トップページ 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 雪ふるキルギスに初夏の花 5日目 2019年6月13日(木) コチコル→ナリン→タムガ 五時すぎに起きました。部屋の温度は18℃ですから、これまでに比べたら温かい。今日は、コチコルからイシク・クル湖沿いに東に進み、湖の南側にあるタムガ(Tamga)まで行きます。途中、花のポイントに立ち寄り、Skazkaという公園になっている山に登ります。 他のお客さんから、昨日の朝焼けの雪山がきれいだったと聞いたので、少し早目に起きて、見に行くことにしました。
写真下がほぼ南側です。
写真上のさらに右側、つまり南西方向が写真下です。
振り向いて、北から北西を見ると、こちらも雪山が連なっています。
おろし金のような山がすごい(写真下)。
七時から私たちのゲストハウスで朝食です。
予定どおり、八時にゲストハウスを出発しました。羊クンたちも朝の出勤途中です(写真下右)。
街を出たところにある墓場やモスクも(写真下)、この前を通過するのは四回目ですから、すっかりお馴染みです(笑)
昨日寄ったガソリンスタンドで、給油をします(写真下)。
貯水池の花 やがて大きな湖が見えてきました(写真下)。
イシク・クル湖にずいぶん短時間で来れたなと感心していたら、手前にあるオルトトコイ貯水池(Orto Tokoy Reservoir)という貯水湖でした。 貯水池のそばで今日、初めての花の観察です(8:32)。写真下はハンニチバナの仲間です。
写真上下 Helianthemum
songaricum 中国北西部の乾燥地帯にも生えていて、絶滅が心配されているようです。
写真下はヒルガオの仲間です。
写真上 Convolvulus
tragacanthoides 写真上と下の花は、6月11日にコチコルのゲストハウスに着く少し前に、乾いた石ころだらけの山の斜面で見た花で、どうやら両者は同じような環境を好むようです。ミツバチがたくさん蜜を集めている。がんばってくれ。
写真上下 Limonium
hoeltzeri 薄いピンク色が多い中、たまに写真下左のようにほとんど白に近い花もあります。
写真下は6月11日にも人家の近くで見た花で、家畜には有毒な植物です。
写真上 Peganum
harmala 皆さんが私を呼んでいます。人気者はこれだから忙しいよなあ、と行ってみると、撮影の邪魔だから、どけという話でした(笑)。皆さんが撮りたがっていたのが写真下の花です。
写真上 Jurinea
multiloba
外見だけ見ると、ヤグルマギクを連想させますが、分類を見ると、キクの仲間という共通点があるだけで、ヤグルマギクの仲間ではありません。
乾いた感じの草原ですが、探すとそちらこちらに花があります。
紫色のサルビアが見事に咲いています。藤色がきれいで、このまま大きな花壇なら使えそうな花です。
写真上 Salvia
abrotanoides この花は中央アジアよりも、イランから東にアフガニスタン、パキスタン、そしてヒマラヤやチベットに分布します。
写真下はマメの仲間で、生えている雰囲気をイメージだけで言うなら、ピンク色のハギのようです。欧州から中央アジアにかけて分布し、塩害にも強く、近くにあるはずのイシク・クル湖は塩湖ですから、向いているのでしょう。
写真上下 Halimodendron
halodendron
道端の風景 道端にまた白い鹿の像があります(写真下)。残念ながら、今回の旅行では本物は見かけませんでした。日本のように雨の多いところなら、たちまちカビが生えて黒くなるだろうに、ここの像は塗ったばかりなのか、真っ白です・・・何度見ても風景に合わない(笑)。
写真下左は洗濯物というよりも、布団を干しているようです。写真下右は解体中の家で、屋根のハリなどは木材で、壁は土で出来ているようです。
写真下はバス停です。形にはあまり一貫性はありません。
写真下のような模様のついたバス停もあります。ただ、写真下左は屋根がありませんから、いくら雨の少ないキルギスでも、バス停として役に立っていないのではないか。ビシュケクの年間降水量は約400mmで、東京で約1800mmですから、ほぼ四分の一です。
良く見ると、写真下左は色タイルを貼った跡があるし、写真下右も壁に模様があります。
また、写真下はいずれも機能性ではなく、造形的に工夫したように見えます。日本のバス停と違い、芸術性を持たせようとしているようです。
キルギスのモスクのデザインは総じてイマイチで、私の好みに合わない(写真下)。たぶん屋根が金属なので、無機質な印象を受けるのでしょう。
写真下はモスクではなく、大金持ちの墓でしょう。二日前もいくつか見かけました。入口には槍を持った門番のレリーフがあり、右側にはライオンらしい彫刻があります。つまり狛犬ですが、一匹しかいません。 イシク・クル湖の湖畔 やがて、左側(北側)にイシク・クル湖が見えてきました。今度は貯水湖ではなく本物のイシク・クル湖です。
湖の背後に雲のかかった雪山が見えます。
写真下がクレマチスの仲間だという。クレマチスは蔓状になるものかと思っていました。花弁の数も四つ、五つ、六つとバラバラです。
写真上 Clematis
songarica 写真下は、いかにも乾燥に強そうな黄色いマメの仲間です。
写真下は二枚の葉が一組になっているという特徴があります。これも見るからに乾燥に強そうで、中央アジアから中国の北部にかけて分布します。
写真上 Zygophyllum
rosowii 写真下はシソの仲間だと言われると、それっぽいが、花の形はなかなか独特です。お客さんの一人がこの花に自分の名前をもじって「スミニカ」と勝手に名前を付けました。この花の学名は覚えようにも、長い上に何と読むかわからないので、お客さんの間ではスミニカで定着しました(笑)。 写真上 Lagochilus
diacanthophyllus
丸い桃のような形のものが花の根元についています。先に咲き終えた花の実だろうか?
草原のアメヤ 綾目模様のついていないアヤメです(写真下)。 写真上 Iris
sogdiana
これは6月10日は川のそばで、6月11日は草原の中で、すでに何度も出てきたのと同じアヤメです。
これまで見たのはボケた感じの色だったのに、ここのは紫の色がちょっとだけ濃くてきれいです。前のアヤメが乾いた感じだったのに、ここのはみずみずしい。実際、近くに小川が流れています。
草むらの中にサクラソウが群落しています(写真下)。まわりの雑草に負けまいと、かなり背が高くなっているのがあります。
写真上 Primula
pamirica
写真下は白い花を咲かせた灌木で、草原のそちこちにあります。6月11日のコチコルに到着する少し前の草原にもありました。中央アジアから中東など広い範囲に分布し、塩害に強く、実が家畜の餌になるなど、人間には役立つ植物のようです。
写真上 Nitraria
sibirica 写真下もあちこちで見かけるルピナスに似た偽ルピナスです。
写真上 Thermopsis
turkestanica 草原で少女は羊を追い、少年はロバに乗る(写真下)。
このあたりはケスケンベル(Kesken-Bel)峠というらしいが、平坦なので、どこが峠なのかよくわかりません。
ピンク色のネギ坊主 ピンク色のネギの仲間が斜面に一面に咲いています(11:17)。
ネギの仲間は園芸用に花壇などにも使われ、私の畑にも背の高いネギが花を咲かせます。ただ、私の感覚ではどちらかという背景や脇役で、ネギが一面に生えている光景は野菜畑以外には考えてみませんでした。こんなネギ畑なら素敵です。
ネギ(Allium)の仲間というだけで、種類がわかりません。ただ、前にも登場したAllium
fetisowiiではないかと思います。
写真下は花弁にソバカスが付いているのといないのが両方ある面白い花です。6月11日にも見かけたムラサキの仲間です。 写真上下 Arnebia
guttata
写真下もムラサキの仲間でしょうか、花は小さいが、紫の色が濃くてほとんど黒です。
黄色い花が一本だけ咲いている(写真下)。
イシク・クル湖の沿岸を東に走っているはずだが、湖は見えません(写真下)。
エキウムの畑 広々とした野原というか畑に見事なエキウムが咲いています(写真下)。
写真上下 Echium
vulgare
このエキウムはこれまでも出てきたし、他の国でも良く見かける花で、珍しくはありません。しかし、ここにあるのは高さがすごい。人の背丈ほどのは初めて見ました。別種かと思ったほどです。ここは麦畑らしいので、栄養や水分が十分にあり、他の雑草に負けじと背をのばしているのでしょう。
広々とした畑で、他にも花が咲いています。
エキウムのように穂が立って目立つのが写真下で、本日、二つ目のサルビアの仲間です。欧州から西アジアに分布し、そろうとなかなか見事です。
写真上 Salvia
nemorosa 写真下は6月11日にコチコルに着く前に大群落を見たマメの仲間のセインフォインで、ここでは数が多くない。
写真上 Onobrychis
viciifolia 写真上がやや地味なのに対して、写真下は赤に近いピンク色のマメの仲間で、咲いているというよりも茂っています。
写真上 Lathyrus
tuberosus 写真下はアザミと言っても日本のアザミとはちょっと違うCirsiumの仲間です。 昼食は・・・ 写真下左のような住宅地に入ってきました(12:08)。写真下右が昼食を取るゲストハウスだという。12時すぎたばかりで昼食なんて、これまで花を見るのに時間が取られ、2~3時が当たり前だったので、なかなかやるじゃないかと、私は感心してしまいました(笑)。
ところが、準備ができていないという。ガッカリではなく、ヤッパリという感じで(笑)、食後に訪れる予定だった花を先に見ることにして、あえなく来た道を引き返します(写真下右)。
ここはBokonbayevoというイシク・クル湖の南岸側としては一番大きな村で、人口は1万人ほどです。
そうじて中高年の女性は恰幅が良く、厳しい環境でも長生きしそう。
少しだが、露店もあり、写真下左は花を売っています。
道は、恰幅の良いニワトリ君の脇を通過し、食事中のロバ君のいる麦畑を通り、山に向かいます(写真下)。
真っ赤なマメの花 低い樹木がまばらに生えているこのあたりで標高2000mほどです。写真下左の緑がたくさんあるのは川が流れた跡です。
いやでも目を引いたのが写真下で、地面に赤い点をぶちまけたように花が咲いています。
マメの仲間(Hedysarum)らしいのだが、名前まではわかりません。
写真下右のようなややピンク色のもあるが、大半は左や真ん中のような強い赤です。
場所を選ばないのか、草むら、乾いた地面の上だろうが、所かまわずに広がっています。
他の花の間にも入り込んで、散らかったようなお花畑です(写真下)。 写真上に混ざっている黄色、紫、白の花の内、まず黄色が写真下のオミナエシの仲間で、中央アジア、シベリア、モンゴルなどに生えています。
写真上 Patrinia
intermedia
黄色い花の二つ目が写真下のツノゲシで、これまでも毎日のように登場しました。
写真上 Glaucium
squamigerum 黄色い花の三つ目が写真下です。学名のsieversiiは二百年前の植物学者のヨハン・アウグスト・カール・ジーファース(Johann August Carl Sievers,
1762-1795)を称えてつけられた名前で、彼は1790〜1795年にかけてキルギスなど中央アジアからバイカル湖に至るまでを探検して、多くの植物を採取しています。旅行年と死亡年が一致していますから、おそらくこの探検が原因でわずか33歳で亡くなったのでしょう。 写真上 Scutellaria
sieversii
白地に薄紫が入ったネギの仲間で、名前がわかりません。
水色は写真下のワスレナグサの仲間なのに、名前は忘れさられ、わかりません(笑)。
紫色は写真下のシソの仲間で、後でもっとたくさんご紹介します。 写真上 Dracocephalum
integrifolium ピンク色は写真下で、主に中央アジアに分布します。ネット上での写真ではボール状にかたまり、表面に花を付けるのが普通で、ここのように花の茎が十分にのびているのは、環境が良いからでしょう。
写真上下 Acantholimon
alatavicum
クレマチスとは思えないような小さなクレマチスです(写真下)。見慣れた園芸種を基準にするからいけないのであって、これはこれでまとまって咲くので、とてもきれいです。 写真上下 Clematis
songaria
白いノイバラです(写真下)。日本のノイバラよりも花は大きいのに、香りはあまりなく、しかも、名前はわからない。
写真下左の樹木の下に鳥がいるのがおわかりでしょうか。キジの仲間のイワシャコ(Alectoris chukar)だそうで、キジくらいの大きさです。真下右のような斜面のヤブの間を動いていました。
やっと昼食 山登りでしっかりとお腹を空かせて、ゲストハウスに戻りました(13:41)。
写真下右の赤茶色の服を着た女性がここの主で、文化庁大臣の元コックをしていたという。
ここはゲストハウスで、庭には宿泊用のユルタがあり、犬クンも寝ています(写真下)。
湖畔の花 お腹もいっぱいになったところで、再びイシク・クル湖の岸辺に沿って、東に向かいます。
泳いでいる人たちがいます(写真下)。六月で陽ざしは強いが、ここは1800mの高地ですから、あまり泳ぎたい気分ではありません。
岸辺に沿ってユルタが並んでいます(写真下)。これも観光施設でしょう。
イシク・クル湖の湖畔に降りました。皆さん、塩湖だというので水に触っています。岸辺はゴミもなく、きれいな砂浜が広がっています。
先ほど、食事前の山で見たマメ科の赤い花で、こちらは数が少ない(写真下)。
この花は先ほどの山での喧騒と違い、こちらでは静かに湖を眺めている雰囲気です。 岸辺には岩山が迫っています(写真下)。
かなり乾燥した雰囲気で、針葉樹のような背の低い樹木に赤い実のようなものがなっています(写真下)。エフェドラ(Ephedra)は漢方では麻黄(まおう)と呼ばれ、最近ではダイエットに使われているそうです。中央アジア、中東、チベット、モンゴルなど広い範囲に分布します。
写真上 Ephedra
intermedia 写真下のシソの仲間は中央アジア、欧州、アフリカなどが原産で、南北アメリカに帰化して、日本でもニガハッカと呼ばれています。ローマ時代から、咳止めなどの薬草として用いられていたのに、現代ではその薬効が証明されていません。
写真上 Marrubium
vulgare 赤いマメの花がそうであるように、ここはこれまでに見かけた花、そして名前のわからない花もいくつかあります。
写真上左 Arnebia
guttata
写真上左 Salvia
abrotanoides すっかりお馴染みになった黄色いポピーです(写真下)。乾いた砂地で塩害もあるから環境が厳しいのか、小ぶりで、それがなかなか良い。
写真上 Glaucium
squamigerum
他の人が着目しないのに私の好みが写真下のノコンギクです。世界中どこにでもあるありふれた花だが、薄紫の小さな菊を見ると、何となくホッとする。西アジア、中央アジアから中国までの広い範囲に分布します。
写真上下 Aster
altaicus 晴れた湖岸のドライブは気持ちが良い(15:41)。
おとぎ話の峡谷 幹線道路から外れて、Skazka Canyon(Fairytale
canyon )という自然公園に到着しました。英語名をそのまま訳せば、「おとぎ話の峡谷」となります。妖精でも飛んでいるのだろうか(笑)。
土が露出した山が続いているだけで、岩が少ないせいか、登山路を行くぶんには見た目ほどには大変ではありません。
山道の両側には食事前の山でも見たクレマチスの仲間が生垣になって生えています(写真下)。
写真上 Clematis
songaria 道脇に咲いているのは薄ピンク色のナデシコで、花弁がヒゲのように長く、風に揺れます(写真下)。くたびれた感じだが、枯れかけているのではなく、ちょっとした風でも簡単に花弁が動くことで虫の目を引こうという作戦でしょう。薄いピンク色で、中に写真下右のように白花もあります。ただ、ほとんど差がない(笑)。
写真上 Dianthus
kuschakewiczii 写真下の花はまるで二種類の花が付いているように見えます。白いほうが花でピンク色のは花ではなくガクだという。ガクが花弁と協力して花全体を構成しているのはランやアネモネなどでみかけます。こんなふうにガクはガク、花弁は花弁で分業しているのはおもしろい。
写真上 Limonium
kaschgaricum 写真下はいずれも水平が取れた写真で、こんなふうに斜面に斜めに生えています。
写真下はベンケイソウの仲間で、中央アジア、ヒマラヤ、中国にかけて分布します。
写真上 Rosularia
alpestris 少し高い所に登ると、北にイシク・クル湖が、さらに湖の上に雪山が見えます。
「おとぎ話の峡谷(Fairytale canyon )」という名前を聞いた時、私はディズニーあたりの登場人物の像が飾られているのではないかと恐れました(笑)。道端で時々、鹿などの像を見かけましたから、あのノリで、山のあちこちに置かれたら、せっかくの雄大な風景がぶち壊しです。しかし、幸い何もありません。
幹線道路からすぐで、客も少なく、最大の高低差が140mほどで裏山に登るような軽い気持ちで来られる所ですから、お勧めです。ただし、名所旧跡ではないので、この風景以外は何もありません。
それにしてもこの赤茶けた風景は何なのでしょう。写真下が峡谷の衛星写真です。山の中に横に一本の線を引いたように見えます。この線に相当する地形はたぶん写真上の後ろに見える赤くて、尖がった部分でしょう。断層ではなく、堆積した地層が横倒しになって露出したようです。周囲の山々は、この写真の外の周囲の山々はここまで赤くはありません。 どうして?ネットで調べても、詳しい説明を見つけられません。そこで、高校時代の地学や地理の成績の芳しくなかった私が素人推測をしてみましょう。
もっと広い範囲を示したのが下の衛星写真で、赤い点線は私が適当に引いたもので、ここだけが周囲から独立して山脈のように盛り上がっていることを示すためです。この点線から北側には所々に赤い地層が露出していて、この峡谷はその中でも最もはっきりと露出している地域です。造山活動でこの山脈ができた時、北側に鉄分を含む赤い地層が露出し、峡谷は最もその地層が露出した場所で、長年かけて浸食され、今日のような地形ができたのでしょう。 おとぎ話とは、七頭の竜が美少女に恋をしたが、ふられてしまい、竜の呪いで、井戸から水があふれて、都市が水没して湖ができた、という伝承のことでしょう。興味深い伝承で、イシク・クル湖の底には実際に古い村が水没しているし、16世紀頃には湖に島があったのに今はありません。
イシク・クル湖は塩湖とは言え、極寒でも氷ることがないから、湖の底に温泉があるのでしょう。流れ出る川がなく、堆積物で湖が浅くなるはずなのに、最大深度は668mもあります。つまり、イシク・クル湖は今でも造山活動で南北に引っ張られて引き裂かれつつあり、その歪で湖の南側が盛り上がり、その時、鉄分を多く含んだ地層を露出させ、この峡谷を作り上げたのでしょう。
公園内には私たち以外にも観光客がいます。山の上に崖っぷちの二人が・・・いや、深い意味はありません(笑)。
写真下左は赤い衣装を着けて写真撮影をしているようです。モデルの撮影なのか、それとも結婚の写真なのか、あの衣装であそこまで登るのはたいへんだから、あそこで着替えた?!今日は青空で、茶色の岩と衣装の色の発色も良く、撮影には絶好です。
6月11日にアヤメの咲く草原で見つけたあの奇妙な形の植物です(写真下)。オシャグジタケ科のオシャグジタケ属のオシャグジタケです。タケと言ってもキノコではなく、寄生植物で、花を咲かせる時だけ地上に出てくる。私は馬糞茸と呼んでいます(笑)。
写真上 Cynomorium
coccineum subsp. songaricum
すごい数が地面からボコボコと生えて、今が花盛りです。まとまって生えているグループがあちらこちらに点在しています。
真っ直ぐよりも、曲がっているのを見ると親しみがわく・・・私がへそ曲がりだからではありません(笑)。
写真下は松ぼっくりが落ちているのかと思いました。見るからに乾燥に強そうで、たぶんベンケイソウの仲間で、これから葉を広げて花を咲かせるのでしょう。
斜面一面にシソの仲間が生えて、群落を作っています(写真下)。昼食前に登った山にも少しありましたが、ここは数がすごい。よほどこの斜面の環境が合っているらしい。 写真上 Dracocephalum
integrifolium
中央アジアからロシア、新疆などに分布しています。シソの仲間ですから、民間薬としても用いられていました。
写真下もシソの仲間で、写真上よりも背丈が高く、数は多くありません。中央アジア、チベット、新疆などに分布します。
写真上 Dracocephalum
bipinnatum 写真下はキクの仲間のトウヒレンに属して、中央アジア、ロシア、モンゴルなどに分布します。
写真上 Saussurea
elegans 写真下は白いアザミのように見えますが、たぶん日本のアザミ(Cirsium)とは別な仲間でしょう。
タムガへ 峡谷の花の観察を終えて、幹線道路に戻る所で、植物ガイドの竹野さん(仮名)と合流しました(17:05)。彼は急用ができて、首都のビシュケクに出かけていたのです。親切にコルコチのゲストハウスの人が車を出してくれて、ここまで彼を送り届けてくれました。今日中に戻れるかどうか心配していたので、合流できて何よりです。
真っ青なイシク・クル湖の湖畔を、対岸に雪山を見ながら、快適に飛ばします。
イシク・クル湖は透明度が20mで、バイカル湖に次いで世界第二位だそうです。太陽光線の角度によるのだろうが、ますます青さが強くなっています。
ヒッチハイカー、自転車旅行の人、そして馬に乗る人もいます(写真下)。
今日の宿泊地であるタムガに到着して、スーパーで買い物をしました(17:28)。
食物はもちろんのこと、衣類、靴、時計、オモチャなどの雑貨までなんでもあります。
店の中で最も私の興味をひいたのが写真下です。銀行などの自動現金支払機にしては表示されている画面が奇妙です。どうやら、交通違反の罰金をここで払う罰金ATMらしい。役所に出向く必要もなく、なかなかおもしろいやり方です。
日本は電子マネーなどデジタル化の遅れは著しく、未だにハンコが使われ、パスポートなどの申請代金は現金で収入印紙を買う!!毎度、絶句させられます。国からして時代の流れを理解していない。次の世代を考えた時、これは目を覆いたくなる惨状だとそろそろ日本人は気が付いたほうが良い。 これは国が、つまり政治家が主導的に方向性を示すべきなのだが、ネット上の若者の支持を取り付けることくらいしか関心のない首相では無理でしょう。年齢のわりには頭が古いという意味です。
バラのゲストハウス 住宅街にあるゲストハウスTAMGAに到着(17:43)。
間口はそれほど広くないが、奥に長く、建物が敷地の中に所狭しと何棟か建ててあり、それらが客室になっています。
このゲストハウスはなんといっても庭が素晴らしい。かなり良く手入れされています(写真下)。こういう庭造りはゲストハウスのオーナーが、ロシア系であることが関係しているかもしれません。
奥にさらに庭が広がっています(写真下)。
食事まで少し時間があるし、まだ明るいので周囲の散歩に出かけました。結果から言うと、平凡な住宅街でパラパラと人がいるていどで、店もなく、野生も栽培も花が少なく、面白くない(笑)。
下の地図の青い線が私の散歩コースです。私のゲストハウスは、グーグルの検索で示したのとは違うゲストハウスでした。こんなふうにグーグルの地図はあてにならないことが時々あり、チリに行った時など、ホテルの位置が数キロもずれていました。 写真上を見ると、このあたりにはたくさんのゲストハウスがあります。イシク・クル湖や「おとぎ話の峡谷」など、周囲に観光資源があるからでしょう。その事は、この日の夕飯の後に実感しました。
この街で感心したのは側溝に流れる水の量です(写真下左)。かなりの勢いできれいな水が流れています。側溝は狭いが、流れが速いので水量はかなりのものです。周囲を雪山に囲まれていますから、豊富な水資源があり、このままイシク・クル湖に流れ込むのでしょう。
七時半からゲストハウスにある食堂で夕飯です(写真下)。私たちだけでなく、他のグループの泊り客もいます。
食後のデザートはお客さんの一人の誕生日ケーキです(写真下)。アプリコットらしいジャムはここで採れたもののようです。 夕焼けのイシク・クル湖 食後、イシク・クル湖に沈む夕陽を見に行くことになりました(20:41)。しかし、距離は1.5kmもあり、道の両側は林で薄暗く、湖の展望台まで行ったのは男性三人のみで、あとの人たちは途中で引き返しました。 展望台に着いた頃にはすでに陽が沈んでいました。 対岸に雪山がシルエットになって浮き上がっています。
夕焼けよりも、この湖の微妙な模様にちょっと感激しました。どうしてこんな模様ができるのか、よくわからないが、日本画のような図案化された美しさがあります。
日中に見た青いイシク・クル湖もきれいだが、これも素晴らしい。
展望台はモニュメントが置いてあるので展望台だとわかる程度です(写真下)。その一つが戦闘機です。翼の形から推測して旧ソ連のミグ21でしょう。1959年から飛び始めて、今でも使われているという優秀な戦闘機です。ただし、活躍はせず、こんなふうにおとなしく展示物になってほしい。
もう一つが大きな角をもったマルコポーロ(Marco Polo sheep、Ovis
ammon polii)という野生のヒツジです(写真下)。近隣の国々では激減で保護が叫ばれても、キルギスでは未だに狩猟の募集が行なわれています。
すっかり暗くなった道をゲストハウスまで戻りました。 写真下が私の部屋で、一階に男性四人が泊まります。ここでも建物に入る時は靴を脱ぎます。私は他の旅行で停まったホテルのスリッパを持ち歩いているので、それを使いました。
トイレとシャワーは共同で4カ所あり、その内トイレが3つ、シャワールームが2つです。これを4人で使うのですから、ほとんど問題ありませんでした。
このゲストハウスへの個人評価は余裕で4.0です。トイレやシャワーが共同なのは不便だが、数が十分にあるし、何よりも、庭が素晴らしい。 |