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10 11 12 8日目 2012年6月10日(日) 塔城→国家公園→維西 朝七時起床。薄曇りです。昨夜は暗くて良くわからなかったが、窓から見ると、ここは幹線道路沿いの小さな街なのがわかります(写真下、標高約2100m)。 ホテルの窓にマダラチョウらしいのが外に出られなくなっています。助けてあげたいが、窓が高くて届きません。 今日は、この後、近くの自然公園に金糸猴というサルを見て、その後、百キロほど南にある維西に行きます。昨日と違い、距離が短いし、道路も悪くないので楽です。 まずは街に出て朝食です。ホテルにもレストランがあるのだが、昨夜到着するのが遅かったので、料理人に連絡が取れませんでした。街はまだ目が覚めたばかりらしく、人通りも少なく(写真下左)、中国で良く見られる光景として、道端で歯磨きをしています(写真下右)。 街は取り立ててどうだということもなく、しいて言えば、赤色の建物が多いのが特徴でしょう。 もう一つ目につくのが、二階に麦が干してあることです。この地方の農家では珍しくない光景ですが、ここでは街の中心部でも見られます。写真下左など、通りに面した店の二階に干してあります。 マネキン人形のお姉さんが店番するそばで親子が朝食中です(写真下左)。写真下右の店は鶏肉店です。日本と違い、生きたまま売られている。 街の中心部らしい所に「魅力小鎮 塔城」という石碑があります(写真下)。日本流に言えば「魅力的な街 塔城」といったところでしょう。しかし、お言葉に逆らうようで申し訳ないが、街並みが特にきれいということもなく、魅力的には見えません。魅力とは、その上にある大きな横断幕に書いてある内容でしょう。 「国宝 ―― 滇金丝猴家園」 金糸猴とは中国にしかいない珍しいサルのことで、我々は午前中にこの近くの公園に見に行く予定です。 小さな街なので朝食がとれそうな店を探しても見つからず、結局、昨夜食べたのと同じ食堂で万頭で朝食です(写真下)。 台所も外にある釜もまだ火が入っていない。 サルを見に行く 金糸猴を見に出発です(9:28)。周囲は田んぼの広がる農村です。 国道を曲がって山道に入ると田んぼは消えて麦畑になり、あたりは典型的な農村風景が続きます。 麦の刈り入れは終わっており、小屋の中に麦が干してあります。小屋のいずれもが土台が高いのは動物に食べられないためでしょう。 国道から公園に向かって山道を登り始めると、家畜を連れた人たちがいます。山に放牧に行くのでしょうか。豚君たちが我が物顔に歩くので、車は徐行します。 石碑には「香格里拉 滇金线猴 国家公園」とあります(写真下左)。これはこの公園の名前なのかどうかわかりません。 公園の料金所に到着(写真下右、9:41,2165m)。ここはまだ入り口ではありません。この料金所より下にはチベット族や漢族が住み、ここから上はリス族が住んでいるそうです。公園を管理しているのは主にリス族ですが、ここからガイドとして我々に同行した女性は漢族だそうです。いろいろと人種が混み合っている。 道路は谷に沿って高度をあげていきます。写真下はリス族の集落です。 料金所よりも下の集落では、すでに麦の刈り入れが終わっているのに、こちらはこれからです。数百メートル高いから気温が低いのでしょう。同じ畑でも色が違うのは、種をまいた時期が違うからでしょうか。 最後の集落をすぎて間もなく、駐車場に到着(写真下左,10:00, 標高約2800m)。建物の様子から見て、わりと最近作られたようです 金糸猴がいた ここから1kmほど山道を歩きます。整備され歩きにくいことはありません。烏里さんに聞くと、サルは飼われているのではないと言います。しかし、国家第一級保護動物がこんな簡単に人が入れる山の中で、自然のままで見られるのだろうかと、私は疑わしそうに烏里さんの顔を見ました(笑)。 私の懸念とは関係なしに、あっけに取られるほど簡単にサルはいました(標高約2900m)。山道の途中にある木の下に観光客が集まっています。木の上を見るとサルがいます。 金糸猴です。どうしてここに珍しいサルがいるのか、その理由は写真下を見ればわかります。人間がサルを見ているだけでなく、サルが人間を見ているのです。ただし、人間と違い、サルは料金を取りません。 金糸猴の名前は中国のウィキペディアだけでも、川金丝猴,仰鼻猴、金丝猴、金线猴、金丝狨、丝狨、狨子、金锦狨、倒鼻猴、狮子鼻、长尾子川金丝猴と十以上もあります。 この公園では金糸猴を滇金线猴と呼んでいます。K金絲猴、K仰鼻猴、雪猴ともいい、たぶんウンナンシシバナザル(Yunnan snub-nosed monkey)でしょう。 後のテレビ番組『ホットスポット season2』の「天空の秘境 パンダの王国〜中国 南西山岳地帯〜」(NHK, 2015年1月10日放送)では、ウンナンシシバナザルと金糸猴とは先祖が共通だが、枝分かれした別なサルとして紹介しています。たしかに写真下のウィッキペディアに掲載された金糸猴は、写真上の我々が見たのとは毛色も顔も違います。素人目には別種のサルかと思ってしまうほど違います。ただ、金糸猴はシシバナサルであり、現地でもウンナンシシバナザルを金糸猴と呼んでいるようなので、私も面倒なので(笑)、ここでは金糸猴と呼ぶことにします。 写真上 wikipedia.より転載 2011年にはミャンマーで体毛の黒い新種のシシバナザルが発見されたくらいで、ネットでの解説を読んでもまだ十分にはわかっていないようです 写真下は、この日に宿泊した維西のホテルにあった『維西塔城 滇金线猴国家公園』というパンフレットです。この公園を紹介しており、表紙に金糸猴が載っています(写真下)。我々が見た金糸猴です。 妙に親近感を覚えると思ったら、彼らには厚い唇があり、それが妙に色っぽい。写真上の雑誌のサルなど、色を強調したようで口紅を付けたように赤い唇をしています。私が見た金糸猴はここまで赤くはなく、写真下の別な雑誌に載っていた写真くらいのイメージです。このセクシーな唇は実際彼らの繁殖と何か関係しているのではあるまいか。 ネットに載っている金糸猴の写真を良く見ると、人間の唇とはちょっと違うようです。人間の唇が内側の粘膜が外に出ているのに対して、金糸猴は口全体が突き出ており、口の周囲の皮膚が赤くなっているようです。 写真上 『維西搭城国家公園滇金线猴』より 写真下左のおじさんたちは監視人で、全員がこの近くに住むリス(僳僳)族です。左の男性は竹で背籠を編んでいます。彼らの仕事は金糸猴の監視ではなく、人間が彼らを脅かしたり、エサをやらないようにするためですから、人間の監視人です。 烏里さんと私と土田さんが金糸猴のいる樹木の近くで撮影していると、監視人が来て何か言います。たぶん「もっと離れるように」と注意したのでしょう。烏里さんが「わかった」と答えたようですが、もちろん三人とも動きませんでした。 看板には「金糸猴の住処だから、静かにしてください」とあります(写真下右)。どこでも大声でしゃべる中国人には必要な警告です。 おや、黒豚がいます(写真下)。サルがいてブタがいて、あとカッパがいれば『西遊記』が出来あがります。ただし、金糸猴が孫悟空のモデルになったという説は日本の学者の発言が一人歩きしただけで、根拠がないそうです。また、カッパも日本製で、中国にはいません。 猿と豚の後は花を見ましょう ここは標高が2700m前後の山の上ですから、様々な高山植物が生えています。一番目立つのが、建物の前の広場にあったマメ科の黄色い花です。 写真上下 Lathyrus corniculatus (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.424) 写真上下 Anemone rivularis (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.615) 同じキンポウゲでも、写真下は小柄で花はタガラシのような黄色いキンポウゲです。 写真上 Ranunculus brotherusii (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.630) 写真下は梅里雪山の太子廟近くにたくさん生えていた花で、こちらはずっと小柄です。 写真上 Gnaphalium affine (Guide to the Flowers of
Western China, p.495) 写真上 Sambucus adnata (Guide to the Flowers of
Western China, p.485) 道端に小さいイチゴがたくさんなっています。食べるとそれなりにおいしい。日本にもヘビイチゴが道端にきれいな実をつけます。ひどい名前から毒があると誤解している人もいますが、ありません。 田んぼなどで良く見かけるミゾソバが咲いています。 写真上 Aconogonon runcinata (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.667) この山で初めて見るランが咲いています。 写真上下 Calanthe tricarinata (『雲南花紀行』p.133、Guide to the Flowers of Western China, p.596) 写真上 Rosa filipes (Guide to the Flowers of
Western China, p.282) ガマズミにわざわざ看板が立っています。花は大したことはないが、赤い実がなるから目立つのでしょう。 山の斜面などに白いシャクナゲが咲いているのが見えます。 写真上 Rhododendron decorum (『雲南のシャクナゲ』p.24) 駐車場近くの空き地に青いルリソウがたくさん咲いています。どうやら、土木工事をして空き地が出来たので、この花がたくさん咲いたようです。自然破壊には間違いないが、そのおかげでお花畑ができたかと思うと複雑な気持ちです。 写真上下 Cynoglossum amabile (Guide to the Flowers of
Western China, p.427) アヤメも特に駐車場近くに多いところをみると、やはり人間が作りだした環境に適応したのでしょう。 写真上下 Iris bulleyana (Guide to the Flowers of
Western China, p.536) 写真下は日本でもどこにでもあるムカゴトラノオです。 写真上 Vistoria vivipapa (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.662) 写真上 Indigofera souliei (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.400) 写真下は和名はビロードモウズイカ、あるいはニワタバコという外来種です。ヨーロッパが原産で、明治時代に輸入され日本全国に広がっています。チベットのあちらこちらに見かけます。これは料金所の土手に生えていました。背が高く立派です。 写真上 Verbascum thapsus (Guide to the Flowers of
Western China, p.449、『ヒマラヤ植物大図鑑』p.147) 昼食を取って維西へ 山を降りて、塔城に戻り、市場まで行って昼食のできそうな店を探しました(写真下左)。しかし、小さな街なので適当な店は見つからず、結局、昨夜泊まったホテルで食事を取ることになりました 食事は少々辛く、私の口には合いません(写真下左)。口に合ったのは上島さんが買ってきたミカンです(写真下右)。長さ14cmのボールペンと比べればわかるように、キンカンを少し大きくした程度で、皮をむいたら一口です。味は、当たり外れはあるものの、総じてうまい。お金を出した上島さんを無視して、私が大半を平らげました。 食事を終えて、13:26に塔城の街を出発。曇り空です。これから百キロほど南西にある維西に向かいます。 周囲は山に囲まれたのどかな田園風景で、やがて少しずつ山を登り始めます。道路は舗装されていて、特に問題はありません。 一時間近く走り、峠の山頂付近でトイレ休憩(14:17,2835m)。高度は三千メートル近いのですが、あまり花はありません。 写真上左 Aconogonon runcinata (『ヒマラヤ植物大図鑑』p.667) 峠を下りていくと山麓に集落と畑が広がっています。 我々は瀾滄江の支流の一つ永春河に向かって降りています。やがて、支流が流れている谷が見えて来ました。写真下右の左方向に維西があります。 高度を下げ、永春河に近づくと周囲に田んぼの段々畑が増えてきました。 峠を降りて、永春河のほとりを少し南に上ると維西(维西傈僳族自治县)に到着です(14:50、標高約2200m)。 今日と明日の宿泊ホテルの亜太世紀酒店(亚太世纪酒店)に到着。 御覧のように建物の外見もフロントも実に立派です(写真上下)。ところが、五階建てのこの建物にはエレベーターがない!五階建てなのに、階段で上がるのです。私の部屋は4階です。二十キロもあるスーツケースは運転手たちが持ち上げてもらったから、この時ばかりは3号車の「大音量の運転手」にも感謝しました。 見た目はとても豪華なのに、売店は開店休業で、立派なガラス棚に置いてあるのがカップラーメンなのがおもしろい(写真下左)。 市場を散策 荷物を部屋に入れ終えても、まだ午後四時前ですから、夕飯まで三時間もあります。私は三郷さんを誘って街を一回りすることにしました。日本にいる時、このホテルの場所がわからず、グーグルで街の中心部の地図を適当に印刷したら、たまたまホテルの周囲が入っていましたので、道に迷うことはありません。 車で来る時、ホテルの右側のロータリーから入ってきました。でも、その坂道にはあまり店はありませんでした。そこで、ホテルから左に行ってみることしました。 期待どおり、こちらのほうが店は歩道のほうまではみ出ていろいろ物を売っています(写真下)。 ホテルから左に少し行くと、おや!これはもしかしたら市場じゃありませんか(写真下)。道路に面して店が並んでおり、その内側が市場になっているようです。写真下右の細い通路を入っていくと、やはり大きな市場がありました。 どこの市場でも様々な臭いが混ざり、騒音があり、ゴチャゴチャした雰囲気が良い。私は市場を見ると、お祭りに来たみたいでわくわくします。被写体にはまったく困らない。 いったいこれは何なのだと言いたくなるような不明な食品がたくさん並んでいます。日本なら物は試しで買って食べてみたいのだが、ここは中国ですから、そうもいきません。いずれにしろ、この雑然とした雰囲気は日本では失われつつあるので、良いですねえ。 写真下では果物が売られています。リンゴやミカンなどのありふれた果物の他に、パパイヤやマンゴーなど南方系の果物も豊富です。見た目も悪くなく日本の店先でも十分に売れるような外見です。 野菜も新鮮で豊富です。農薬がしっかりと効いているせいか、虫に食われた野菜なんてありません。 こちらはまさに鮮魚という言葉がぴったりするような魚のコーナーで、生きている魚しか売っていません。なぜかナマズは水の中に入れてありません。まさか中国のナマズは肺でも呼吸できるとか?? 写真下左はドジョウ、写真下右は小型のナマズのようにも見えます。維西の東側を流れる永春河から採れるのでしょう。 こちらの肉のコーナーです。パックに詰められた肉しか目にしていない者にはなかなか衝撃的な光景です。 写真下は誰が見ても豚足で、なかなかすごい光景です。私は豚足料理はわりと好きです。もちろん、ここのあるような豚足そのものが好きなわけではなく、料理が好きなのです。 写真下左はさらにわかりやすく、たぶん牛タンです。不気味だが、つい目が行ってしまう。写真下右はニワトリの丸焼きでしょうか。 ここは標高が高いとはいえ6月ですから、肉をこんなふうに室温で空気にさらしていたら、衛生上も良くないように思うが、中国では気にしないようです。これだけ肉があるのにハエは意外なほど少ない。 こちらはお総菜のコーナーなのか、どうやらゆでた状態で売っているようです(写真下)。 卵とともにニワトリやアヒルがカゴに入ったまま売られています。 これが買われて、写真下左のオバサンの後ろに羽と足を縛られたニワトリがうずくまっています。写真下右のお姉さんの小脇に大事そうにかかえられているニワトリも、もちろんペットではなく、今晩のおかずでしょう。 私が市場で買ったのはナマズやニワトリではなく、お茶です。写真下のように、大きな袋や段ボール箱をそのまま開いて、お茶が売られています。私は雲南省だから普洱 (プーアル) 茶が売られているのだろうと思ったら、あのカビのような匂いのする黒いお茶など影も形もありません。お土産屋で売っているお茶を丸く固めた茶餅などまったくありません。 日本のウィキペディアで調べると、私が普洱茶だと思っているのは普洱茶の中でも熟茶と呼ばれる輸出用のお茶で、作られ始めたのが1973年というから、最近のお茶です。市場で売っているはずがない。私が市場で買ったお茶は生茶と呼ばれる普洱茶のようです。ただ中国のウィキペディアにはこういう葉の普洱茶の写真はありません。 市場の数カ所でお茶を売っているので、私はその中の一番値段の高いお茶を買いました。と言っても、お茶に突き刺してある値札を見ても、安い。 私が買ったのは値札の表示が30〜60元(420〜840円)のお茶です。「なんだ、日本のスーパーに比べてそれほど安くないじゃないか」と思ったでしょうが、通常、中国では一斤(500g)で売りますから、500gの値段です。 飲んでみないとうまいかまずいかわからないので、種類を多く買うためにも100gで買いました。私もそのつもりでお金を出すと、金額が違っていることがありました。どうやら1kgで表示されていることもあるらしい。いずれにしろ、百グラムに直すと百円前後のお茶ですから、安い。 味については明日の夕方、ご紹介しましょう。 街の散策を再開 上の地図のように、ホテルの近くの市場に一時間近くもいましたから、予定のコースをほとんど進んでいません。二時間あるからなんとかなるでしょう。時計回りに進みます。 靴屋ではスパイダーマンが店番をして、ベッドを売っている店の番犬は入り口で気持ちよさそうに眠っています(写真下)。ごらんのように店が暗いことにお気づきでしょう。街全体が停電です。 写真下左ではペットを売っている。ウサギやハムスター、カメなど日本と似たような品揃えです。でも、ピンク色の帽子をかぶった子供が触ろうとすると、店主はかなり邪険に叱りつけて、感じが悪い。 若い女性の人だかりができているので、何だろうとのぞくと、化粧品を道端で売っていました(写真下)。ちょっと日本ではありえない光景です。 写真下はなんだと思いますか。蜂蜜の巣です。日本でも最近は蜂蜜を巣ごと売るようになりました。このまま巣ごと食べられるそうです。クマのプーさんと知り合いの私は、日本なら即刻買って試食するのですが、ここは中国ですから、涙ではなく、唾を飲んで、諦めました。 もう一つの市場を見つけました。こちらのほうがはるかに規模は小さい。しかも、時間が時間ですから、店じまいが始まっています。 市場の中よりも、通りのほうが店があって活気があります。 どごても元気なのが子供たちです。写真下右は良く中国で見られる子供の髪型です。 期待したほどには民族衣装を着た人には出会いません、 明瞭な民族衣装を着けた人を見かけたのは先ほどの市場で、残念ながら、この一人しか会えませんでした。 目立つのは背負い籠で、写真下左のように竹で作ったものから、写真下右のようにプラスチックのテープを編んだものまで様々です。そのいずれもが自分で作るのだそうです。午前中に行った金糸猴のいる山では監視人が竹で編んでいました。小さな小物入れのようなものに、リス族特有の模様でも編み込むなど一工夫すれば、観光用に売れるような気がします。 若い人は日本と変わらない普通の服装をしています(写真下)。 日本同様に単車が若い人たちに人気です。 道を走っているのは普通の自動車が多いのですが、やはり、写真下のような日本では見かけない車の写真を撮ってしまいます。 歩道の脇でしばしば中国将棋をしています。店の前でしているということは、この中に店主がいるのでしょう。 ショーウィンドウに招き猫が飾られています。「万両」と書いてありますから、日本の招き猫のコピーです。 スーパーを見つけたので入りました(写真下)。中国語のできない日本人にとって、価格が明示されていて、しかも一般人も買いに来るこういう店はぼられる心配がないのでありがたい。 市内が停電なのに、写真上下のように店の中は明るい。この店はかなり広い店なので、自家発電装置を持っているのです。店先に発電機があるので、すさまじい騒音です。どうやら維西では停電が日常化しているらしい。 店には写真下左のように、カゴの下に小さな車輪がついていて地面を転がす買い物カゴがあります。これは便利で、しかも、カートなどと違い、場所を取らないから他人の迷惑になりません。 私はここでもお茶などを探して、ようやくいわゆるプーアル茶を購入しました。生茶ではなく輸出用の熟茶のほうです。ついでに「金海燕」というゼリーを買いました(写真下右)。これはカメを元にした漢方系のゼリーで、海燕というのだから、燕の巣も入っているのでしょう。苦みがあり、暑い夏に合っています。後でホテルでお茶を飲みながら、ゆっくりといただきました。 街角に汚く張り紙がしてあります。これすべて求人広告です。新しい張り紙もありますから、やはりここも経済発展が続いているのでしょう。 あっ!オバサンが背負っているのはテッポウユリです(写真下)。言葉が通じないので、栽培しているのか、何のために持ち歩いているのかわかりません。少なくとも、声をかけて写真を撮らせてもらっても、こちらに売ろうとしなかったから、売り物ではなさそうです。関東ではテッポウユリは早くても7月なのに、ここではもう咲いているようです。今回の旅行中に見た唯一のユリです。 正確には、写真下左のように、窓際に並べられた植木鉢にコオニユリらしいユリがありました。数日もたてば開花するでしょう。その隣には黄色いランも咲いています(写真下右)。雲南省はランの宝庫なのに、午前中の金糸猴の山で見たくらいで、あまりお目にかかりませんでした。ちょっと意外というか、期待外れでした。 夕飯は闇鍋 七時から夕飯を食べにホテルの裏側にある店に行きました(写真下)。皆さんの後をついて店に入り、案内された二階の席について、食事が出てくるのを待っていると、店が違う、というのです。 烏里さんが集合に遅れていた人を迎えに行ったため、我々は店を間違えたらしい。あつけにとられている店の人に照れ笑いをしながら出ました。少し先の店に案内されました(写真下)。 写真上の赤い門から入るのではなく、我々の部屋は道路をはさんで反対側の山小屋のような作りの建物です(写真下)。木の表面をそのまま残した建物で、さらに奇妙なのが、道の両側に長さのそろえられた木材がたくさん積んであります。 外見は木造の山小屋風だが、建物の下半分はコンクリートブロックを積み上げたものです(写真下左)。たぶん中で火を使うためでしょう。部屋はコンクリートにペンキを塗っただけで、真ん中に鍋用の炉があります(写真下右)。 停電で灯りがありませんから、部屋の中は真っ暗です。ローソクを窓際に置いても、鍋のある所には役立ちません。フラッシュを焚くと写真下左のようにきれいに見えますが、実際は写真下右のように、ほとんど何も見えません。 皆さんで、これは闇鍋だという意見で一致しました。 写真下左ように野菜などの具材が準備され、それを写真下右の調味料を入れて食べます。具材は一皿でいくらという計算をするので、食べなければ値引きされます。私の隣にあったので、今回も私は鍋奉行になって一つ残らず全部入れました。 食事が終わり、灯りのない夜道をホテルまで戻ります。しかし、その道は写真下のように裏通りで外灯もなく、マンホールが開いたままです。これで真っ暗になったら、どうなるのか。たいへん危険で、私など何人か懐中電灯を持っていたので照らして、声をかけながら帰りました。ところが、その真っ暗で穴の開いている道を懐中電灯もつけずに地元の人たちは歩いています。慣れているとはいえ、すごい。 ホテルは自家発電なので、ホテルに戻ってほっとしました。部屋はネット接続ができないのを除けば、何の問題もありません。奇妙なのが、ネット用のケーブルがあるのに接続できません。烏里さんに聞いてもらってもネットはないという。つまり、以前はネット接続のために配線したが、何らかの理由でやめてしまったのでしょう。 このホテルではわざわざ二種類のお茶が名前入りの小さな茶壺に入れて準備してあります。スーバーで買ってきた亀のゼリーを食べながら、両方とも飲んでみました。 写真下は日中の私の部屋からの景色です。北側の部屋は眺めが良いようです。反対側の烏里さんの部屋は眺めが悪いと言っていました。 しかし、停電ですので、市内は真っ暗です。写真下左は感度を高めて写したから、いくぶん灯りがあるように見えますが、実際の肉眼で見ると写真下右のように真っ暗です。晴れたら、星空がきれいでしょうね。 トップページ 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8
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