トルコ北西部の早春の花 4日目 2019年4月1日(月) ウルダー国立公園 六時前に目が覚めて、外を見ると、当然、まだ薄暗い。写真下は七時少し前です。 今日はブルサの南にあるウルダー国立公園(Uludağ Millî
Parkı)に行き、春の花を探します。ウルダー国立公園はスキーなど冬のスポーツを中心とした施設が点在し、温泉もあるという。最高峰が2543mで、高さに応じて、様々な植物があります。 キャラバン・サライの跡 朝の散歩に出かけます(6:56)。まず見てみたいのが、このホテルのキャラバン・サライの跡です。ホテルそのものは写真下のように現代の建物で、斜面にあるわりには敷地が広い。 キャラバン・サライの建物はホテルに隣接しています。写真下左のドームがキャラバン・サライの建物、右がホテルです。 ホテルの敷地の中にある建物の一つで、トルコ式の公衆浴場です。 ホテルと別個に営業しているので、道路には写真下のような案内の看板が出ています。Kadinlar Hamamiとは翻訳機を使うと「女性用の公衆浴場」ですから、男性は入れません。中が見られないのはちょっと残念です。建物の入口に向かう道路も、写真下右のように石畳で、両側は建物の壁であり、昔からの状態をそのまま残したのでしょう。 朝焼けの中に浮かび上がるドームは、ちょっと異国的な光景です(写真下)。 ホテルよりも上にある街中を散歩してみましょう。 下の衛星写真は上が南で、斜面の上方向です。街はかなりの勾配のある山の斜面にあり、南側が高く、北側が低くなっています。ホテルのすぐ上(南側)に幹線道路が東西に走っています。北側からの幹線道路とのT字路の交差点が写真上のロータリーです。 写真下を見てもわかるように、南側の住宅地を登るにつれて急こう配になり、やがて住宅はなくなります。 東西に走る幹線道路の両側にしか店がありませんから、そこを歩いてみましょう。 出勤時間なので路線バスが走り(写真下左)、狭い路地でのゴミ収集も行われています(写真下右)。 食料品店などの店は開いています(写真下)。 通りの隙間から見ると、眼下にブルサの街が広がり、ここが山の斜面なのがわかります(写真下)。 通りから住宅街を登ってみます。目についたのは路上駐車で、写真下の車はすべて路上駐車です。住宅地を見ても、駐車場らしいスペースはありません。おそらく、この国では最初から車は路上に停めることになっているのでしょう。 日本では考えられないと、日本人は批判的に見てしまうが、現実にこれで彼らは機能しています。たぶんおかしいのは日本で、駐車するほどの道幅がないことを意味します。日本は道幅を必要最小限に設計してしまうから、余裕がない。つくば市の研究学園都市は1970年代に人工的に作られた街で、車でしか移動できないような都市を作りながら、道幅が狭い所が多く、住宅街などは幅4mなどという所もあります。4mでは車はすれ違うこともできません。災害時には6m以上の道路が必要とされています。 ブルサの朝ネコです(写真下)。後で夕ネコも紹介します。柄が似ているが、三匹は別なミケネコです。 八時少し前にホテルに戻り、食事です(写真下)。 五つ星を自認するだけあって食べ物は豊富です。写真下左はミツバチの巣で、中国など、市場で何度か見かけても、買うわけにもいかず、なかなか食べる機会がありませんでした。 朝の買い出し 予定どおりの時間にホテルを出発(9:04)。出発が9時と遅いのは、早く行っても花が開いていないからです。このホテルに二泊なので、荷物の積み込みもなく、楽です。 ホテルの近くのスーパーにより、昼食の買い出しです(9:10)。 入口は狭いが、中は広く、品ぞろえは豊富です(写真下)。 ここでも様々な種類のチーズがたくさん売られていて、うらやましい(写真下)。日本はまだチーズが日常の食べ物として根付いていないし、値段も高すぎる。 私がリンゴを買おうとすると、昼食用に用意してくれるという。小さなリンゴで、うまかった。 ピンクのプリムラ ウルダーでの最初の花の観察はプリムラです(写真下)。園芸品種でもおかしくない花が林の中に咲いています。林の中でも広葉樹なので春先は葉もなく、地面まで十分な光が当たります。それでも、樹木の少ない斜面に多く咲き、樹木が混んでいる奥にいくとなくなります。 写真上下 Primula vulgalis このプリムラはヨーロッパに広く分布し、アフリカの北部、トルコやアルメニア、シリアにも分布します。 色はピンクが多いが、中には写真下左のように白や、写真下右のような桜色のような薄いピンクもあります。 園芸種として見慣れた花とは言え、自然の林の中に咲いているのを見ると感動します。 ここは標高1000mをこえるブナ林で、プリムラ以外にも少し花があります。 写真下のスミレはヨーロッパでは非常に一般的なスミレです。Early Dog-violetという英語名がついています。昨日はearly spider-orchidで、今日はEarly Dogです。良く意味はわからないが、「早起きのイヌスミレ」くらいの意味でしょうか。 写真上下 Viola reichenbachiana 写真下の植物は、オリエンタリスという名前がついているわりには、分布は南東ヨーロッパから西アジアで、いわゆる東洋ではありません。乾燥にも湿気にも強く丈夫で、イギリスでは自生が確認されています。 写真上 Trachystemon orientalis 写真下はカモミールの仲間で、カモミールから白い花弁を取れば、そんな印象です。トルコ、イラン、コーカサスに分布します。 写真上 Tripleurospermum decepiens ウルダー国立公園の入口 ウルダー国立公園の料金所に来ました。自転車(bisklet)から大型バス(Otobus)まで細かく料金が規定されているのに、料金表の右隣の看板では人の姿に斜めの赤線が入っています(写真下左)。「Dikkat Yaya giremez」を翻訳機にかけてみると、「注意 歩行者無し」となりますから、これは料金が無しという意味ではなく、歩いて入っていけないという意味でしょう。歩いて入るのはダメ?? 写真下がウルダー国立公園の地図で、私たちがどこにいるのか、正確にはわかりません。 黄色いクロッカスが林の間の開けたところに花を咲かせています(写真下)。 ここには二種類のクロッカスがあり、シベが黄色と赤の違いです(写真下の上段と下段)。ただ、老眼の私はいちいちシベの色など見ていないから、区別しようという気もない(笑)。 写真上 Crocus garganicus 写真上 Crocus chrysanthus ここに生えているのは黄色いシベが多いが、赤いシベがクロッカスとしては一般的らしい。バルカン半島やトルコが原産です。 雪や雨のせいか、寝てしまっている花が多い。写真下の後ろに見えているのは残雪です。 クロッカスと同じ所にシラーも咲いています(写真下)。 写真上 Scilla bifolia このシラーはヨーロッパからロシア西部、またトルコやシリアまで分布しています。 周囲は巨木といってもいいくらい大きな樹木が茂っています(写真下)。写真上などの地面を覆っているのは、その枯れ葉です。 写真下は薄紫のエンゴサクで、それほど数は多くありません。Pacific bulb societyの説明では、トルコの西アナトリアの標高700~2000mの石の多い丘の中腹に生えているとあり、ここはまさにその条件にぴったりです。 写真上下 Corydalis wendelboi 少しですが、写真下のような色がもっと薄い紫で、青味がかった花もあります。 写真下は先ほどプリムラの近くで見たスミレとは別種です。バルカン半島などに多く分布します。花がきれいですから、乱獲されているようです。 写真上下 Viola gracilis 写真下はキバナノアマナです。日本のそれと大きさも外見も、春先に咲くのもそっくりです。 写真上 Gagea taurica Kirazliyaylaのクロッカス 標高1500mほどのKirazliyaylaに到着。この敷地にレストラン、ロッジ、キャンプ場、トイレなどがあります。スキー・シーズンは終わっているし、周囲にはまだ雪が残っている寒い時期ですから、観光客はほとんどいません。 観光客が少ないのは幸いで、敷地には薄紫や黄色のクロッカスが生えています。 写真上下 Crocus garganicus 背後にあるのは雪で、クロッカスが雪が溶けるとすぐに花を咲かせるのがわかります。もしかしたら、花を咲かせた後で葉をのばすのだろうか。 私のクロッカスの印象は「花壇に植えられた花」でした。てっきり、品種改良されて、あんなに花が大きくなったのかと思っていたら、自然のままだったのだ。 クロッカスが生えているあたりはキャンプをしたのか、焚火の跡などもずいぶんあります。実際には、写真下右の看板のYerde ates yankamak yasaktirとは発火禁止という意味のようですから、ここでの焚火は禁止です。 写真上 Crocus biflorus ssp.
Pulchricolor クロッカスの自生地の破壊のように見えます。しかし、これは逆かもしれません。それを示すのが、この施設周辺の衛星写真です(写真下)。周囲は樹木に覆われています。クロッカスが生えているのは、人間が樹木を伐採した野原のほうで、森の中ではありません。背の低い小さな植物には良くあることで、人間が樹木を切り倒して作った陽当たりの良い場所を彼らは好みます。 花の色は薄い紫から、さらには白い花もあります。写真下左など、まるで白い陶磁器みたいです。 写真下左のように、たった一本だけクリームの花もありました。 ここはクロッカスがなければ、荒れはてた野原です。私の住む山形も雪の重みで草などはなぎ倒されるから、雪が溶けた春先には荒れた雰囲気です。クロッカスは寒さに強く、雪融けの後、すぐに荒れはてた荒野をお花畑に変えている。 陽ざしに灯りがともったようなクロッカスの花を見ながら、この光景を雪が溶けたばかりの春先の山形でも再現できないだろうかと考えました。 写真下左看板を見ると、珍しい鳥もいるようだが、私たちが見かけたのは写真下右だけで、これは珍しい鳥ではなく、ただのカラスです(笑)。 ここでは様々な草花が見られるらしく、看板があり、写真下段のように柵には花の写真が数十も掲示されています。 ここの自然保護に地元の自治体や大学が連携しているようで、そのマークが飾られています(写真下)。きっと犬クンたちも協力しているのでしょう(笑)。 花はクロッカスだけではありません。写真下のオーニソガラムの仲間は、ヨーロッパからコーカサスなどに分布します。トルコにはオーニソガラムだけでも61種類あり、約半数が固有種です。写真下は固有種ではありません。 写真上 Ornithogalum wiedemannii 黄色いプリムラ 斜面の林の奥に向かって、黄色いプリムラが咲いています。先ほど見たプリムラと色が違うだけで種類は同じです。この黄色いプリムラのほうが一般的のようです。 写真上下 Primula vulgalis 日本でも園芸種としてプリムラは一般的で、花壇などに良く植えられています。私のところにも黄色いプムラがあり、毎年、春になると花を咲かせます。 日本にはこの種のサクラソウはないから、いかにも園芸種という印象で、私はあまり好みではありませんでした。こういう野生種を見るまで、てっきり品種改良された姿だと思っていたのです。 しかし、自然に生えているの姿は、市販されているプリムラとは色が違うだけで、ほとんどそのままと言っていいくらいです。整形美人かと思っていたら、違うようで、失礼しました(笑)。 私のところのプリムラは、冬は雪が最後まで残るような陽当たりも悪い北側にあるのに、見事に花を咲かせるだけでなく、少しずつ増えています。その根性に感動して、試しに環境の違う所にも移植したら、それぞれの場所でまた増え始めました。 先に見たプリムラもここのも、どうやらこういう広葉樹の環境が好きらしい。そうとわかれば、私も植える場所を樹木のある場所など、ここと似たような所を探してみましょう。 道端で昼食 朝、スーパーで買った食材で昼食です(13:22)。道端での食事は楽しいのだが、陽ざしがなく、肌寒いのが残念。道端と言っても、車はほぼ通りませんから、埃に悩まされることはありません。 食事をしている近くにも薄ピンク色のプリムラが咲いています。飯なんかどうでもいいから、プリムラの写真を撮りましょう。 写真上下 Primula vulgalis 色が違うだけで、黄色と種類は同じです。 牧草地の端の山すそに廃屋があります(写真下)。 元々は人家だったのでしょう。桜のような白い花(写真下左)とサンシュユのような黄色い花(写真下右)が咲いています。白いほうは家の近くにあるから、果樹かもしれません。 写真上右 Cornus mas 人間がいなくなって廃屋が朽ちはてても、草花は見事に花をつけている。人間を主体にしてみるともの悲しいが、花を中心にみれば、枝を切られることもなく、自由奔放に芽吹き、花を咲かせる春が来たのだから、素晴らしい光景です。 クリスマスローズの群落 山の斜面にクリスマスローズが生えています。この花は近所の量販店で売られているから、姿はお馴染みです。それが自然に山の斜面にたくさん生えているのがすごい。私は野生で見るのはたぶん初めてです。 写真上下 Helleborus orientalis アネモネの仲間ですから、花弁のように見えるのはガクです。 写真下のように、咲き終える頃なのか、かすかにピンク色をおびている花もあります。こういうのを選んで品種改良したのでしょう。19世紀後半からさかんに品種改良がおこなわれ、今では園芸品種が1000種類もあるというから、すごい。 ここに生えているHelleborus orientalisはギリシャやトルコが原産地で、丈夫で育てやすいことから、栽培品種がたくさん作られています。日本名はハルザキクリスマスローズです。 ここの山の斜面は、私の裏山と比較すると急斜面というほどではないものの、道がないので、登りやすくはありません。だから、あまり人も入らず、クリスマスローズも残ったのでしょう。 クリスマスローズが咲いているのは東向きの斜面で、密生しているのは一部の斜面だけです。その周囲にいくと密度が下がります。丈夫だというから、あまり環境を選り好みしないようでも、人間にはよくわからないような、彼らのお気に入りの条件があるらしい。 ここでもスミレがあります(写真下)。今日、午前中に見た二種類のビオラとも別種です。日本のスミレもそうで、私の目には区別がつかない。 写真上下 Viola alba コケと一緒に生えているので、なかなか絵になります。 ネットで見ると、このスミレはどちらかというと白が一般的なのに、ここには白はありません。ヨーロッパ全体と黒海沿岸まで分布します。 斜面にはホトケノザがたくさん生えています(写真下)。日本のそれと姿形はそのままで、花が大きく、少し紫の入ったピンク色がきれいです。花が大きいので一輪でも見ごたえがあります。 写真上下 Lamium garganicum こんな可愛らしい姿なのにホトケノザとはまた辛気くさい名前を付けたものです。葉が仏の座るハスの花を連想するから付けたようです。オドリコソウ属なのだから、ハルオドリコソウとか、もう少し花が喜びそうな名前をつけてほしい。 南ヨーロッパからトルコまでの広い範囲に分布します。 岩場の斜面の花 皆さんが崩れやすい斜面に登って熱心に花の写真を撮っています(写真下)。 それが写真下のマメ科の植物です。ここはトルコ北西部ですが、この花は地中海に沿ってトルコ南部からシリアやレバノンなどに分布しているとあります。 この植物から抗酸化性の物質を抽出したという論文がありますから、人間にとっても有用な植物かもしれません(Industrial Crops and Products, 84,2016, pp.254-262)。こんな石だらけの斜面に生えているのだから、生命力がすごいのはわかります。ただ、有用な植物だとわかり、乱獲されると困る。 写真上下 Cytisopsis dorycniifolia すぐそばに同じくマメ科の植物が生えています(写真下)。Astragalusの仲間だとはわかるが、種類が多いので特定できません。 写真下のムスカリはその姿から「アルメニアのブドウ・ヒヤシンス( Armenian grape hyacinth)」と呼ばれています。地中海、ギリシャ、トルコ、コーカサとかなり広い範囲に分布しています。写真下でも赤紫色した花もあるように、花の色は紫、青、白、ピンクなどがあるそうです。 写真上下 Muscari armeniacum ムスカリのそばに赤味をおびたトウダイグサの仲間があります(写真下)。ブルガリア、ギリシャ、そしてここなどトルコの一部に分布しています。 写真上 Euphorbia anacampseros このあたりの山の斜面は岩だらけでも、それほど険しくはありません。 写真下は先ほどのムスカリと似ていますが、ムスカリではありません。昨日も黄色いアヤメの所で見かけました。こちらのほうが花だけでなく、葉もみずみずしい印象です。 写真上下 Hyacinthella lineata 昨日の花よりも花弁に透明感があり、まるでガスの炎みたいで、きれいです。 ネットで検索すると、この植物だけのトルコ語の研究論文があります(Ekoloji
,17,68,pp.24-32,2008)。ただ、概要を読んでも、花の説明があるだけで、何がオリジナルなのかよくわからない(笑)。 白花が一本だけありました(写真下左)。ただ、やはりガスの炎のほうがきれいです。 写真下は日本でも雑草化しているツルニチニチソウの仲間です。こちらのほうが花弁が少し細長く、大きい。蔓状に枝をのばして地面を這って紫色の花を咲かせています。 写真上下 Vinca herbacea 写真下はたった一本だけ見つけました。キンポウゲの仲間でしょうか。 集落の周囲の花 山の麓には集落が点在しています(写真下)。 集落の中で、土手一面の黄色いプリムラを見つけました。街中の個人の敷地なので入れないが、なんとも見事です。所有者が大事にしているのでしょう。 写真上 Primula vulgalis プリムラの花畑と道路との間の柵の根元に、葉のないウツボグサの仲間が花を咲かせています(写真下)。ハシバミなどの根に寄生し、ヨーロッパに広く分布します。 写真上 Lathraea squamaria 写真下はキクザキイチゲです。私の好きな花の一つで、まさかこんな所でお目にかかるとは予想もしませんでした。外見はとても良く似ているが、やはりちょっと雰囲気が違う。日本のキクザキイチゲはどこかはかない雰囲気を漂わせていているが、こちらは明るい。 写真上下 Anemone blanda 写真下は本日の4種類目のスミレです。私にはどれもタチツボスミレに見えてしまう(笑)。ルーマニア、クリミア、コーカサス、西シリア、ブルガリア、ギリシャ、トルコに分布します。 写真上 Viola sieheana 黄色いキクの仲間が咲いていて、写真下ではその大きさがわかりにくい。高さは30cm以上もあり、茂みの中でも良く目立ちます。 写真上下 Doronicum orientale 同じヤブの中に、バイモが少し咲いています(写真下)。バイモは下を向いているので撮りにくい。このバイモはギリシャの北にあるアルバニア、ギリシャ北部、ブルガリア、トルコ西部などの山野に分布します。 写真上 Fritillaria pontica 写真下のフウロソウをネットで検索すると、野生種としての説明がほとんどなく、園芸種として出てきます。 写真上 Geranium asphodeloides 朝方は曇り空でしたが、午後は後半から少し陽ざしがありました。 帰り道 今日の花の観察も終えて、来た道を戻ります。 道端には時々、店があります(写真下)。 写真下左は手作りのヨットの模型を売っています。写真下右でぶら下がっているのはサンタクロースの衣装でしょうか。でも、今はクリスマスの時期からは程遠い。 ホテル近くの繁華街の通りまで戻ってきました(写真下)。 こんなふうに写真を並べると、にぎやかな街のように見えますが、店はそんなにたくさんはありません。 夕方のブルサ猫 ホテルに到着して、夕飯まで少し時間があるので、散歩です(17:09)。帰宅ラッシュで通りは混みあっています(写真下)。 ロータリーから東にモスクのミナレット(塔)が見えたので、行ってみることにしました。Hüdavendigar
Mosqueで、オスマン帝国時代の1365–1385年に建てられたというから、歴史ある建物です(写真下)。1885年のブルサ大地震で大幅に拡張改修されたようです。 モスクの北側は公園になっていて、そこから市内が一望できます(写真下)。 公園には洗い場があるから、モスクに入る前に、ここで顔や手足を洗うのでしょう(写真下右)。イスラム教が清潔を要求するのは優れた部分です。 モスクの近くの住宅街にたくさんネコがたむろしています。モスクよりも私はこっちのほうが好きです。なつきこそしないが、カメラを向けてもそれほど人を恐れていない。ネコの常で、餌をくれる相手なのか、それとも危ない相手なのか、見極めようとしています。 棲み処を確保して、爆睡中のネコもいます(写真下右)。飼い猫ではなく、「地域猫」のように、この地域の人たちが餌を与えているから、このあたりに集中しているのでしょう。 私の近所にも地域猫がいて、餌をやっています。都会なら野良猫に餌をやるのは問題になるが、私の所はド田舎なので、誰も気にしません(笑)。餌をやると増える危険性がありますが、山形の冬は雪が深くて寒いので、野良猫は餌が捕れず、凍死や餓死します。去年までいたアイツが今年は見かけないなどよくあります。一般に野良猫のオスの寿命はわずか5年と言われていますから、山形はもっと短い。 写真下は人類といって、ネコとは別な生き物です。私がネコの写真を撮りながらウロウロしていると、信号待ちの車から、何か話しかけて来ます。トルコ語なんてわかるはずもない。どうやら、「オレの写真を撮れよ」と言っているのが、わかりました(笑)。 ケーキはいつ確保するか ホテルに戻り、一階奥のレストランで七時から夕飯です(写真下)。 トルコはイスラム教徒が多く、酒を飲まないので、男性でもお菓子が好きな人が多い。写真下のようにデザートが並んでいると、全部一個ずつ試してみたいが、そうもいきません。さりげなく前を通過して目星をつけておき、食後に再度取りに行くか、あるいは無くなる危険を回避するために、先に確保しておくか、判断に迷うところです(笑)。 |