トルコ北西部の早春の花 5日目 2019年4月2日(火) ブルサ → ギョイヌック → ボル 時差ボケが治るはずもなく、四時前には目が覚めて、五時半頃に起きました。外は晴れています。 今日はブルサを出発して、東にあるボルに行き、途中で花を見ます。天候はそれほど心配なさそうですが、心配なのは気温です。 今日は移動距離が300km近く、出発は少し早目の8時なので、朝の散歩は無しです。七時からホテルのレストランで朝食です(写真下)。 春霞のブルザを出発 予定どおり、八時にホテルを出発しました。写真下のように、ブルサの街は春霞です。 通勤時間にあたっているので市内の道路は大渋滞です(写真下)。 写真下左の道端にラフレシアのような巨大で真っ赤な花が咲いています(笑)。交通渋滞のストレスを少しでも和らげようという工夫なのか、私にはただの悪趣味にしか見えない。 道と並行して緑色の電車が頻繁に走っていて、公共交通機関もあることはある。しかし、ホームを見ると、日本のラッシュアワーとは比較にならないほど閑散としています。たまたまなのか、写真下の三つの車両はすべて形が違う。 街中で、日本と違うのがモスクのミナレット(塔)が目立つことです(写真下)。 田園地帯を走る 郊外に出れば、なおさら塔が目立ちます(写真下)。トルコも地震が多いから、あんな細い塔では倒れないのだろうかと不安になります。 農村が点在するゆるやかな丘陵地帯を走ります(写真下)。 ガソリンスタンドでトイレ休憩です(9:18)。この時の屋外の気温は12℃ですが、この日はけっこう暑かった。 この店で意外な物を見つけました。500mLのコカコーラです。トルコでもコカコーラは珍しくありません。ところが、そのいずれが缶か、1.5Lなどの大きなペットボトルばかり、500mLのボトルはありません。今回の旅行では、この店で見つけたのが唯一でした。4トルコリラ、約84円ですから、日本よりもやや安い。 松森さんがコーヒーを頼むとわずか1トルコリラ、約22円でした。小さなカップとは言え、安い。日本の高速道路のパーキングエリアで、自動販売機でいつも私が飲むのは180~200円です。 店の表では「BURN」というエナジー・ドリンクが売られ、しかも、その隣には、エンジンオイルが売られている(写真下左)。「燃えろ!」という点では同じなのだろうが、さきほどの道路の土手に飾られた花と同じで、ちょっと日本人の感覚からはずれます。 ブルサから50kmほど東にあるYenisehirという街に入ってきました(写真下)。 街は人口5万人ほどの小さな地方都市で、私たちはただ通過するだけですが、トルコの他の地域同様に、古い遺跡など数多く残っている古い街です。 (http://www.bursa.com.tr/yenisehir-506.html) 食料の買い出し 街の中心部にある小さな食料品店で本日の昼食の仕入れです(9:31)。店の床には段ボールが敷いてある(写真下右)。 写真下左のような、パンがケースの中だけでなく、写真下右のように包装もされず、むき出しのまま売られている。 日本の店と違うのが、写真下の腸詰です。トルコでは時々、店先にこういう腸詰がぶら下げられている。 隣の店では穀物を売っています(写真下)。 わざと小さな店や閑散とした所を写しているのではなく、通過した範囲では、街はおおよそこんな雰囲気です。 街を出ると、周囲は春霞に覆われています(写真下)。乾燥しているようでありながら、実際にはかなり湿気があるらしい。 その中でも相変わらずモスクの塔だけは目立ちます(写真下)。 陽が射してくると、春霞も薄れて、視界が広がり、先ほどよりも、麦畑らしい緑が増えてきました(写真下)。 黄色いアヤメ 黄色いアヤメがあるという丘に到着しました(10:45)。 二日前にもこのような丘で見たのと同じ黄色アヤメで、こちらのほうが数が多い(写真下)。 写真上下 Iris pumila ssp. Attica このアヤメは写真下のように、まるで両腕を腰に当てて、肩には毛皮をかけて、「どうよ」と言っているように見えます(笑)。 腰に手を当てて威張っていても、実際は小さくてかわいらしいアヤメです。 二日前のアヤメもそうだったように、普通は花弁の端が茶色ですが、写真下右のように全体が黄色い花もあります。 きれいなアヤメがあるというのに、ゴミを捨てる心ない人たちがトルコにもいます。同じ瓶が捨ててあるから、業者の仕業でしょう(写真下)。 アヤメのそばに亀がいます(写真下)。チチュウカイリクガメの仲間でしょう。 写真下は見慣れたジンチョウゲです。ジンチョウゲの香りがすると春がきたと思うくらい、私の頭の中ではジンチョウゲと春は一緒になっています。野生で見るのはたぶん初めてです。日本のジンチョウゲは中国からきたもので、ここのジンチョウゲも姿形は良く似ている。イタリア南部からシリアやコーサスまで見られます。 写真上下 Daphne sericea ジンチョウゲのように見たことのある花と、写真下の上段のように初めての花もあります。 写真上左 Globularia trichosantha 写真上右 Muscari neglectum 写真下はセネシオの仲間で、似たような種類が多すぎて、判別が難しい。 街を通り過ぎて、次の花の観察に向かいます。 崖っ淵のアヤメ 目の前のあの崖にアヤメがあるという(写真下)。これを登るのですか・・・登りました(笑)。 写真下のような急峻な崖で、その間にアヤメが咲いているのが見えます。では、登りましょう。 私は途中まで登り、そこでやめました。もっと登れるが、大きな岩さえもぐらついており、私が乗ったために石が崩れたら、下にいる人を直撃します。危ないと声をかけても、狭くて逃げ場がない。人を殺す前に登るのを止めました(笑)。 背丈は日本のアヤメやカキツバタと同じくらいで、葉は幅があり、大型のジャーマン・アイリスのような印象です。 写真上下 Iris junonia 花の色は大まかに二種類あって、黄色(写真下左)、紫(写真下右)、そして黄色と紫が混ざった花です(写真下中)。 数では黄色が多い。その黄色も写真下左のように、黄色は少数で、多くは写真下中のようにクリーム色から薄黄色で、また写真下右のように紫が混ざっています。 ウィキペディアの説明によれば、花は青紫、薄紫、薄い青、白、クリーム、黄色で、しかもこれらが混ざった色もあるというから、ここの花はわりと標準的なのでしょう。 このアヤメはトルコが原産なのに、固有種とは書いてありません。またトルコの南部や南東部に分布しているはずなのに、ここはトルコの北西部ですから、かなりずれています。 私の好みのアヤメは尾形光琳が描いた「燕子花図(かきつばたず)」のような単色の濃い紫です。和服を着た楚々とした美人を連想させる。この美人は我が家の畑に広がり、種がたくさん採れるので、ばらまいて光琳の絵のようなアヤメ畑を目指しています。だから、黄色と紫が混ざっているここのアイリスはちょっと好みから外れています。 崖を降りて、山裾を少し移動すると、そこにもいろいろな花が咲いています。 写真上左 Anagalis arvensis 写真下は和名がヒメキンセンカという名前どおりで、キンセンカを小型にしたような花です。日本にはキンセンカよりも古い時代に来たというが、私は見たことがありません。原産地はヨーロッパの中央から南にかけてです。 写真上 Calendura arvensis 写真下の花からは有効なエッセンシャルオイルが抽出できるとか、老化防止に効果があるという研究論文があります。乱獲が恐いから、商品化されないほうが良い。 (Industrial Crops and Products, 77, 23, 2015, pp.
676-679)(Industrial Crops and Products, 118, 2018, pp. 290-295) 写真上 Hypericum origanifolium 変わった花と亀 低木の生える丘の上に何かあるようで、ガードナーさんが探しに行きました(写真下左)。無いと無駄足になるので、声がかかるまで待ちます(笑)。 いたあ!本日二匹目の亀です(写真下右)・・・もちろんカメを探しに行ったのではありません。でも、カメを見ると旧友に会ったようで、うれしくなる。 間もなく、呼ぶ声が聞こえて、ヤブの中に変わった花がありました・・・なんだ、これ(写真下)。花は五センチほどで小さい上に目立たないので、一度目を離すとどこにあるのか、わからなくなる。形はボルネオで見たウツボカズラか、日本のウラシマソウやマムシグサを小さくしたような印象ですが、もちろん別種です。 写真上下 Aristolochia pallida 南ヨーロッパからトルコにかけて分布しています。受粉はハエによって行われるという研究論文が出ていますから、臭いはかがないほうがよさそうです。(Flora - Morphology, Distribution,
Functional Ecology of Plants, 203, 2, 2008, pp. 175-184) 生えているのは写真下のようなヤブが生い茂っている根元なので、指さされても、どこにあるかよくわからない。他の花は他の人に「このあたりにある」と自分の立っている位置を示すだけで十分なのに、この花は直接さし示さないと無理です。 写真下はもう毎度おなじみのムスカリです。 写真上 Muscari neglectum 写真下は今回初めて出てきました。しかし、どこかで見たような姿です。日本ではオオアマナと呼ばれて、花壇などでは良く見られ、私はハナニラと呼んでいる花です。ヨーロッパからトルコ、北アフリカまで広く分布しています。 写真上 Ornithogalum umbellatum 昼飯は寝て待て 道路脇の空き地に車を停めて昼食です。晴れた日の外の食事は楽しい。 食事をしているそばに小屋があり、黒い犬がいます(写真下左)。ここは水場もあり(写真下右)、人々が立ち寄るから、餌を待っているのでしょう。換毛期なのか後ろ足の部分が茶色に見えますが、黒い犬です。 犬は食事をしている私たちのほうに近寄ることもなく、小屋の後ろに寝たままです。助手のケレムさんが食事の残りを犬の口元まで差し出すと、犬は起き上がろうともせず、ねそべったまま食べます(写真下左)。年とって動けないのだろうか? 「人間がいなくなるのを待っているのだ」というお客さんの推測どおり、私たちのバスが出発すると、すぐに軽い足取りで犬は出てきて、私たちが残してあげた食べ物を食べ始めました(写真下右)。果報は寝て待てで、なかなか賢い犬です。 道端に見える建物はたぶんトルコの一般的な庶民の家でしょう。屋根に太陽光を利用した給湯器が付いています(写真下の上段)。 ベランダに干した洗濯物はヨーロッパではあまり見られないのに、トルコでは良くみかけます(写真下)。 街中では、年寄りだけでない男性たちが昼間から、暇そうにたむろしています(写真下)。 トルコの失業率は10%くらいと高く、理由は急激な人口増加です。労働人口が急激に増えたために、高学歴の失業率さえも高くなっています。一方で若い人が多いという人口構成から、これからのこの国は発展を見込んで投資する価値があるという見方もあるようです。 ヒツジの群れと羊飼いです(写真下)。今回の旅行ではそれほど見かけませんでした。 この頃から、周囲の風景が少し変わってきました。それまでの山が低木の生い茂るヤブのような状態だったのが、このあたりから松などの背の高い樹木が山を覆うようになりました(写真下)。こちらのほうが雨量が多いのでしょう。 丸くないモスク 派手なピンク色のホテルが併設されたガソリンスタンドでトイレ休憩です(14:41、写真下)。 トイレを無料で利用させてもらうだけでは申し訳ないので、何か買い物をしたいのだが、ここはあまり品数が多くありません(写真下)。 写真下は畑で働いている人たちで、実はあまり見かけません。トルコは農業国で、東部では地主制度がまだ残っているそうです。必ずしも弊害ではなく、大規模農場と雇われた社員という関係で、効率よく生産できます。ただ、そうなると、小規模な農家は太刀打ちできない。 相変わらずモスクの塔があります。モスクとは写真上右のようなドーム型の丸屋根だと私は決めつけていたが、普通の屋根の建物もあるようです(写真下の下段)。朝から、何回か見た時は、近くの別な建物なのだろうと思っていました。 ギョイヌックの立派なトイレ 山から下りる途中から、屋根と壁の色が統一されたきれいな街並みが見えてきました(写真下)。 ギョイヌック(Goynuk,Göynük)はV字型の谷に沿って作られた4000人ほどの街で、築年数が100~150年ほどの統一された木造建築が斜面に並んでいます。解説を読んでも、どうしてこのようなデザインが統一されたのか、良くわかりません。何か取り決めがあったはずで、自発性に任せていたら、こうはならなかったでしょう。実際、注意深く見ると、ルール違反の建物があります(笑)。 とてもきれいなのだが、屋根に太陽熱温水器や太陽電池、衛星放送の受信アンテナ取り付けてあって、やや見苦しい。 広場の真ん中に地下鉄の入口のようなトイレがあります(写真下左)。地下の真新しいトイレはすばらしい。これはモスクに行く前に、顔や手足を洗うための設備です。 ここは単なる土産物屋ではなく、いずれの店も半世紀くらいの歴史があるそうです。月曜日には近隣の人たちが集まるバザーが開かれ、90店舗もの店が開かれるのに、今日は火曜日ですから、一日違いで、とっても残念。 私たちは広場の周囲を少し散策したくらいだったので、街の中を半日くらい散歩したら、楽しいでしょう。写真下左の駐車場になっている広場を中心にバザーが開かれます。 写真下は、ガジ・シュレイマン・バジャ・ハマムという公衆浴場です。 写真下は1464年に造られた霊廟で、アクシャムセッティン・トゥルベ(Akşemseddinin Hz.
Türbesi)というトルコでは有名な人が祭られています。私は最初、古い建物を利用したレストランかと思いました(笑)。開けられた入口から棺桶が見えたので(写真下右)、あれに遺体が入っているのかと助手のケレムさんに聞くと、遺体そのものは地下にあるそうです。 偉人の棺桶や墓場よりも、生きている猫のほうが私は好きです(写真下)。公園の中ではデート中のカップルもいます(写真下右)。 道路の擁壁に、この街の様子を描いた白黒の絵が飾られています(写真下)。 道路の擁壁でわかりやすいのが写真下で、日本ならコンクリートのブロックなどで作るところを、ここでは加工しやすい自然石がたくさんあるので、それを利用しているのでしょう。手間暇はかかるが、材料費は安くあがるはずです。 クロッカスの大群落 道路の周囲の山は松林です(写真下)。トルコの松は、ちょうど日本の杉のように真っ直ぐで背が高い。ここのはきちんと下枝が刈られていますから、手入れされています。しかし、私の住んでいる地域では、誰も松林を手入れしないから、今でも松くい虫などにやられて、悲惨な状態です。今回、トルコを見た範囲では松くい虫の被害はありませんでした。 車は山の中に入り、標高を上げて行きます。周囲の山には雪が残っています(写真下の下段)。 標高1400mほどの大きな湿原に到着しました(16:54)。 クロッカスが一面に咲いています(写真下)。これまでのクロッカスとは別種です。この地方だけの固有種だという解説もある一方、トルコ北西部や南部にもあるという記述もあります。ここは湿地帯なのに、1000~1700mの乾燥した石の斜面や牧草地に生えるとの記述もありますから、どうやら適応性があるようです。 写真上下 Crocus abantensis 今回の旅行ではクロッカスは頻繁に見ましたが、ここは最大の群生地です。冷たい風に激しく吹かれています。 あまりに広い範囲に群落しているので、全体像を撮影するのはほぼ無理です。 このクロッカスは青色の花があるようで、ぜひお目にかかりたい。残念ながら、ここのはほぼすべてが薄紫で、青は見かけませんでした。 湿原の中には川が流れ、所々に池塘もあります(写真下)。 花はクロッカスだけではありません。写真下はクロッカスと印象が似ているが、クロチカム(イヌサフラン)の仲間です。 写真上下 Colchicum triphyllum 根元から何本かまとまって咲くのが多い中、写真下は一輪だけ咲いています。 日本語の花のホームページの中に、クロッカスは春に咲き、クロチカムは秋に咲くと書いてありました。これは明らかに違うと思います。ごらんのように、自然のクロチカムは春にも咲くし、また秋に咲くクロッカスもあります。 ここは盆地で、四方の山から水と土砂が流れてきて、ほぼ平らな湿地帯になっています。 お馴染みのシラーがここにも生えています(写真下)。 写真上 Scilla bifolia 写真下もお馴染みのキバナノアマナが、環境が合うのか、それなりに群生しています。 写真上下 Gagea fistulosa ヨーロッパから中国まで、ユーラシア大陸全体に分布するというから、見た目よりははるかに丈夫な植物のようです。 湿原から山の斜面を登ると、黄色いプリムラが咲いています(写真下)。昨日、林の中で見たのと同じプリムラです。あまり数が多くなく、葉も小さいところを見ると、この花は林の下のほうが好きなようです。 写真上 Primula vulgalis 小さなシクラメン 林の中に小さなシクラメンが咲いています(17:51)。 写真上下 Cyclamen coum このシクラメンはトルコだけでなくブルガリア、ジョージア、さらに地中海に面したシリアやイスラエルでも見られます。2011年にイスラエルを訪れた時、ゴラン高原近くのオデムの森という公園の隅で、ゴミの間に生えていました(笑)。 こんな寒い所でもシクラメンが咲くのなら、日本でも露地で栽培できるのではないかと、シクラメンに詳しいお客さんに聞いたら、関東など夏が暑いので難しいだろうとのことでした。 ここにもクリスマスローズの見事な株があります(写真下左)。 写真上左 Helleborus orientalis 湖畔のホテル ボルのホテル・Abant Palace Hotelに到着(18:14)。犬クンもお出迎えです。 (https://www.taksimotelcilik.com.tr/tr/abant-palace-otel#anasayfa) ホテルはアバント自然公園(Abant Tabiat Parkı)にあるアバント湖(Abant Golu)に面しています。リゾートホテルで、宿泊費はネット上でのこの時期は13,480~15,369円となっていますから、高級ホテルです。 ホテルの敷地はかなり広い。芝生が広がり、子供用の遊具まであります(写真下)。 受付のカウンターは入口から少し奥にあります(写真下左)。 ロビーはかなり広く、おしゃれな調度品が置いてあり、さすがは五つ星(写真下)。 七時半からホテルにあるレストランで食事です(写真下)。 食後に紅茶が出ました(写真下左)。食後のお菓子はやはりお茶がないと食べにくいので助かります(写真下右)。この真ん中がくびれたガラスコップがトルコでは標準的な入れ物です。とてもオシャレなのだが、取っ手がないので、熱くて持ちにくい。 写真下が私の部屋です。無料の水があるのに、湯沸かし器がありません。他のお客さんが要望したところ、翌日には全員の部屋に湯沸かし器が置いてありました。 部屋は五つ星ホテルにしてはあまり広くなく、スーツケースを広げることを考えにいれていない。土地の値段が高い都会のど真ん中と違い、ここは敷地も十分に広さが取れるのだから、ほんの少し部屋を広くしたら、ずいぶん使いやすくなったはずです。すべての部屋から湖が見えるようにしたため、横幅を狭く取ったのでしょう。それなら細長く作ればよいだけです。 エアコンはなく、代わりに温水暖房機があるのは(写真下)、ここは1200mの高地ですから、夏でも涼しく、冷房など必要がないのでしょう。 五つ星ホテルだというのに、バスタブはありません。 窓からは目の前のアバント湖(標高1312m)が見えます。ホテルは174室の各部屋から湖が見えるようにしたので横に細長く、ロビーから自分の部屋にたどりつくのに時間がかかります。 特に大きな問題もありませんし、湯沸かし器の要望にも対応してくれましたから、このホテルの個人評価は五段階評価の4.0で満足とします。 ここに二泊します。 |