インド・ヒマラヤ西端に咲く青いケシ 10日目 2024年7月23日(火) (ニューデリー) → 成田 六時半すぎに、周囲が騒がしいので目が覚めました(写真下左、インド時間6:42)。外はすでに明るいのに、窓は電子シェードの青いままで、手元のボタンでは解除できません(写真下右)。成田からインドに行く時の飛行機はまだ手元のボタンで調節できたが、今回はそれもさせない。これが私がボーイング787を嫌う理由です。 成田まであと2時間くらいなので、軽い朝食が配られました(6:55、写真下)。食事内容が昨夜の夜食と逆なら、ちょうど良いくらいです。 モニターが役に立たないので、帰路もどこを飛んでいるのか、さっぱりわかりません。実際の飛行経路が下図です。 上図 Flight Awareから転載 この飛行機も電子ゲルの劣化 写真下左のように青い窓だったのが、成田が近づいてきたので、青い窓が解除されました。だが青から黄色になっただけで、完全には透明になっていません(写真下右)。7月14日の成田からインドへの飛行機と同じ機体かもしれません。 写真下は2018年に、同じエア・インディアのボーイング787から撮った写真で、左が青くした状態、右が解除された状態です。解除された窓は色が自然で、これと比べると写真上右は明らかに黄ばんでいておかしいのがわかります。 この飛行機の窓の電子シェードは解除しても透明にならない原因は紫外線と放射線でしょう。電子シェードは窓の板の間に電子ゲルが入っていて、電流を流している間は色がつく仕組みです。飛行機は一万メートルもの上空を毎日のように飛びますから、電子ゲルは一年中、強烈な紫外線と放射線にさらされて、劣化したのでしょう。 ボーイング787が全日空に世界で初めて納入されたのは2011年ですから、この飛行機は長く見ても10年くらいしかたっていない。わずか10年ほどで電子ゲルは劣化してしまった。交換しようにも、電気配線がありますから、窓ごと取り替えるしかなく、巨額の費用がかかります。 電子シェードは使い物にならない!と、青い窓が大嫌いな私は声高に叫ぶ(笑)。黄色では見づらいので、ここから先の写真はホワイトバランスを変えてあります。それでも色が変です。 銚子沖から茨城県に入り、高度を下げながら、成田空港に近づきます(写真上下)。 ほぼ予定どおりの時間に成田空港に到着して(日本時間12:15、インド時間8:45)、10日間のインド旅行は無事終わりました。 今回の旅行は花をテーマにした旅行ではありませんでしたから、期待はせずに、しばらくぶりで青いケシと会えれば良いという程度で参加しました。実際は予想以上で、青いケシは予定どおりに3回見られ、天気にも恵まれ、私が風邪をひいたのを除けば、ほとんどトラブルもありませんでした。 ヒマラヤはこの時期は雨期ですから、雨が降るのが当たり前なのに雨具の出番はほとんどなく、またヒマラヤは岩がもろく、崖崩れで通行止めなど当たり前なのに、一度もありませんでした。訪問した村がたまたまお祭りだったり、予定外に夕方のスーラル谷の素晴らしい景色に出会えたり、ヒマラヤの3000mを越える道端で、採取したばかりの蜂蜜が買えるなど、ヒマラヤの美人の女神様が微笑んでくれた、いや、大笑いしてくれたようです。 旅行にかかった主な費用を示します。海外旅行の費用が1.5~2倍まで高くなった中、インド旅行はインドが経済発展をしているわりにはまだ値上がり幅が小さいほうです。
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