|
表紙 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10・11 ペルー・アンデス めおとプヤの最期 7日目 2025年5月13日(火) ロコトゥヨック湖 六時頃起床して、外を見ると、晴れているようです(写真下)。庭のアボガドは今日も元気です。
今日はブランカ山群での花の観察の最終日で、ワラスからマルカラを経由して、ロコトゥヨック湖に行きます。
7時から、いつものホテルの5階の食堂で朝食です(写真下)。
いつも食事よりも気になるのが空模様で、今日は北に行くのに、ワスカランには雲がかかっています(写真下右)。
助手席に乗った 8時にホテルを出発。今日はワゴン車2台に分乗で(写真下)、私は2号車の助手席に乗せてもらいました。頼んだら、現地ガイドのモラレスさんが席を譲ってくれたのです。助手席は写真が撮りやすい。
助手席から良く見えるブランカ山群に、あいかわらず雲がかかっているのが気になります(写真下)。「おい!雲、邪魔だ、どけ」と言うべきか、「雲さん、お願い、今日だけでいいから移動してもらえませんか」と言うべきか、私は迷っている。
すでに通いなれたというべき、サンタ川に沿った幹線道路を北上します。
街角には、日本では見られない光景があります。写真下左はたくさんの車が走っている幹線道路の脇に犬がのんびりと朝寝を楽しんでいる。写真下右の消火栓はこんなに地面に近かったら、ホースを接続しにくいし、長い間に色々な物が出水口にぶつかり、歪んでしまい、いざという時、役に立たないのではないか。
今日も、街ゆく女性たちの多くは山高帽に、アワヨを背負っています(写真下)。
ガソリンスタンドでトイレ休憩(写真下、9:03)。ガソリンスタンドの前にしばしば写真下右のようなワゴン車がやってきて人々が乗り降りします。これは乗り合いバスです。幹線道路で、ガソリンスタンドのあるわかりやすい場所だから、停留所になっているのでしょう。
三輪タクシーが道脇にずらっと並んでいて、これは客待ちではなく、たぶん駐車場(写真下左)。三輪タクシーのド派手なこと、まるでプロレスの覆面レスラーで、このまま空を飛べそうです(写真下)。
マルカラから右(東)に曲がって、ブランカ山群に向かう斜面を登ります。私の気持ちを汲んでくれたのか、雲がなくなり、山の天気も良くなりました(写真下)。
こんな雪山の見える街に住んでいたら、愛着がわきそう(写真下)。
男性の帽子 道の脇に、珍しく男性たちが集まっています(写真下)。一番左の男性は、全体にツバの付いた帽子をかぶっています。これは非常に珍しい。こういう帽子はこの国では女性がかぶります。だから、他の男性たちの帽子はすべて前にだけツバが付いています。
写真下が女性たちのかぶる帽子で、黒い山高帽は良くみかけます。写真下右は水色のテープを巻き、花飾りをつけたオシャレな帽子です。これらに共通しているのが、全体にツバの付いた帽子です。若い人を除き、ほぼ女性は全体にツバの付いた帽子をかぶっています。 それだけに、写真上左の男性はとても珍しく、今回の旅行で見かけたたった一人の男性です。私も全体にツバのついた登山帽をかぶっていますから、地元の人たちからは奇異な目で見られているはずです。
写真下左の若い女性はカーディガンを着て、タイツのようなズボンの上にスカートをはいているのは伝統的だが、帽子はかぶらず、左側はミニ・スカートで、右側はスマートフォンを見ているのが、年上の人たちとは違います。まだ学生でしょう。
写真下左は女性が玄関で髪の毛をとかすなど、皆さん、何か作業をしています。
写真下左では、豚を二匹つれて、散歩には見えないから、放牧に行くのでしょう。羊と違い、豚君にはヒモが付いています。
働いている人たちいる一方、写真下の人たちは道端で暇そうにしています。休憩時間か、日向ぼっこ?
住宅地では道幅もあり舗装もされているのに(写真下左)、上に行くにつれ、道は細くなり、やがて砂利道になりました(写真下右)。
人家がまばらになると、斜面には耕作地が広がります。
昨日と同じで、ここでもビニール栽培が盛んですから、おそらくイチゴでしょう。
毎日、こういう雪山を見ているとだんだん見慣れてしまい、あるのが当たり前になってしまう(写真下)。
インカコーラ オンダ渓谷を少し入ったところにある国立公園の入口に到着。このあたりで標高3600mです。鉄の門がついていて、車ごとに管理人が開けます(写真下左)。
入口の近くにきれいなピンク色の花が咲いています。私が5月9日のキルカイワンカ渓谷で、「どん兵衛やなあ」と名付けた花です。分布はほぼペルーのみですから、固有種と言ってもいいのでしょう。
写真上 Barnadesia
dombeyana 写真下左で、右側が私のコカ・コーラ、左側が運転手のインカコーラです。入口の売店でインカコーラを売っているのを見て、頼んで買ってもらったのが、写真下右です。 ガイドのモラレスさんから「どちらが好きか」と聞かれ、彼は私に、ペルーの国民的飲料のインカコーラと答えるのを期待したのかもしれないが、私は素っ気なくコカ・コーラと答えました。これは正直な答えで、私の口にはインカコーラは甘いだけで個性のない炭酸水で、コカ・コーラのほうがまだ我慢して飲めます。どちらも甘すぎてマズイ。コカ・コーラは味がわかっているから水分補給に飲んでいるだけで、旅先でしか飲みません。
緑と青のプヤの花 入口の近くの崖の上にプヤが2本あります。3日続けてのPuya
angustaで、しかも、いつも道路のそばなのに、ここも近づくのが難しく、毎度高根の花です。
写真上下 Puya
angusta 花が小さくて色の判別が難しいが、ここのもプヤにはよくあるヒスイ色というべき独特の半透明の緑色です。花弁はちょっと肉厚で、まるでプラスチックで作ったみたいです。いつか、花弁に直接触って、どの程度の厚さなのか確認したいと思いながらも、未だにできていません。
写真下は花弁の先は青で、根本のほうは群青か濃い紫を帯びています。また、花を包んでいる花苞に細かい白い毛が生えていて、開花する時についたのか、いくつかの花弁の先端に乗っています。
今回で3回このプヤを見て、毎回、花が終わっているかのように見えても、ほんの少し花が咲いています。今回も花序のほぼ真ん中頃が咲いていますから、これで咲いている最中なのでしょう。
このプヤは咲いているのがわからないほど花が小さく、しかも花弁は完全には開かず、下から少しずつ咲くのが普通らしい。 5月10日に見たプヤ・ライモンディは花を咲かせて実をつけるのに全エネルギーを消耗して、そのまま息絶える。ところが、このプヤ・アングスタはそうではありません。花が終わって枯れた頃に、根本から子株が出てきて、再び成長を始めます。
このプヤ・アングスタの生態と似ているのが私の自宅にも生えているオオウバユリで、6~8年成長して、最後に花を咲かせると、本体は枯れて、根本から子株が出てくることがあります。プヤはパイナップルの仲間で、オオウバユリはユリの仲間ですから、別な植物なのに子孫の残し方が似ているのはおもしろい。
オンダ渓谷 毎度、手続きにはそれなりの時間がかかるのは、料金だけではなく、名前の登録などをしているのでしょう。公園の入口の手前からオンダ渓谷(Quebrada Honda)の始まりで、写真下左のように、氷河が作りだしたU字谷になっています。
ここも国立公園内なのに放牧だけでなく、畑まである(写真下)。鉄の門まで作って、入場料を取るのなら、これはないだろう。
私たちの車はこのままオンダ渓谷を進むのではなく、途中から左に曲がり、パチャルリ渓谷(Quebrada Paccharuri)を登って、標高4500mにあるロコトゥヨック湖を目指します。
やがて雪山が見えてきました(写真下)。
ロコトゥヨック湖 雪山に囲まれた駐車場に到着(11:04)。ここから約300mほど先のロコトゥヨック湖まで歩きます(写真下、11:12)。
標高4600mとはいいながら、平らな道なのですぐに湖に到着(11:18)。
ロクトゥヨック湖(Laguna
Rocutuyoc)は、パクチャルリ湖(Laguna Paccharuri)という別な名前もあります。それほど大きな湖ではなく、幸い、温暖化で最近できた氷河湖ではありません。
出口にはしっかりとしたコンクリートの堤防がありますから、崩壊する心配はなさそうです(写真下)。
倒れていたらどうするのか ここから、ロコトゥヨック湖の右岸の山道を通って北側に行き、その奥にあるもう一つの氷河湖を見ます。ロコトゥヨック湖も氷河湖ですが、この奥にある氷河湖には名前がありませんので、便宜的に氷河湖という一般的な名称で呼びます。フローズン湖とも呼ばれているようだが、氷河が流れ込んでいるだけで、今の時期は凍っていません。 写真下右のように、ここからでも、氷河湖のある所に水色の氷河が見えますから、距離的には近くです。
10人のお客さんを、希望に応じて、添乗員と2人の現地ガイドで3組に分けるから、必ず付いてくるようにという。4600mの高地とはいえ、標高差は50mほど、距離は1km少々で、天気も良く、前後に普通の観光客もいるのに、わざわざ3組に分け、「組長」の後を絶対付いて行けという!?
「氷河湖まで行きたい人」というから、私は手を上げたら、現地ガイドのモラリスさんの1組目になり、彼は地元の登山ガイドですから、足の速さはすごい。私は体力や運動能力が劣っているから、登山では絶対に他人の後を付いていかないと決めているので、やがてではなく、すぐに遅れました。
写真上 Senecio
soukupii 2組目の添乗員のグループに追いつかれたので「ゆっくり行くから置いていってくれ」というと、「ダメだ、その辺に倒れていたらどうするのか」という。私に言わせれば、付いて行くほうが息が続かず倒れます。
今回の旅行では、私には意味不明のこういう指示に何度も出くわしたので、こんな薄い空気の中、議論する気にもなれない。結局、現地ガイドの井瀬さん(仮名)は遅れても大目に見てくれるので、3組目の彼のグループに加わり、しかも私がトリを務めました。
お客さんたちは組長の後を付いて行くので、花の写真を撮っている余裕はあまりありません。昨日まで見た同じ花でも、湖という背景があります。また、足元には初めて見る花もあります。
昨日まで何回か見た2種類のルピナスがここでも花を咲かせています(写真下)。
写真上 Lupinus
mutabilis
写真上 Lupinus
weberbaueri 今回のワスカラン国立公園で、意外に少なかったのが、写真下のサルオガセです。枯れた樹木にまといつくので、カビが生えたみたいだが、水と空気がきれいである証拠です。
写真 Valeriana
globularis 写真上 Halenia
umbellate 氷河湖 ロクトゥヨック湖の終わりに斜面があり、写真下ではかなりの山道のようですが、駐車場で標高約4450m、氷河湖で標高約4500mですから、上り下りがあるだけで標高差はそれほどではなく、ゆっくり登れば問題ありません。
振り返ると、背後に岸辺を通って来たロコトゥヨック湖が青く広がっています。
今まさに氷河が流れ込んでいる氷河湖(4500m)に到着(写真下)。
湖の右上にあるパチャラフ山(Nevado
Paccharaju)から氷河が流れて来て、ここで行き止まりなので、溶けだした水が貯まった湖のようです。パチャラフ山の方向は写真下ですが、これは氷河の端で、近すぎて山は見えません。
後ろの見えるロコトゥヨック湖(写真下の下段)の水源がこの氷河湖(写真下の上段)なのに、両者の水の色が明瞭に違います。たぶん、氷河湖には氷河で削られた細かい石が含まれるから白っぽい緑で、それらが沈殿した水が下流のロコトゥヨック湖に流れているのでしょう。
岸辺には私たち以外にもペルー人の観光客がいます(写真下)。登山道ですれ違った人たちの中にも、普段着のまま来たような人がいました。
氷河湖の周囲は踏み荒らされているので、あまり花はなく、あっても、これまで見たことがあるか、あるいは写真下の下段のように初めて見ても名前がわからない。
写真上 Neobartsia
diffusa
イネ科の植物は花が地味なのと、判別が難しいので、つい撮り忘れてしまう(写真下)。
写真下はこういう色の花ではなく、元は黄色で、終わってほぼ枯れた花なのに、なんとなく絵になります。
写真上 Culcitium
canescens 写真下左など、なんとも特徴のある外見で、葉の雰囲気から、チチコグサの仲間ではないかと思われますが、当然、名前はわかりません。
来た道を戻ります(写真下左、13:03)。戻る頃にも登山客や観光客がたくさん登って来ます(写真下右)。
先ほどから気になっていたのが、湖に浮かぶ舟で、井瀬さんに乗れないかと聞いてもらったが、今日は客が多く、予約で満席だという。
昼食 駐車場まで戻り、昼食です(14:01)。食事の時、普通の人は写真右は撮りませんが、私は家畜と一緒に育ったので、わりと平気です。岩の上に草食系の動物の落とし物で、たぶん牛です。こんな所まで放牧された牛が来ていることは問題です。
近くをカラスのように黒く、カラスよりも小さい鳥がウロウロしています(写真下)。「餌をくれないかなあ」と、こちらを見ています。でも、見た目が小さいカラスじゃなあ。他の鳥の赤い羽を一本拾ってきて、尾に付けて振れば、きっと人間から餌がもらえるぞ、と助言しました。
写真上 Phrygilus
unicolor
写真上 Pernettya prostrata 写真上 Castilleja
arvensis 土石流の跡? 食後、道を戻りながら、所々で車を停めて花を探します。最初は駐車場から1kmほど下った道路脇で、一面にタンポポのような黄色い花が咲いています(写真下)。
黄色に混ざって、白もちらほらあります。色が違うだけで、外見は良く似ていますから、同じ種類と思われますが、わかりません。
写真上 Hypochaeris
taraxacoides
ずいぶん奇妙な場所で、周囲は樹木があるのに、この一帯だけ樹木もなく、サッカーができるくらい平らで、しかも草花の種類も限定されています。どうして?
下の衛星写真を見ると、私たちのいる「現在地」から、下(南)に向かって土の色が違い、これは下のオンダ渓谷近くまで続いています。たぶんここで大規模な土砂崩れがあって、土石流がここにあった谷を埋めて平らになった。それが起きたのがわりと最近なので、樹木はもちろんのこと、種の飛ぶ草花も十分には生えていない。このタンポポのような草花は、栄養も何もない土でも平気なので、真っ先に広がったということでしょう。
タンポポ以外の植物も進出しつつあります(写真下)。
写真上 Werneria
nubigena
写真下のルピナスのような大型の植物もちらほら見かけるようになっています。あと十年もたてば、ここにも樹木が生い茂り、様々な草花が花を咲かせるから、毎年の変化を追ったら、おもしろい。
写真上 Lupinus
weberbaueri
交雑?先祖返り? 写真下は昨日も見たペルーの固有種であるオキ・マカ(Gentianella tristicha)かと思ったら、「オキ・マカとプカ・マカの中間型」だという。両者の交雑種という意味でしょうか。両方ともリンドウの仲間ですから、交雑はありえない話ではありません。 生成AIによれば、2018年にはオキ・マカに近い新種で黄色い花のGentianella
canoiが確認されたという。
写真下左は5月9日のキルカイワンカ渓谷で、中は5月12日のヤンガヌコ渓谷で見たオキ・マカ(Gentianella tristicha)で、右は5月11日にウルタ渓谷で見たプカ・マカ(Gentianella weberbaueri)です。この両者の中間型ではないかというのです。
写真上 オキ・マカ 写真上 プカ・マカ 写真上で全体の姿を比較すると、オキ・マカは一本ずつ細い茎が立っているのに対して、プカ・マカは株を作り、まとまって咲き、しかも、真ん中から太い茎が立っています。一方、ここに生えている写真下左はプカ・マカと生え方や咲き方が似ているし、写真下中は太い茎周囲に花が咲き、写真下右も細くない茎が2本立ち上がっていて、プカ・マカに似ています。 葉を比較すると、オキ・マカは細い葉なのに、プカ・マカとここの草花は根本からしっかりと生えていて、幅もあります。
花を比較すると、写真下の上段が5月9日と5月12日に見たオキ・マカで、下段左が5月11日に見たプカ・マカ、下段右がここに生えている花です。花の開き加減で印象が違うものの、花だけで見るなら、ここに生えているのはオキ・マカと判断しそうです。
写真上 オキ・マカ
写真上 プカ・マカ 色の薄いオキ・マカと赤いプカ・マカが交雑したら、花の色が違ってくるはずなのに、何もありません。交雑では説明がつかないので、中間型と表現しているのでしょう。
比較してわかるのは、ここの植物は、 ・茎と葉、花の付き方など全体の印象はプカ・マカと似ている、 ・花そのものはオキ・マカに似ている。 まるで、プカ・マカにオキ・マカの花だけくっつけたような印象です。
そこで恒例の私の珍説を披露しましょう。先祖返り説です。両者は同じ先祖から分化したはずで、派手なプカ・マカが先にあり、そこから地味なオキ・マカが分化したのではないか。なぜなら、ブランカ山群には熱帯に生える植物の化石があるように、ここは数億年前は熱帯だったから、プカ・マカのように色が派手で大柄な姿に進化したが、その後、寒冷化したので、その一部は小型化し、花の色も地味なオキ・マカに進化した。だから、ここに生えている植物はオキ・マカだが、先祖返りして、プカ・マカのような茎や葉と花のつき方をしている。
素人が見ても形態が違うのだから、プカオキ・マカとか、プカプカ・マカという新種発見で論文が書けるはずなのに、誰もその手柄をとろうとしない。これを見ても、ペルーには植物の研究者がとても少ないのがわかります。 寝転がってタダ飯を食らう 高山の天気は変わりやすく、雨がぱらついて来ましたが、幸い、パラついただけで終わりました。先ほどまでは太陽も見えていたのに、曇り空では花など発色性がいまひとつです。 写真下は、毎日登場する寄生植物で、ここでもケニュアのねじ曲がった枝に絡みついて、花を咲かせています。
写真上 Tristerix
longebracteatus 写真下ではケニュアの茶色の枝にぶら下がったまま、下向きに咲いています。ケニュアに寄生してタダ飯食いをしているばかりか、起き上がろうともせず、寝っ転がっている!写真上は花を上に向ける努力をして、ハチドリを待っているが、写真下はだらしなく、垂れ下がっている。他人の飯を横取りする上に怠慢で怠惰な生き方に、私は妙に共感して、尊敬のまなざしになりました。
写真下は下向きの花でも、怠慢ではなく、自力で飯を食っています。
写真上 Bomarea
dulcis すでに昨日まで見たことがある花が多い中、写真下は今回の旅行では初めて見る花です。花の筒の長さからわかるように、ハチドリなどがこの花の花粉の媒介者です。主にペルーから隣接するボリビアの北部に分布します。今回の旅行では、残念ながら、一度もハチドリは見かけませんでした。
写真上 Salpichroa
glandulosa 写真下は他の谷で何度も登場した花で、花だけ見ると、ノコンギクやシオンなどを連想します。ところが、草ではなく樹木だという点に毎度見ても驚かされる。
写真上 Diplostephium
azureum 写真下も何度か出たペルーの固有種です。
写真上 Gynoxys
caracensis
似ているけど違う 写真下の左右は、遠目にはラッパ状の赤い花の付いた同じ花に見えませんか。私はそのつもりで撮った。
ところが、両者を拡大して見ると(写真下)、葉が違うから別種です。そうでなくても足の遅い私は、葉など比較している余裕はありませんから、後の祭。どちらも名前はわからない。
ここの薄ピンクのフウロソウはいかにも優しそうで、良い雰囲気です。
写真上 Geranium
sessiliflorum
写真上 Solanum
candolleanum 写真上 Castilleja
arvensis 写真下右のパイナップルの花茎が勢いよくのびています。しかし、ここでも花は咲いていない。
写真上 Siphocampylus
tupaeformis 写真上 Tillandsia
ionochroma オンダ渓谷まで下りて、公園の入口でトイレ休憩です(写真下右)。
写真上 Bidens
andicola 豚クンも帰宅 帰りはマルカラを通らず、来た道と別な道を通って帰ります(下地図)。
羊や牛が放牧から帰る時間です。前から見ると白い羊、後ろから見ると黒い羊(写真下)。
写真下左で、羊と一緒に歩いているのは、朝に続いて、また放牧豚です!写真下右でも、真ん中にいる2匹は豚です。羊にはヒモがないのに、豚にはヒモを付けています。羊は集団行動をするが、豚はそうではないのでしょう。
ユーカリが道をふさぐ 途中の山道で、ユーカリの伐採と製材をしている最中で、1本が道を塞いでいます(写真下右)。他のお客さんが車に残るなか、これはおもしろいことになったと、もちろん私は車を降りて見物に行く。 道を遮断しているのだから、日本なら「すぐに片づけます」と謝るところだが、ここは日本ではありません。不愛想だが、対応はしてくれました。この国ではこれが普通なのでしょう。
我々などいようがいまいが作業の続きをするかのように、一人が長さを測り、印を付けると(写真下左)、もう一人が手慣れた様子でチェーンソーで切っていく(写真下右)。長さは1mほどで、木材にしては短すぎるが、何に使うのだろう?と生成AIに質問すると、ユーカリは硬くて腐りにくいが、乾燥で割れやソリが生じるので木材には適さず、燃料や炭、パルプの原料、鉱山用の柱などに使われるそうです。 5分ほどで通過できましたから、私の20分という予想よりも手早い。
切ったユーカリの皮をはいでいます(写真下左)。ユーカリは一年に一度、脱皮するように皮がはがれるから、簡単にはぐことができるのでしょう。
ギリギリ間に合う? 夕方の集落です(写真下)。写真下右は学校なのか、子供たちが広場で遊んでいます。
教会の前にたくさんの人たちがいます(17:47)。子供が多いから、教会の近くに学校があって、下校時間で親が迎えにきたらしい。ここの学校は午前と午後の二部制です。
麦畑の中に看板が立っています(写真下)。自然を大切にするように呼びかけているらしい。彼らにとっても自然とは女性のイメージのようです。 「あなたが自然に仕えるなら、自然もあなたに仕えてくれるでしょう。 (Si sirves a la Naturaleza, ella te servira a ti)」
最近の地球温暖化による激しい気候変動を見ると、私は悲観的で、人類は越えてはならない一線をすでに越えており、もう遅いのではないかと思っています。気象学者は「今ならギリギリ間に合うかもしれない」というが、自然界の現象は比例のように直線的に変化するのではなく、相乗的に変化します。
例えば、池に浮かぶ水草の葉が毎日2倍に増えるとします。池の広さは葉100枚分しかありません。1日目に葉が1枚で、2日目に倍の2枚になり、4日目に8枚になるから葉の存在に気が付くが、その4日後の8日目には128枚に増えて池を覆いつくしてしまう。 現象の徴候に気が付いた時は、見た目よりもかなり危険が迫っていることの例えです。個々の葉の増え方は常に2倍になっているだけだから、たいしたことはないと軽く見ていると、全体は相乗的に増えていくから、気づいて、何とかしようとした時には間に合わない。
私の住む山形市は1933年に日本で最高気温40.8℃を記録して、2007年までの74年間、破られませんでした。山形市民の誇り!面子!だった。ところが、2007年以降、40℃など珍しくもなくなりました。 2007年が、葉の例えでいうなら4日目の8枚で、「なんか葉が増えたな」と気が付いた年ではないだろうか。あれから間もなく二十年になろうとして、その間に、世界二位の二酸化炭素排出国のアメリカでは、排出を抑えようとするパリ協定から離脱して、石油や天然ガスを「じゃんじゃん掘れ(Drill, baby, drill )」を真似て叫ぶ人が大統領です。
74年ぶりに最高気温が破られた2007年が、池の葉が8枚なら、たぶん今は32枚になろうとしています。それでも池の3割ほどしか覆っていませんから、まだ十分に余裕があるかのように見えます。事態の深刻さに気が付いている人は少数で、「じゃんじゃん掘れ」と叫ぶ人を多くの米国民が選んだばかりか、日本でも人々の欲望や不安につけこんで原発を増やして、もっと事態を悪化させようとする政治家が民衆の支持を集めています。だから、私は悲観的です。
このホテルも今夜が最後 ホテルに戻ったのは6時半をすぎで、夕飯はいつもの5階で7時半からです。 夕飯に出たのが市場でも売られていたルピナスの種です(写真下左)。私は食べていません。ルピナスとアボガドは食い合わせが悪いから一緒に食べてはいけないというのです。そうとは知らず、昨日の昼食に付いていたアボガドはここの庭から採ったというので、私は食事前に食べてしまったのです。
6泊したこのホテルとも今夜が最後です。経営するモラリスさんも奥さんもとても良い印象の人たちでした。
表紙 日程表 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10・11 |