滞に加えて、無風な上に、各車とも猛烈な排気ガスで、まるでガス室に閉じこめられたような状態です。タクシーが古いので、窓を閉めても排気ガスが入り込み、タオルで口をおおってもほとんど効果ありません。我々は通過するだけだが、こんな所でずっと生活している人たちがいるのだ!

 

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 その排気ガスの道のど真ん中の手すりに、子供が寝ています!(写真下右)

 

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13:00 レストラン到着。隊長が選んだレストランだけあって、料理はうまかったが、出てくるのに1時間ほどかかったのがいかにもインドらしい。(Rs647)

 楽器を演奏する女性を男性たちが囲んで聞いています(写真下左)。私が写真を撮ると、男性の一人が何か言います。どうやら金を出せということらしい。演奏に寄付するのはかまわないが、誰も金を出した様子がないのに、なんで私だけ出すのか奇妙だが、インドではこういう奇妙がいくらでもあります。

 通りには、路上生活者らしい人たちもいます(写真下右)

 

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インド博物館の仏舎利

14:27 インド博物館に行きました(写真下)。アジア最大の博物館と言われ、一日かけないと見られないほどの規模です。

 

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 博物館に来たのは、仏舎利があると聞いたからです。仏舎利とは、お釈迦様の遺骨のことです。日本にもたくさん自称・仏舎利はありますが、本物は名古屋の覚王山日泰寺にある仏舎利のみです。その点、インドは産地ですから、日本のようなどこの馬の骨かわからないものと違い、学者の保証書付きの本物があります。ここにあるのは1970年代にピプラワから発掘された仏舎利です。

 職員に聞いて、ようやく展示されている部屋がわかりました。

参観者もおらず、暗く、ガランとした部屋に、ありました。

仏舎利の入っていた容器に見立てた木の壺の一面を削り、中に仏舎利が二片あります(写真下)。ガラス越しなので、よくはわかりませんが、たしかに骨片のような印象です。

 

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 木の容器は、実際は、下記のような仏塔(ストゥーパ)に模型の中に入れられ、さら模型自体がガラスのケースに入って、台の上に置かれています(写真下左)。どうやら、こういう形のストゥーパに入っていたのを発掘したようで、その図面があります(写真下右)

 ガラスケースはかなり大きいけど、でも、大人が四人いたら、中を開けて、盗めるんじゃあるまいか、などとフラチな考えがおきるほど、安直に置いてあります。警備員もいなければ、警報装置らしいものもありません。ずいぶんいい加減というか、お粗末な扱いです。

 

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 仏舎利の入っていた壺の実物らしいものが飾られています(写真下)。ただし、壺に数字が刻まれているのが気になります。

 

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 下の写真は壁にかけられていたもので、発掘当時の姿なのでしょう。

 

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 お釈迦様の遺骨が薄暗い部屋にポツンと置いてあるのを見て、いささか四人とも驚くやら、あきれるやら。いくらインドでは仏教徒が少ないと言っても、お釈迦様はヒンドゥー教にも取り入れられていますから、もう少し信仰の対象になっているのではないかと期待していたが、彼らの関心の対象外のようです。インド人は遺骨は川に流しますから、あまり興味がないかもしれません。また、釈尊の説いた仏教としてはそのほうが正しい。

 隊長が博物館員に頼んで、発掘の資料を博物館のブリテンで探そうとしましたが、見つかりませんでした。

16:45 閉館の15分前に追い出されました。日本人的な時間感覚は通用しません。

外に出ると、あたりは夕暮れで、帰宅するらしい人たちで混雑しています(写真下)

 

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17:14 食事。予定していた中国料理店が休みで、近くの香港飯店に入りました。辛くないのが助かるが、おいしくもない(Rs286)

18:14 夜行列車に乗るためにハウラー駅に戻らなければなりません。列車の時間まではまだ余裕はあるものの、昼間の渋滞で懲りたので、隊長の判断で、少しでも混雑を避けるために地下鉄に乗ることにしました(写真下)。地下鉄の中は通勤時間なので、結構混んでいました。驚いたことに、日本語のできるインド人が話しかけてきました。日本に滞在したことがあるそうです。

 

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18:20 地下鉄の駅からさらにタクシーでハウラー駅に行きました(Rs50)。暗いのが幸いで、相変わらず、すごい混雑、騒音、排気ガス、チリ、ホコリ。タクシー一つに乗るのでも、まるで戦争です。

18:48 駅に到着して、待合室で列車を待ちます。

19:38 列車到着。

20:22 出発。寝台車はエアコン付のコンパートメントで、古いがドアが閉められるので、インドとしては比較的快適です(1112Rs)。あのコルカタの雑踏に比べたら天国です。昼間のあのすさまじい排気ガスとホコリがあったので、私はシャワーを浴びました。ぐっすり眠れそう。

 

 

 

 

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